「3月30日 マフィアの日」
■はじめに
マフィアを描いた映画は数多くありますが、非道な犯罪だけでなく組織の拡大過程や時代の背景など、なるほどなと思わせたのが「ゴッドファーザー」です。
目 次
マフィアの日とは
3月30日は「マフィアの日」になります。
これは記念日大好きのどこかの日本人が言い出したもので、もちろんイタリア人やマフィア関係者などは与り知らない話です。
■マフィアの日の意味と由来
一応、この3月30日という日付はそれなりの根拠が紐づいていて、「シチリアの晩祷」(ばんとう)にまで話は遡ります。
事件は1282年、復活祭翌日の3月30日、フランスの圧政下にあったシチリア島で発生しました。
当時のシチリアでは復活祭の翌日も伝統的なお祭りが行われていましたが、そこへ現れたフランス兵たちのひとりが、島の人妻にしつこくちょっかいを出したことで、女性の旦那が怒り狂ってその兵士を刺し殺してしまったそうです。
当然、仲間の兵士も激怒、旦那に剣を向けようとしたところ、逆に島民たちに取り囲まれて全員が殺害されてしまいました。
ちょうどその時、「晩祷」を告げる教会の鐘が鳴っていたことから、この事件は「シチリアの晩祷」と呼ばれることになります。
「晩祷」とは夕方のお祈りのことです。
しかし、この事件はそこだけの騒ぎでは収まらずに、暴動はシチリア中に拡大し、フランス兵はもちろん、一般のフランス人までもが殺害され、犠牲者は4000人を数える事態となりました。
長年の圧政に対するうっぷんが「シチリアの晩祷」で一気に爆発したんでしょう。
この暴動には人々が叫んだ合言葉がありました。
「Morte alla Francia Italia anela!」がその合言葉で、訳せば「すべてのフランス人に死を、これはイタリアの叫びだ」となるでしょうか。
この5つの単語の頭文字を並べると「mafia」となりますね。
これがマフィアの語源と言われ、「シチリアの晩祷」とリンクさせて、3月30日が「マフィアの日」と相成りました。
しかし、この合言葉は文法が怪しいそうで、よくできた作り話という見方が有力です。
「虚栄」や「自慢」を意味するアラビア語がシチリアで方言化し「マフィア」になったとも言われていますね。
■マフィアの日のイベント
日本発祥の記念日ですから、特にないようです。
マフィアの日の雑学
▽証人保護プログラム下での立候補
犯罪組織マフィアは映画やテレビでよく知られているので、今更説明は不要ですね。
アメリカでマフィアが肥大化したのは「血の掟」によって、犯罪を証言する市民や「裏切者」がいなかったのも一因でした。
「証人保護プログラム」はその対策として創設されたもので、アメリカでは今までに約1万9000人がこの制度を利用したと言われています。
そんな中、1990年初頭にマフィアの犯罪を証言し、以後28年間イタリアの証人保護プログラム下で生活していたシチリア生まれの女性が、2018年の総選挙に実名で立候補し、見事に当選しました。
もちろん、どこへ行くにも警官の厳重な護衛付きで、それはそれで不自由な毎日だろうとは思います。
保護プログラムで「別人」になることはパスポートや免許証など、一切が今までと変わってしまい、生活費の心配はいらないそうですが、過去の自分自身や友人知人との絆を断ち切ることになります。
ちょっと想像もできない日々ですね。
■最後に
今はいかにもという格好で闊歩するマフィアはいなくなったそうです。
時代の流れもあって、あからさまな違法行為で稼ぐ「前近代的」なマフィアは影を潜め、最新のテクノロジーを駆使し、国際的な資金移動やマネーロンダリング、租税回避など、裏の経済活動で収益をあげています。
しかし、いざとなったらそのスジの人が登場するのは変わらないようで、役割が二分化されているんですね。
マフィアも腕力から頭脳で稼ぐ時代になりました。
これは日本の反社会的組織も同様ですね。
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