社外文書でよく見かけるご高配・ご厚情・ご愛顧・ご厚誼という言葉、最近ではワープロソフトの挨拶文ウイザードで選択すると、簡単に選ぶことができます。
しかし、実際の意味を深く知っている人はどの位いるのか?今となっては解りません。
今回この辺を掘り下げて行きます。
目 次
ご高配
まず、読み方は『ごこうはい』と言い、他人を敬う心配りの言葉とされています。
特に迷ったらこの言葉を使えと言った感じですね。
そのため取引先から貰った文書などでよく見かける言葉だと思います。
使われる文書の内容としては、就職試験の結果をお知らせする手紙や会社から頂く礼状の中でよく見かける常套句みたいなものです。
注意深く見ると良いかと思います。
使い方
「貴殿のご高配の賜物と、深く感謝いたしております。」
ご厚情
読み方は「ごこうじょう」、意味は相手を思いやる言葉とされています。
この言葉が使われるシュチュエーションとしては、転職、閉店、退職などの場面で使われます。
一見後ろ向きの場面で使われるため意味としてどうなのと考えがちです。
しかし、退職したり閉店するなど新たな人生のスタート考える事も出来るので相手に対し最後に温かい言葉を掛けるという意味合いがあります。
例えばあなたのおかげで職責を全うすることが出来たと言う事や志半ばで閉店する場合など使用します。
使い方
「日頃格別のご厚情とご支援を賜りまして、厚く御礼申し上げます。」
ご愛顧
読み方は『ごあいこ』、相手に目を掛けひいきすることを指しています。
このため新しい店舗の開店挨拶文として使用されることがありますから、新聞広告やテレビのCMなどでも見かけたことがあると思います。
芸能界で使われていた言葉が、一般社会でも使われるようになったためです。
元々は業界用語ですね。使い方は自分が目を掛けるひいきする場合には使いません。
自分が他者から目を掛けて欲しいときひいきにされたいときに使います。
使い方
「常日頃からご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。今後とも変わらぬご愛顧よろしくお願いいたします。」
ご厚誼
読み方は「ごこうぎ」、情の厚い付き合いという意味合いや交際という意味です。
この言葉は、ビジネス文書の中でも、社長就任挨拶や年賀状などで使用されるケースが多い言葉です。
一般的にはあまりなじみが少ない言葉ですが、確かに言われてみるとこの様な言葉を見かけたことがあるという人もいるかと思います。
使い方
「拝啓 平素は格別のご厚誼を賜り、厚く御礼申し上げます。」
まとめ
あまり事務の仕事をして、ビジネス文章を作る仕事をしていない人は、こう言った言葉に触れていないので、深い意味を知ることはないまま終わっていく人が殆どです。
しかし、いくらIT化されて仕事の手間が軽減されたとしても知らないのと知っているのでは職業人として意識高い人と言われると思います。
しかし、一つ一つの言葉を掘り下げて書いていくと、微妙に意味が違っていたり使う場面が違うなどビジネス文書を作成する際には細心の注意が必要と言うことが解ります。
ビジネスマンとしてデスクにビジネス用例本等を置いておくと、手紙を書かなければならないときに困ることは無いと思います。
また、意味がわかるとどの様な意味の文書が送られてきたのかなどが判断出来て、面白くなかった仕事も少しは深い位置から見ることが出来るようになることは確かです。そのためにはこう言った機会に覚えると今後役立ちます。