■はじめに
まだ秋の余韻が抜けきれない11月から、12月に入るといよいよ本格的な冬を意識するシーズンになります。
年末年始に向けて、すでに準備を始めているところも多いのではないでしょうか。
そんな12月の始まりは、私達の生活にとって欠かせない鉄の日です。
目 次
鉄の日とは
鉄の日は毎年12月1日にあります。
日本鉄鋼連盟によって1958年(昭和33年)に制定されました。
日本鉄鋼連盟は国の経済発展と国民の生活向上を目的に、鉄に関わる事業活動を行っています。
■意味
鉄の日は、古くから人類と関わりのある鉄について、興味を持ち知ってもらいたいという意味合いがあります。
そして、業界側が製鉄業のアピールをする日でもあるんですね。
例えば鉄の展示会や講演、実際に体験が出来るイベントなどが行われています。
■由来
1857年(安政4年)12月1日、岩手県釜石の製鉄所にて、日本で始めての西洋式高炉による操業を始めました。
鉄の近代的な生産が始められたとされるこの日を記念して、鉄の日は12月1日に制定されました。
■イベント
2008年(平成20年)から、岩手県釜石市では12月1日鉄の日を中心とした約1週間を鉄の週間として様々なイベントを実施しています。
内容はその年によって変わりますが、釜石市立【鉄の歴史館】では12月1日の入館料が無料になります。
鉄の歴史館は、製鉄業に携わった先人達の業績を伝承するために1985年(昭和60年)に開館し、同年度に東北建築賞作品賞を受賞した博物館です。
原寸大に復元された高炉の模型や鉄の歴史などの紹介、釜石鉱山鉄道で使用されたSLの展示、鋳造体験も行っています。
他にも、12月1日を中心に釜石市内のあちこちで鉄をテーマとしたイベントが開かれています。
図書館での本の展示、関連施設でのパネル展、ミニ高炉での操業体験やたたら製鉄での鉄づくり体験など。
個人的には、釜石市で行っている「鉄の検定」も面白そうだと思いました。
第11回となる2018年も12月1日に釜石市教育センターにて行われたそうです。
誰でも気軽に参加出来るとのことですので、地元の方はもちろん旅行を検討されている方やご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
また、東京・北の丸公園内にある科学技術館には、日本鉄鋼連盟が出展している鉄鋼展示室があります。
こちらでもワークショップや記念イベントが行われていますので、チェックしてみてくださいね。
鉄の雑学
鉄の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□近代製鉄の父「大島高任」
日本で始めてとなる西洋式高炉は、製鉄業に携わっていた大島高任(おおしまたかとう)らによって大橋(現在の釜石市)に建造されました。
大島高任は西洋と並ぶ高品質な鉄を造るため、良質の鉄鉱石が産出する釜石に西洋式高炉を建て、鉄鉱石製錬による本格的連続出銑に成功した人物です。
日本の近代製鉄の父と呼ばれています。
□橋野高炉跡
岩手県釜石市橋野町には現在も「橋野高炉跡」という史跡があります。
1957年(昭和32年)には国の史跡に指定され、2015年(平成27年)には世界遺産に登録されています。
鉄の記念日のもとになった史跡です。
■まとめ
鉄の日についてご紹介させて頂きました。
鉄は地球の総重量の約30%を占め、地殻以外の主成分が鉄で出来ているのだそうで、私達にとても身近な金属です。
あまり意識していないですが、生活する中で当たり前のように存在しているのは、先人による功績があってのことなんですね。
毎年12月1日鉄の日には、鉄のイベントに参加してみたり、鉄の歴史に触れてみるのはいかがでしょうか。
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