ノーベル賞の発表は毎年10月、授賞日は12月に行われます。
今年はいったい誰が候補としてあがるのでしょうか?
毎年候補者となっている方もいますが、それだけの実績を積み重ねてきた人達ばかりです。
過去の日本人ノーベル賞受賞者と、今年の候補者予想を見ていきましょう。
目 次
日本人のノーベル賞受賞者一覧
1949年 | 湯川秀樹(ゆかわ・ひでき) | 物理学賞 |
1965年 | 朝永振一郎(ともなが・しんいちろう) | 物理学賞 |
1968年 | 川端康成(かわばた・やすなり) | 文学賞 |
1973年 | 江崎玲於奈(えさき・れおな) | 物理学賞 |
横浜薬科大学長 | ||
1974年 | 佐藤栄作(さとう・えいさく) | 平和賞 |
1981年 | 福井謙一(ふくい・けんいち) | 化学賞 |
1987年 | 利根川進(とねがわ・すすむ) | 医学生理学賞 |
米マサチューセッツ工科大教授 | ||
1994年 | 大江健三郎(おおえ・けんざぶろう) | 文学賞 |
2000年 | 白川英樹(しらかわ・ひでき) | 化学賞 |
筑波大名誉教授 | ||
2001年 | 野依良治(のより・りょうじ) | 化学賞 |
理化学研究所フェロー | ||
2002年 | 小柴昌俊(こしば・まさとし) | 物理学賞 |
東京大特別栄誉教授 | ||
2002年 | 田中耕一(たなか・こういち) | 化学賞 |
島津製作所シニアフェロー | ||
2008年 | 南部陽一郎(なんぶ・よういちろう) | 物理学賞 |
2008年 | 小林誠(こばやし・まこと) | 物理学賞 |
高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授 | ||
2008年 | 益川敏英(ますかわ・としひで) | 物理学賞 |
名古屋大特別教授 | ||
2008年 | 下村脩(しもむら・おさむ) | 化学賞 |
米ボストン大名誉教授 | ||
2010年 | 鈴木章(すずき・あきら) | 化学賞 |
北海道大名誉教授 | ||
2010年 | 根岸英一(ねぎし・えいいち) | 化学賞 |
米パデュー大特別教授 | ||
2012年 | 山中伸弥(やまなか・しんや) | 医学・生理学賞 |
京都大教授 | ||
2014年 | 赤崎勇(あかさき・いさむ) | 物理学賞 |
名城大終身教授 | ||
2014年 | 天野浩(あまの・ひろし) | 物理学賞 |
名古屋大教授 | ||
2014年 | 中村修二(なかむら・しゅうじ) | 物理学賞 |
米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授 | ||
2015年 | 梶田隆章(かじた・たかあき) | 物理学賞 |
東京大教授 | ||
2015年 | 大村智(おおむら・さとし) | 生理学・医学賞 |
北里大特別栄誉教授 | ||
2016年 | 大隅良典(おおすみ・よしのり) | 生理学・医学賞 |
東工大栄誉教授 | ||
2018年 |
本庶 佑(ほんじょ・たすく) | 生理学・医学賞 |
京都大学客員教授 | ||
2019年 | 吉野彰(よしの・あきら) | 化学賞 |
旭化成名誉フェロー |
2017年は石黒一雄氏が文学賞を受賞されましたが、国籍はイギリスとなります。
2021年は真鍋淑郎氏が物理学賞を受賞されましたが、国籍はアメリカとなります。
2023年の日本人受賞者候補予想は?
