▪はじめに
オリジナルTシャツとは、文字通り市販されているものではなく自分たちで自由にデザインしたオリジナルのTシャツです。
最近では手軽にオリジナルTシャツを作ってくれる業者も増えて、企業のイベントや展示会、音楽ライブなどのスタッフだけでなく、大学や高校の学園祭や小中高生部活動、サークル活動などでもオリジナルTシャツを作ってみんなで着るシーンが増えてきています。
そこで今回は、広く普及してきたオリジナルTシャツに関する記念日や歴史などについて紹介していきましょう。
目 次
オリジナルTシャツの日とは
オリジナルTシャツの日は、毎年3月1日にあります。
この記念日は、国内に自社工場を持つオリジナルTシャツ製作業者が、商品・サービスサービスの向上と業界の発展をめざして設立した一般社団法人・日本オリジナルTシャツ協会によって制定されたものです。
▪意味
オリジナルTシャツの日には、多くの人にオリジナルTシャツの素晴らしさ、楽しさを知ってもらうという目的があります。
▪由来
オリジナルTシャツの日が3月1日にあるのは、オリジナルTシャツを作る際に、「Message
メッセージ)」「Memorial(思い出)」「Mind(心・絆)」の3つの「M」を世界でたった1つのTシャツにたくさん詰め込んで欲しいという協会の願いを数字の「3」と「1」にかけられているからです。
▪イベント
オリジナルTシャツの日を制定した日本オリジナルTシャツ協会では、記念日に因んで毎年3月に静岡県熱海市上多賀のうみえーる長浜にて記念イベント「ふれあいオリTフェスティバル」を開催しています。
このイベントでは、会員事業者が製作した顧客オリジナルのTシャツの展示、オリジナルTシャツやグッズの販売、Tシャツのプリント体験などが行われます。
フリーマーケットやゲームも行われるので、お子さんから大人まで楽しめるイベントとなっていて、毎年多くの人が訪れています。
オリジナルTシャツの雑学
<オリジナルプリントTシャツの歴史は>
もともTシャツは、19世紀のイギリスまたはドイツでアンダーウエアとして誕生したといわれています。
綿で作られたTシャツは、第一次世界大戦時にフランス海軍の兵士がアンダーウエアとして着用していたものを、その快適さから1939年~1945年(第二次世界大戦中)にアメリカ軍兵士の公式肌着として採用されました。
その後、復員した復員学生たちがTシャツを普段着として着こなすようになります。
普段着として着られるようになったTシャツは若者や労働者が多く着るようになり、またジェームス・ディーンやマーロン・ブランドがTシャツとジーンズ姿で登場した映画が大当たりしたことから一般の人にも広がっていき、ついには国家の要人まで着るようになりました。
こうして欧米諸国に普段着として定着していったTシャツは、1960年代に入るとシルクスクリーンプリントの技術の発達と共に、様々なデザインのプリントTシャツが誕生します。
誕生したばかりのプリントTシャツは、着る人たちの主張するメッセージがプリントされており、環境保全や人権擁護、クジラの保護などメッセージを発信するものとしての役割を持っていました。
また、アパレルブランドやタバコなどの企業や野球などのスポーツチームの宣伝活動としての役割もあったようです。
1970年代に入ると、多くのアーティストがプリントTシャツを作品として発表するようになります。
アーティストたちが作ったTシャツは美術館などで販売されるようになり、大人気商品となりました。
これをきっかけに様々なファッションブランド業界がアーティスト達にTシャツのデザインを依頼し、男性の服として考えられていたTシャツは女性のファッションとしても普及していきました。
1980年代に入ると、多くのロックアーティストたちがTシャツを使って音楽や思想を背景としたパンクファッションを確立させ、ロックアーティスト達に因んだデザインのTシャツはファンたちを中心に広まっていきました。
このようにして世界中で日常的に着られるようになったTシャツは、パソコンとプリント技術の発展により個人でデザインしたものが作れる時代に入ります。
1998年、ノヴァ・デヴェロップメント社がパソコンを使って個人がTシャツをデザインできるキットを開発しました。
このキットには3000種類の既存のデザインと2万種類の画像転写シートがセットになっていて、自分で自由にデザインしたTシャツが誰でも簡単に作れるようになったのです。
キットは日本でも使われるようになり、現在では企業のイベントやアーティストのライブなどだけでなく、学校の行事や部活動、サークル活動、個人の趣味などの大小問わず様々なシーンでオリジナルのTシャツが作られるようになりました。
