▪はじめに
鏡とは、私たちの生活に欠かせない道具の1つです。
鏡は、顔や姿を映すだけでなく、色々なシーンで利用されていて私たちの生活を快適なものにしてくれています。
そこで今回は、鏡に関する記念日や雑学などについて紹介していきましょう。
目 次
鏡の日とは
鏡の日は、毎年11月11日にあります。
この記念日は、日本で鏡やガラスを扱っている業界団体である全日本鏡連合会によって、2006年(平成18年)に制定されました。
▪意味
鏡の日には、身だしなみを整える時や体調を見る時、空間を広く見せる時、部屋を明るくする時など、様々なシーンで生活の役に立つ鏡の特徴をアピールするという目的があります。
▪由来
鏡の日が11月11日なのは、「11 11」や漢字の「十一 十一」を縦書きにした文字が左右対称で鏡に映して左右対称になっても(鏡文字になっても)読めることが由来となっています。
▪イベント
鏡の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
鏡の雑学
<鏡はいつから使われているの?>
鏡のはじまりは、湖や池などの水面に自分の姿を映す「水鏡」だったと考えられています。
太古の昔、人間は流れや波の無い湖や池に水面に姿や顔を映していたとされ、神話や昔話にもそのようなシーンが描かれています。
また、桶などに水を入れたものや井戸の水面なども利用されていたようです。
しかし、水面は風などで揺れたり覗き込んだ自分の影で暗くなってしまったりして見えにくかったと考えられ、石器時代には黒曜石や自然界の中にある金属を磨いて鏡として使用するようになりました。
金属時代(紀元前3000年~紀元前2000年ごろ)に入ると青銅や鉄などを作り出す技術がオリエント地域で誕生し、これらの金属で作られた鏡が使われるようになります。
現存する最古の金属鏡はエジプトの第6王朝(紀元前2800年)のもので、銅を主体とした手鏡です。
オリエント地域で誕生したとされる青銅の鏡はシルクロードを渡って中国に伝わり、日本には弥生時代に伝わったとされています。
また、青銅や鉄以外にも金や銀、水晶、黒曜石、銅などが鏡の材料に使われ、化粧をするためや祭祀や魔除けの儀式などに使われていました。
現在のようなガラスを使った鏡が誕生したのは14世紀のことで、1317年にベニスのガラス職人によって発明されました。
しかし、とても手間のかかる作り方だったので大量生産ができず、ガラス製の鏡はとても貴重なものでした。
19世紀になって現在のガラス製の鏡の基礎となる作り方が発明され、その後ガラス製の鏡は大量生産されるようになり、一般的なものとして世界中で作られるようになっていったのです。
日本にガラス製の鏡が伝わったのは室町時代後半で、スペインの宣教師フランシスコ・ザビエルによって九州の大名に贈られたとされています。
その後、ガラスの作り方がオランダから伝わり、江戸時代後半には日本でもガラス製の鏡が作られるようになりました。
明治時代に入るとヨーロッパから板ガラスが輸入されるようになり、これによって大きな鏡を作ることができるようになったとされています。
そして昭和に入ると国産のガラス製鏡が生産されるようになり、現在のような鏡が作られるようになりました。
<魔法瓶の底には鏡が使われている>
鏡は顔や姿を映すだけでなく、意外なものにも使用されており、その1つが魔法瓶です。
魔法瓶の内側を見てみると、全体が鏡のようにピカピカになっていますよね。
これは、鏡の光だけでなく熱も反射するという性質を利用して、魔法瓶の中の飲み物を保温するためなのです。
魔法瓶はステンレスの二重構造になっていて、外部と内部の間に隙間があり、この隙間は真空になっています。
熱は、水や空気などを通して温度の高い方から低い方へと移動する性質がありますが、隙間が真空になっていることで熱を通る道が無くなり、中の飲み物の温度が外側に逃げにくい仕組みになっています。
しかし、真空にするだけでは熱が逃げることを完全に防ぐことはできません。
そこで魔法瓶の内側を鏡のようにピカピカにすることで鏡の熱を反射する性質を利用し、外に向かおうとする熱を内側に反射して中に閉じ込めてしまうという仕組みになっているのです。
▪まとめ
鏡は、太古の昔から姿や顔を映したり、宗教的な儀式に使われたりしてきました。
そして、さらによく映るように進化していき、姿や景色を映すだけでなく、熱を反射するという性質も利用され私たちの様々な生活シーンに使われています。
皆さんも、鏡の日には身近な鏡に目を向けたり、日ごろの感謝を込めて磨いてみたりしてはいかがでしょうか。
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