梅雨の時期になるとナメクジなどをよく見かけますよね。
ナメクジはもちろん梅雨だけでなく、ジメジメした環境を好むので、湿気が多いところによく生息しています。
中にはナメクジの見た目から柔らかそうなイメージがあり、そのナメクジを食べてみようと考える方もいます。
特に子供の頃は良し悪しがはっきりとわからない場合もあるので、ナメクジをうっかり食べてしまう子供も。
そこで、実際にナメクジを食べるとどうなるのか、ナメクジを食べてしまった際の症状や病気についてご紹介したいと思います。
目 次
ナメクジ食べることができるのか?
まず最初はナメクジを食べることができるのか、食べてはいけないのかについてご紹介したいと思います。
この点についてはナメクジは「食べられない」と考えていただいた方がいいです。
ネットニュースにもなったのですが、オーストラリア在住していた男性がナメクジを食べたことによって亡くなっています。
更に、衝撃なことに、このナメクジを食べた際に数日後に亡くなったのではなく、8年前にふざけて食べたナメクジが原因で「広東住血線虫症」が原因で亡くなっています。
このような死亡事故に繋がるので、ナメクジを食べるのは決してやめましょう。
食べてしまった時にすぐ影響が出ないかもしれませんが、のちほど体に影響を与える危険性があるので、注意しましょう。
ナメクジを生で食べるとどうなる?
ナメクジは先程食べてはいけない生きものとご紹介しましたが、生で食べてしまうのが最も危険です。
サバイバル時にはナメクジすらも貴重なタンパク源と考えるのですが、このサバイバル経験者でさえも必ずナメクジは加熱して食べます。
もちろんこのようなサバイバル時、緊急時でなければ極力食べないほうが好ましいのですが、この生で食べないほうがいいという点はナメクジに寄生している寄生虫が生きているためです。
このナメクジに寄生している寄生虫は先程もご紹介したように人を死に追い込むほどの危険性があるので、生では決して食べないようにしましょう。
ナメクジを食べると病気になる!
ナメクジを食べるのは避けるようにとご紹介しましたが、ナメクジを食べると病気になります。
この病気は途中でもすこし触れましたが、「広東住血線虫症」という病気で、普通に日常を行っていると発症しない病気なのですが、寄生虫の影響によって発症します。
この病気が発症してしまうと頭痛や腹痛・激しい嘔吐などの症状が現れ、自然に身体が麻痺し始めます。
症状が軽い場合は治る可能性もあるのですが、感染が高ければ全身に麻痺が行き渡り、車生活やベッドでの生活が余儀なくされます。
このような全身が麻痺してしまう状態になった後に死亡してしまうというケースが実際に存在しますので、くれぐれもみなさんはナメクジを食べないようにご注意ください。
ナメクジを食べて障害が出る?
ナメクジを食べると病気になるとご紹介しましたが、これは寄生虫による神経障害を大きく影響しています。
というのも、ナメクジに生息していることが多い寄生虫は特に「広東住血線虫」という寄生虫がほとんどなのですが、この寄生虫は人に寄生すると脳や脊髄に行きます。
もちろん脳や脊髄は人の中でも最も大切と言っても過言ではない重要な部分ですが、この脳や脊髄に侵食して寄生するために身体に障害が出ます。
ナメクジと食べる麻痺になる!
先ほども挙げたように、ナメクジを食べてしまうと麻痺をおこなします。
これは最初は部分的な麻痺ではあるのですが、時間と共に深刻になり、全身麻痺になってしまう人もいます。
軽度はあるにしても神経麻痺は病気の症状の中でもかなり深刻ですよね。
このような影響もあるので、ナメクジを一度食べてしまうと大きな危険を伴うと考えるようにしましょう。
最初にもご紹介したオーストラリアに住んでいた方もお酒の場で悪ふざけをしてナメクジを食べています。
このような小さい過ちが大きな過ちに変わるので、くれぐれも注意しましょう。
ナメクジに潜む寄生虫
次はナメクジに寄生している寄生虫についてご紹介したいと思います。
ナメクジに生息していることが多い広東住血線虫は言葉からもわかるように寄生虫です。
この寄生虫は文字通り生物に寄生して生息するのですが、ナメクジだけでなく、ねずみやカタツムリにも寄生しています。
さらに、詳しくご紹介すると広東住血線虫は元々ネズミに寄生する寄生虫で、ネズミの体内で産卵します。
毛細血管などに寄生していくのですが、この寄生虫はネズミの糞などによってネズミの体外から出る場合が多いです。
このネズミの糞などをカタツムリやナメクジが食べることによってカタツムリ・ナメクジに寄生します。
このナメクジやカタツムリに寄生した広東住血線虫はこのナメクジやカタツムリの体内でも生き続けるので、どのナメクジたちにも潜んでいる可能性が十分あります。
広東住血線虫の致死率は?
広東住血線虫人の体外に入ると神経麻痺などを引き起こす危険な寄生虫とご紹介しましたが、どのくらいの致死率なのかをご紹介したいと思います。
致死率について詳しい数字は挙げられていないのですが、致死率は極めて高いと考えていただいて間違いないです。
というのも、広東住血線虫は先ほども挙げたように、ナメクジやカタツムリ、ねずみなどを生で食べない限りはほとんど感染する可能性が少ない寄生虫でもあります。
そのため、発生件数自体は少ないのですが、一度感染してしまうとその影響力はかなり高いです。
さらに、ナメクジやカタツムリに寄生していることが多い広東住血線虫ですが、実はこの種類に関して更に気をつけていただきたい点が存在します。
その気をつけていただきたい点というのが粘液です。
普段、ナメクジやカタツムリは粘液を出しながら移動すると思いますが、この粘液が付着した野菜を食べてしまっても広東住血線虫が寄生する恐れがあるのです。
このようなことからもわかるように、生の野菜を食べても十分寄生虫に感染する可能性があるので、野菜を食べる場合は加熱するか、しっかりと洗ってから食べるようにしましょう。
ナメクジを食べたときの対処法は?
ナメクジを食べてしまったときの危険性についてご紹介しましたが、ナメクジを万が一食べてしまった場合の対処法についても気になりますよね。
しかし、残念ながらナメクジを食べてしまってもすぐに行なうべき対処法などは存在しません。
そのため、ナメクジを万が一食べてしまった場合は急いで病院に行くようにしましょう。
病院でも特効薬などは存在しないのですが、ある程度の対処は行ってくれると思います。
痛みを和らげる薬などが出される事が多いと思いますが、最悪の場合は死に至るだけでなく、死に至らなくても後遺症が残る危険性があるので決してナメクジを口にしないようにしてください。
ナメクジを子供が間違って食べたら!
最後は子供がナメクジを食べてしまったときの対処法です。
子供は物事の善悪についてあまりわからない子も多いと思います。
特に年齢がまだ小さい子供などはナメクジやカタツムリは物珍しい生きものと感じやすく、触ってしまいやすいです。
このような触ってしまった場合は決して口にしないようにすぐに手や体を洗うようにしましょう。
子供が食べてしまった場合は先程ご紹介したように対処法が存在しないので、すぐに病院に連れて行くのが好ましいです。
「まとめ」ナメクジは危険性大の生物!
今回はナメクジについてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
ナメクジと言うと普通の生物よりもやや珍しく、塩をかけて撃退する人も多いですが、触ってしまうと死の恐れがある生物でもあります。
ナメクジがというよりもナメクジに潜む寄生虫がかなり危険なので、みなさんもくれぐれもご注意いただけたらと思います。