「物理学賞」候補者
細野 秀雄氏 東京工業大学教授
鉄系の超電導体を発見して、リニアモーターカーに代表される超電導技術に革命をもたらした人物
十倉 好紀氏 理化学研究所 創発物性科学研究センター センター長
強磁性、強誘電性などを同時に複数有する物質である、新しいマルチフェロイック物質を発見。
中沢 正隆氏 東北大学 電気通信研究所長
世界中の高速光ファイバー通信網を支える、エルビウム添加ファイバー増幅器を開発。
大野 英男氏 東北大学電気通信研究所教授
磁石の性質を持つ半導体を開発。
香取 秀俊氏 東京大教授
300億年に1秒しかずれないという、高精度な時計「光格子時計」を開発。
「生理学・医学賞」候補者
水島 昇氏 東京大学大学院医学系研究科教授
世界初、生きている細胞内でオートファジー現象を可視化。
小川 誠二氏 東北福祉大学特任教授
病院で診断に使われるMRI装置の基本原理を発見。
森 和俊氏 京都大学大学院理学研究科教授
小胞体内変性タンパク質の検出と、その修復によるメカニズムを独自に発見した人物
坂口 志文氏 大阪大学特別教授
制御性T細胞と、転写因子Foxp3の特性と機能に関する発見をした人物
竹市 雅俊氏 理化学研究所多細胞システム形成研究センター特別顧問
細胞同士をくっつける物質『カドヘリン』を発見。
「化学賞」候補者
前田 浩氏 (財)バイオダイナミックス研究所 理事長/研究所長 熊本大学名誉教授・東北大学特別招聘プロフェッサー・大阪大学招聘教授
がん治療における高分子薬物の血管透過性・滞留性亢進効果の発見をしました。
2016年トムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞しました。
松村 保広氏 国立がん研究センターの先端医療開発センター新薬開発分野長
同じく、がん治療における高分子薬物の血管透過性・滞留性亢進効果の発見をしました。
2016年トムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞しました。
飯島 澄男氏 名城大学終身教授
炭素で構成されており、ダイヤモンドの2倍の硬さをもち、アルミニウムの半分の軽さで、銅の1000倍も電気を通しやすい特徴をもっていると言われる、「カーボンナノチューブ」を発見した人物
新海 征治氏 九州大学高等研究院特別主幹教授
機械のような機能を分子にも持たせようという概念の分子機械のパイオニアです。
北川 進氏 京都大学大学院工学研究科教授
地球温暖ガスの二酸化炭素を効率よく吸着する『多孔性金属錯体』の合成方法発見。
藤嶋 昭氏 東京理科大学学長
鏡の曇りどめなど幅広く使われている、酸化チタン光触媒で医療機器の衛生面の向上。
春田 正毅氏 首都大学東京教授
金は触媒に使えないという常識を覆し、新たな触媒の世界を切り開く。
遠藤 章氏 東京農工大特別栄誉教授
コレステロールを下げる薬である「スタチン」の主成分となる物質を発見。
「経済学賞」候補者
清滝 信宏氏 プリンストン大学経済学部教授
住宅などの資産価値の下落という出来事が経済活動全体に及ぼす影響を、3つの数式を使って表現した清滝-ムーアモデルを発表。
「文学賞」候補者
村上春樹氏
谷崎潤一郎賞を受賞した「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」や「海辺のカフカ」など有名な作品を書いており、ノーベル文学賞の最有力候補といわれ続けている。
今年の受賞者 みんなの予想は!
●ペンネーム: ドイル
村上春樹 ノーベル文学賞
素晴らしい小説の数々を生み出したこと。ノルウェイの森、1Q84といった名作も多く、毎年候補者に名前が挙がっているので、そろそろ来るのではないかと思っています。
●ペンネーム: ひものすけ
小川誠二 ノーベル物理学賞
私たちが医療現場でお世話になっているMRIの基礎原理を発見した人なので、このような偉大功績はノーベル賞をもらってもおかしくないと思います。
●ペンネーム: じじパン
飯島澄男 ノーベル化学賞
今では一般的に使われるカーボンナノチューブ、そのカーボンナノチューブを発見した人であり、ダイヤモンドの硬さを持ちながらもアルミニウムの半分の軽さで済む炭素の結合物質を発見。
●ペンネーム: タクト
小川 誠二(おがわせいじ)ノーベル医学賞
MRIの基本的な原理を見つけたのは日本人だということをご存知でしょうか?
今は世界の医療現場で利用されているMRIですが、小川先生がいなければ世の中にはなかったかもしれません。
MRIのおかげで見つけることができた病気は数知れず。
たくさんの人を苦しみから救ってきたのです。
こういう功績がある先生こそ、ノーベル賞を取ってほしいと思います。
●ペンネーム: コロン
ノーベル文学賞 村上春樹
数々の素晴らしい作品があり中でもノルウェーの森の世界観は独特で読者を一瞬で本の世界に引き込みます。これは日本人だけが感じるものではないと思うからです。
●ペンネーム: コリンズ
安部晋三首相(日本の総理大臣)ノーベル平和賞
アメリカの大統領がノーベル平和賞にノミネートされた経緯があり、受賞することで、戦争をさせないような意図を感じます。
