啓蟄(けいちつ)と言ってもあまり耳にすることは少ないと思いますが、
啓蟄は自然界が春の様子に目覚めて日本の春の訪れを加速させてくれると言われています。
今回はそんな聞きなれない「啓蟄」についてご紹介します。
目 次
2023年の啓蟄はいつ?
今年の啓蟄は3月6日です。
啓蟄は24節気の2番目である雨水の15日後とされております。
雨水でも春らしくなってきていますが、啓蟄の頃になるとすでに雨水や立春よりだいぶ暖かくなってきますので、過ごしやすくなってくる頃合いとなっています。
啓蟄の意味や由来は?
啓蟄は24節気の一つで、雨水の次の24節気の3番目とされています。
啓蟄の「啓」は「閉じたものを開く。みちびく」といった開く意味合いを持ち、「蟄」は「虫が土中で冬ごもりする」という意味合いを持っています。
このことから啓蟄は「冬ごもりしていた虫たちが土中から目覚めて出てくる頃」とされています。
地中に籠っている虫や蛙たちが動き始めるということもあり、地中の中で活発になり始めてきますが、植物たちも色鮮やかに春めいてくるのがこの頃とされています。
啓蟄の時期にぜひ食べたい旬の食べ物は?
冬ごもりしていた虫たちが地中で動き始める頃合いとされていますが、啓蟄にはもうすでにぜひ食べていただきたい食材がたくさんあります。
まずぜひ食べていただきたい食材は「筍(たけのこ)」です。
啓蟄の頃になるとすでに筍は立派に出てきており、茹でるだけでもしっかりと食べごたえのある食材になっています。
筍ご飯にするのもお勧めですが、天ぷらにして塩で食べるとまた一段と食材の味を楽しめます。
次に食べていただきたいのが筍同様に山菜ですが特に「蕨(わらび)」や「薇(ぜんまい)」です。
灰汁抜きなどは必要になってきますが、炊き込みご飯にしたり和え物にしたり煮物など、春の到来を感じさせてくれる食卓にできるので、食事で十分日本の四季を楽しむことができます。
食卓の見栄えだけでなく蕨や薇もしっかりと美味しいのでぜひお勧めです。
この他にも春キャベツとともに新玉ねぎなども出てきて美味しいので野菜がおいしい季節となってきています。
啓蟄の3月にあるお勧め行事・イベント
3月5日頃「啓蟄の頃」 菰はずし
イベントではないのですが、この啓蟄の頃の風物詩として見られるのが菰外しです。
害虫から守るために冬になる前に、松の幹に藁で編んだ敷物状のものを巻いていますが、これを啓蟄の頃に外すのが菰外しです。
庭園で見ることができるのが特徴ですが最近ではあまり害虫駆除効果がないことがわかってきて風物詩としてとらえられることが多くなってきました。
啓蟄の頃 雛人形の片づけ
こちらもイベントではないですが、啓蟄の頃までには出した雛人形を後片付けしたほうがいいとされています。
というのも、啓蟄の頃まで出していると直射日光で色あせるとともに、雛人形をしまっている箱に虫が湧いたりしてきます。
このことからせっかく出した雛人形を傷めるとともに、お祝いで出したものの雛人形を長く出していることによって、婚期が遅れてしまうという風に伝えられているところもあります。
このことから、啓蟄のころまでにはできるだけ雛人形を片付けるようにしましょう。
3月上旬 さどわら鬼子母神大祭
宮崎県宮崎市で行われる大祭りの一つで安産の神・子授けの神として知られる「さどわら鬼子母神」の大祭りです。
この大祭りが開かれる二日間だけ、鬼子母尊神像がご開帳されるということもあり、多くの方がご祈願をしに来るとも言われています。
さらにご祈願するだけでなく多くの露店が開かれているので、観光として十分楽しめるのも魅力の一つとされています。
3月上旬 初市
鹿児島県姶良市で行われる初市は、春を呼び込む市とされています。
春の訪れのような人賑わいも魅力的ですが、初市のために開かれている露店もかなり力を入れているので、大盛り上がりとなっています。
縁起もいいと言われているので、時間がある人はぜひ訪れてみてください。
このように啓蟄の日は春をさらに活性、感じやすくさせてくれる頃合いと言われていますので、ぜひ皆さんも啓蟄には春を感じていただけたらと思います。
他の二十四節気についてはこちらになります。
二十四節気とは2020年のいつ?意味や使い方と節気一覧。