皆さんは地雨と驟雨の違いはどのような点かご存知ですか?
同じ雨であることには変わりはないのですが、意味も異なればもちろん使い方も変わってきます。
地雨と驟雨の違いについてご存じない方も多いので、この二つの雨の違いやどのような使い方をすればいいのか、他の似ている雨の種類と共にご紹介していきたいと思います。
目 次
地雨とは
まず最初にご紹介するのは地雨についてです。
地雨はあまり日常的には使わないような言葉だと思いますが、地雨と書いて「じあめ」と読みます。
この地雨は激しく降り注ぐ雨とは違ってどちらかというと、しとしと降るような雨の事を指します。
雨によっても降る勢いなどが変わると思いますが、降る勢い・強さによって言葉が変わります。
地雨はしとしとと降るような雨の事を指すのですが、しとしとと降り続けるだけでなく、長時間にわたって振り続ける雨の事を指します。
そのため、地雨は比較的梅雨のような雨が多い時期に使われることが多いです。
驟雨とは
次にご紹介するのは驟雨です。
驟雨は地雨よりさらに使う機会が少ないと思いますが、驟雨と書いて「しゅうう」と読みます。
驟雨もあまり日常的に使わないのですが、俳句の季語として使う人も多いです。
同じ雨の言葉になるのですが驟雨と地雨の違いは大きく存在します。
というのも、地雨はしとしとと降り続けるゆっくりと雨の事を表すのですが、驟雨はその地雨に反して激しく降り続ける雨の事を指します。
さらに、時間に関しても違いが存在し、地雨はしとしとながらも長時間降り続ける雨ですが、驟雨は短時間で終わるような雨の事を指します。
そのため、地雨と驟雨は大きく意味が異なる雨と認識すると間違いないかと思います。
地雨と驟雨以外の雨の種類
地雨と驟雨についてご紹介しましたが、地雨と驟雨以外にも似ている雨の種類は存在します。
似ている雨の種類とその違いを簡単にご紹介していきますので、ぜひご参考いただけたらと思います。
にわか雨
雨の種類として多くの方がご存知なものとして挙げられるのが、にわか雨です。
にわか雨は日常的に使い機会が多いと思いますが、漢字で書くと「俄雨」となります。
俄雨は多くの方もご存知のように、急に振り続けてくるような雨を指し、雨が降ったかと思うと急にまた止むような雨の事を指します。
そのため、ちょっとした雨の事をにわか雨が降ったというように使います。
通り雨
次にご紹介するのは通り雨です。
通り雨はにわか雨に続いて日常のシーンで耳にする機会が多いですよね。
通り雨は名前からもわかるように、雨雲が通り過ぎたように、さっと降ってさっと止むような簡単な雨の事を指します。
そのため、空を見上げると晴れていることも多く、あっという間に終わってしまった雨などを通り雨ということが多いです。
霖雨
続いてご紹介するのは霖雨です。
霖雨はなかなか耳にする機会がないと思います。
霖雨と書いて「りんう」と読むのですが、霖雨は降って止んでを繰り返するような悪天候が何日も続くようなことを指します。
そのため、梅雨のような天候の時に使われやすい言葉とされています。
豪雨
次にご紹介するのは豪雨です。
豪雨は地雨やにわか雨のようによく使われる言葉の一つでもあるのですが、激しく降り注ぐ雨の事を指します。
一度降った雨の勢いはすさまじく、集団的な雨を指す場合が多いです。
豪雨が原因で地盤が緩んだりすることも多いので、豪雨の際には周りの環境にも注意する必要があります。
篠突く雨
次にご紹介するのは篠突く雨です。
篠突く雨はなんとなくでも聞いたことがある方も多いと思います。
篠突く雨と書いて「しのつくあめ」と読むのですが、篠突く雨の篠とは群れとなって存在する細かい竹の事を指します。
この細かい竹が降り注ぐかのような雨が篠突く雨と呼ばれることが多いです。
雨の粒は細くても、雨の勢いは凄いので濡れることが多く、豪雨に比較的近いような雨でもあります。
肘かさ雨
次にご紹介するのは肘かさ雨です。
肘かさ雨はあまり馴染みのない言葉だと思いますが、「ひじかさあめ」と読みます。
これはどのような雨かというと、肘で雨を傘代わりとして使うような状況の雨を指します。
そのため、肘かさ雨はどちらかというと、雨の強さというよりも突然降り出した雨の場合に使われることが多いです。
あまり強くはないものの、急に雨が降って傘を持ち合わせていない状況で肘で顔が濡れないようにしているような状況の雨を肘かさ雨と呼ぶことが多いです。
村雨
次にご紹介するのは村雨です。
村雨は本来の村雨、雨の意味でない場合で聞くことが多いと思いますが、村雨と書いて「むらさめ」と読みます。
村雨はどのような雨かというと、雨がいっきに降り注いでくるような雨の事を指します。
そのため、別名「群雨」と呼ばれることがあるのですが、豪雨や篠突く雨のように束になって降り注いでくる集中豪雨のような雨の事を村雨と呼ぶ場合が多いです。
怪雨
次にご紹介するのは怪雨です。
怪雨も普段の生活ではあまり聞きなれない言葉だと思いますが、怪雨と書いて「あやしあめ」と読みます。
この怪雨は雨の強さなどではなく、雨に花粉、黄砂、火山灰などといったあまり体によくない塵交じりの雨の事を表します。
そのため、普段の雨よりも濁ったような雨に使われることが多く、怪雨が降った際には警戒が必要と言えます。
天泣
次にご紹介するのは天泣です。
天泣は言葉からではあまりどのような雨か想像つきにくい方も多いと思いますが、天泣と書いて「てんきゅう」と読みます。
天泣はどのような雨かというと、空を見上げても雲がほとんどない状況なのにも関わらず、細かい雨が降り注ぐような状況を天泣と呼びます。
別名「狐の嫁入り」と呼ばれることが多いのですが、通り雨とかなり似ているといえます。
外待雨
次にご紹介するのは外待雨です。
外待雨も天泣と同様に普段ではあまり聞かないような言葉ではあるのですが、外待雨と書いて「ほまちあめ」と読みます。
外待雨は別名「私雨」と呼ばれることもあるのですが、その一部にだけ降り注ぐような雨の事を指します。
そのため、自分の田んぼや畑、家だけや、関東や関西だけといった局地的な雨を外待雨として使うことが多いです。
驟雨の使い方
雨の種類についてたくさんご紹介しましたが、次は驟雨の使い方についてご紹介したいと思います。
驟雨の使い方と言っても日常で使うよりもどちらかというと、俳句などで使う機会が多いです。
驟雨はご紹介したことからもわかるように、激しく降り注ぐような雨なのですが、主に夏の季語として使われます。
そのため、突然降り出した雨の言葉として驟雨を使うと普段よりも少しインテリ感のある雰囲気を演出することが可能です。
驟雨は夏に使われる季語なのですが、驟雨とは違って秋や冬の季節に細かい雨が降り注ぐことを「時雨」と呼びます。
時雨も驟雨と同じように俳句の季語として使われることも多いので、ぜひ合わせて一つの知識として覚えていただけたらと思います。
「まとめ」雨の種類や意味を知って使い分ける
地雨や驟雨・そのほかの雨の種類についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
雨と一言で言っても種類はたくさん存在します。
雨の種類の言葉を変えるだけでもどのような雨の状況か感じることもできますので、ぜひ皆さんの知識の一つとしてご参考いただけたらと思います。