その意図が世界的に怪奇にうつっているため、今年はアメリカと仲の良い日本の安部首相に受賞させて、昔から大得意の戦争ありきのアメリカの暴走を止める位置役を担わせる狙いがあると思います。
●ペンネーム: ハムサンドパン
十倉 好紀(とくら よしのり) ノーベル物理学賞
磁気秩序と強誘電秩序の性質を併せ持つ「マルチフェロイック物質」の巨大電気磁気効果の発見に関する研究に関して、今年の受賞可能性がありそうな「日本人の」候補に限定すればこの方が一番近いと思います。
ただし個人的には今年は日本人の受賞は「ない」と考えています。
十倉先生は年齢もまだお若いようですので順番的に今年の受賞はないと思います(将来的には受賞の可能性は高いと思います)。
●ペンネーム: スバリスト
村上春樹 文学賞
毎年ノーベル文学賞受賞を期待されているので今年こそノーベル文学賞を受賞されるのではないかと思っています。
●ペンネーム: みのむし
飯島澄男(いいじますみお)化学賞
「カーボンナノチューブ」を発見したから。
ダイヤモンドの2倍の硬さでアルミニウムの半分の重さ、電気は銅の千倍流れやすい特徴がある。
●ペンネーム: ハラダ
大野英男 ノーベル物理学賞
磁石の性質を持つ半導体を開発したことで、より低電力で高性能な集積回路を作ることを可能とした功績がノーベル賞に値すると思われます。
●ペンネーム: ごんた
田中啓二 ノーベル生理学・医学賞
蛋白質分解酵素複合体に関する顕著な研究成果があり、蛋白質分解酵素複合体の構造及び機能の解明により基礎医学の発展に貢献したため。
●ペンネーム: ゆう
水島 昇 生理学医学賞 事故や火傷で負った皮膚の再生。今まで、不可能だった皮膚移植を細胞内のオートファジーで移植を可能にしたこと。
●ペンネーム: SSS
飯島澄男 化学賞
飯島澄男氏はカーボンナノチューブを発見した人物です。
カーボンナノチューブは炭素から構成されており、硬く、軽く、電気を通しやすいという非常に優れた物質です。
ノーベル賞の2023年発表日程
10月3日 医学生理学賞
10月4日 物理学賞
10月5日 化学賞
10月6日 文学賞
10月7日 平和賞
10月10日 経済学賞
12月10日 授賞式(アルフレッド・ノーベルの命日)。
ノーベル賞授賞式の様子 Nobel Prize Award Ceremony 2016
ノーベル賞とは?ノーベル賞の由来
ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルが、その発明で得た財産を、
平和・学術に貢献した人に提供するという遺言をもとに創設されました。
元々は採掘などで役に立ち、便利なもののはずであったダイナマイトが兵器として人間を殺傷する道具としても使われるようになったことに対し、発明者であるノーベル自身も心を痛めていたという話もあります。
賞金はいくら?
ノーベルの遺言によって設立され、1901年から毎年授与されている賞です。
スウェーデン・アカデミー、スウェーデン王立科学アカデミー、カロリンスカ研究所、ノルウェー・ノーベル委員会が主催となり、様々な学術部門や平和にといった分野で顕著な貢献を残した人物に贈られます。
ノーベルの命日である12月10日に
メダル、賞状、賞金(1000万スウェーデン・クローナ=約1億円)が贈られます。
ノーベル賞の種類
物理学、化学、医学・生理学、文学、平和の5部門でしたが、
1969年からスウェーデン銀行の寄付により経済学の部門でも授与されるようになりました。
よって
ノーベル物理学賞
ノーベル化学賞
ノーベル医学・生理学賞
ノーベル文学賞
ノーベル平和賞
ノーベル経済学賞
の6部門になります。
共同研究など複数人による業績が受賞する場合、1度に3人までが同時に受賞することができます。
この場合、受賞者の貢献度によって賞金が分割されるとのことです。
平和賞のみ団体での受賞が認められており、過去には赤十字や国境なき医師団が受賞しています。
最近、「日本の憲法9条にノーベル平和賞を」という話題を小耳にはさみますが、
上記の通り原則として個人に与えられるものなので残念ながら戴くことは難しそうです。
受賞者をどのように決めるのか
受賞の選考は
物理賞、化学賞、経済学賞の3部門ではスウェーデン王立科学アカデミーが、
医学生理学賞はカロリンスカ研究所が、
平和賞はノルウェー・ノーベル委員会が、
文学賞はスウェーデン・アカデミー
がそれぞれで行っています。
ただ、その選考過程は受賞の50年後に公表されるそうで、その詳細は我々はまったく触れることはできません。
トムソン・ロイターは論文引用数などのデータをもとに、独自にノーベル賞候補者を挙げていますが、発表当日に最終選考が行われるということもあり予想は大変難しいそうです。
なお、平和賞についてはスウェーデンではなくノルウェー国会(ノルウェー・ノーベル委員会)によって選定されるそうですが、その理由は諸説ありはっきりしていません。
どの方がノーベル賞をとってもおかしくない功績をのこしていますので、発表が楽しみですね。
ノーベル賞制定記念日とはいつ?意味や由来、イベントはノーベル賞受賞式
ノーベル賞候補者を予想して、ぜひコメント欄に書いてみてください!