「3月24日 ホスピタリティ・デー」
■はじめに
「おもてなし」という言葉が身近になったのは、滝川クリステルさんの東京五輪招致のプレゼンテーションからでしょうか。
目 次
ホスピタリティ・デー(おもてなしの日)とは
3月24日は日本ホスピタリティ推進協会が制定した「ホスピタリティ・デー」になります。
これは「思いやり」「もてなし」といったホスピタリティ精神を広めようと、1994(平成6)年に制定された記念日で、日常の中で他者を思いやる気持ちを少しでも表す日とし、その普及を目指すものです。
■ホスピタリティ・デーの意味と由来
さて、その日付についてですが、同協会によれば、
「3」は新しいものを創出するエネルギーや自己表現
「2」は思いやりや協力
「4」は全体を作り上げる基礎数字
を意味するため、その数字を組み合わせた3月24日になったそうです。
しかしながら、筆者にはその数字の根拠がどこから来たものかさっぱりわかりません。
数字が持つ意味を調べようとすると、だんだんスピリチュアルな世界に引き込まれるようです。
結局、この日でなければイカンということでもないと思われますが、やはり根拠は知りたいですねえ。
■ホスピタリティ・デーのイベント
毎年、企業情報化協会がIT活用によってサービス・ホスピタリティに成果をあげた企業や団体を表彰する「サービス・ホスピタリティ・アワード」を実施しています。
たとえば店舗を改修し新たなロビースタイルによってホスピタリティを実現させた銀行、シニア対応に注力した保険会社などが多く表彰されているようです。
変わったところでは、2013年から埼玉県が県内の観光事業者を対象とした「埼玉県おもてなし大賞」制度を始めており、観光事業のより一層のサービス向上を目指しています。
しかし、これは「ホスピタリティ・デー」を意識したイベントではないようですね。
ホスピタリティ・デーの雑学
▽「おもてなし」の語源は「物をもって成し遂げる」と「表なし」
googleで「hospitality」を英語変換してみると「おもてなし」と出ますね。
そのためか「ホスピタリティ・デー」は「おもてなしの日」とも言われます。
「もてなす」とは「物をもって成し遂げる」ことを意味する言葉で、丁寧な言い回しが、やがて「おもてなし」と変化しました。
この場合の「物」は品物に限らず、心のような目に見えないものすべてを意味し、「おもてなし」は物や心によってお客さまに接することですから、東京五輪のプレゼンテーションの趣旨そのものです。
また、「おもてなし」という言葉は心に裏表のないことを表す「表なし」でもあって、表がなければ当然、裏もありませんね。
▽利休七則
「もてなし」という言葉は平安時代からあったようですが、この精神が確立されたのは茶道によるところが大きく、千利休がおもてなしの原則をまとめた「利休七則」の精神は現代にも引き継がれています。
簡単にご紹介しますね。
一、「茶は服のよきように点て」は「自分の茶道を追求するより、飲む人に合わせた淹れ方を心掛けよ」ということで、自分の都合より相手が何を求めているのかを考えろということですね。
二、「炭は湯の沸くように置き」は「相手に見えなくても釜には水をたっぷり入れ、炭を使って湯を沸かせ」ということで、基本を怠ってはならないということです。
三、「花は野にあるように生け」は「床の間に飾る花は少ない量で野原を連想させるように」ということで、過剰な部分を排除し、本来の魅力を際立たせるような本質の追求を目指すということです。
四、「夏は涼しく冬暖かに」は「打ち水や火鉢など季節に応じた気配りで相手を思いやることが大切」ということで、その時々に合わせた臨機応変さが必要ということです。
五、「刻限は早めに」は「時間があれば焦りもなくなり、心に余裕が生まれる」ということで、時間に追われるようでは相手を思いやる心の余裕もなくなってしまうということです。
六、「降らずとも傘の用意」は「天気にかかわらず傘を備えておけば、お客が天気を気にしないでゆっくりできる」ということで、常に不測の事態に備える気持ちが必要ということです。
七、「相客に心せよ」は「茶席の客同士はお互いに尊重し合いましょう」ということで、この精神がお茶を飲むだけの行為を「茶道」に昇華させたと思われます。
■最後に
ホテルやレストランの領収書を見ると「税・サービス料」の項目があります。
つまりサービスは有料ですからあって当たり前、ホスピタリティこそが勝負を分ける……なんて見方はちょっと世知辛いでしょうか。
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