こうしてオリジナルTシャツは広告やメッセージを伝えるツールや表現の媒体、仲間同士の繋がりを高めるためなど様々な役割を持つものとして現在も普及しつつあるのです。
<オリジナルTシャツの作り方>
オリジナルTシャツは家庭でも作ることができます。
手づくりをする場合は次の3つ方法があります。
- アイロンプリント
アイロンプリントとは、専用のアイロンプリント用紙を使ってTシャツに熱転写する方法です。
・準備するもの
Tシャツ・アイロン・アイロンシート・パソコン・プリンター
アイロンプリントシートは、手芸店やホームセンター、100円ショップなどで購入できます。
種類もいくつかあるので、自分の好きなものを選んでください。
・手順
- パソコンでデザインを作る
自分でデザインをしたり、フリー素材や写真を使ったりしてオリジナルのデザインを作ります。
ただし、著作権や肖像権のあるイラストや画像は著作権法違反となるため絶対に使わないでください。
- プリンターでアイロンプリントシートに印刷する
- Tシャツにアイロンを使って転写をする
転写のやり方はアイロンプリントシートの説明書に詳しく記載されているので、その方法に従ってください。
アイロンプリントのメリットは初めてでも簡単に短時間でできるという点です。
しかし、耐久性が低いので選択を繰り返すとシートが剥がれてしまうというデメリットもあります。
- シルクスクリーン
シルクスクリーンとは、Tシャツに版画の技法を使ってプリントする方法です。
・準備するもの
Tシャツ・メッシュ生地・カッティングシート・専用インク・ウッドフレーム・カッター・スケッパー・パソコン・プリンター・木の板または段ボール
準備品は、別々で購入することもできますが、ホームセンターや100円ショップなどでキットが販売されているので、初めての人はそちらをおすすめします。
キットに気に入った色のインクが無い場合はインクだけ買い足すとよいでしょう。
・手順
- プリントしたいデザインをパソコンで製作し、プリンターで印刷する
- 印刷したデザインをカッティングシートの裏に置きその上からウッドフレームを置く
- デザインに沿ってカッティングシートを切り抜く
- ウッドフレームにメッシュ生地を貼り付け、メッシュ生地に台紙を剥がしたカッティングシートを貼り付ける(プリント用の版の完成)
- Tシャツに木の板や段ボールを挟み、Tシャツをプリント用の版に乗せる
- メッシュ部分にインクを乗せ、スケッパーでインクを伸ばす
- インクがズレないように版をTシャツから剥がす
シルクスクリーンは、難易度が高いですが、インクの種類によっては耐久性が高くなり、同じデザインのものを何枚も作れるというメリットがあります。
- ステンシルプリント
ステンシルプリントとは、スポンジを使って軽く叩き、インクを布に乗せていく方法です。
・準備品
Tシャツ・クリアファイルまたはステンシルシート・カッター・カッティングシート・専用インク・スポンジ・マスキングテープ・新聞紙・アイロンまたはドライヤー・当て布・パソコン・プリンター
・手順
- デザインを手描きやパソコンなど作成しプリントする
- デザインにクリアファイルを当ててマスキングテープ固定し、デザインに沿ってカッターで切り抜く(ステンシルシート完成)
- Tシャツの中に新聞紙を敷く
- Tシャツのプリントしたい部分に製作したもしくは購入したステンシルシートを乗せ、マスキングテープで固定する
- ステンシルシートの上からスポンジで軽く叩きながらインクを乗せていく
- 当て布を敷いてアイロンで温めるかドライヤーで乾燥させる
ステンシルプリントはシルクスクリーンよりも簡単で同じデザインのものをいくつも作れるというメリットがあります。
また、色を組み合わせてグラデーションを作ることもできるので、デザインの幅が広がります。
しかし、細かいデザインはカッティングに技術が必要となるので、初めての人はカッティングしやすいデザインにしましょう。
▪まとめ
オリジナルTシャツは、昔から自由に自己表現をするキャンパスでもありました。
現在では、技術の向上により手軽にオリジナルTシャツが作れるようになり、業者さんに頼んで手軽に作れるため、イベントなどで作る人が増えてきています。
また、専用のインクやキットなどが安価で購入できて家庭でも簡単に作れるので、手作りが好きな方はオリジナルTシャツを作ってみてはいかがでしょうか。
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