春から夏にかけて太陽のような可愛らしい花を咲かせるキンセンカ。
古くから薬用として、身近な存在でした。
そんなキンセンカは、その姿とは逆に、怖く悲しい花言葉が多いのです。
それはギリシャ神話に由来していました。
目 次
キンセンカとは
キンセンカは地中海沿岸地域を原産とする一年草・多年草で、古くから食用ハーブとして活用されてきました。
草丈は10~60cm、開花時期も12月~5月と長く、品種も様々です。
花弁は一重や八重のものがあり、黄色やオレンジ色の花を咲かせます。
キンセンカの名前の由来
和名のキンセンカは花の形が「盞(さかずき)」のようであることから、金の盃の花という「金盞花」が当てられています。
学名は「Calendula officinalis」です。
Calendulaには「月の最初の日・1ヶ月間」の意味があり、開花時期が長くどの月の最初の日にも咲いていることからつけられたようです。
officinalisは「薬用」の意味があり、古くから薬用や食用として使用されてきました。
キンセンカが誕生花となる日にち
1月12日、1月20日、2月8日、2月9日、2月13日、3月5日、3月26日、8月24日
キンセンカの花言葉
キンセンカの花言葉は「別れの悲しみ」「忍ぶ恋」「寂しさ」「悲嘆」「失望」「慈愛」「乙女の美しい姿」です。
「慈愛」というのは、薬用として親しまれてきたことに由来するようです。
「乙女の美しい姿」は美しい水の精クリティが姿をキンセンカに変えたことからのようです。
他の花言葉は何とも悲しそうな意味が多いですが、これは後述する花言葉の由来に関係しています。
キンセンカの西洋の花言葉
「despair(絶望)」
「grief(悲嘆)」
「sorrow(悲しみ)」
西洋でもキンセンカの花言葉はネガティブなようです。
キンセンカの色別の花言葉
キンセンカの色別の花言葉はないようです。
キンセンカの花言葉の由来が怖い?
キンセンカの花言葉はギリシャ神話に由来するとされています。
太陽神アポロンはレウトコエ王女と恋人になりました。
そんなアポロンに恋をしてしまった水の精クリティは、レウトコエ王女を妬み、レウトコエ王女の父であるペルシャ王オルカモスに、2人の関係を告げ口します。
オルカモスはそのことに怒り、娘であるレウトコエを砂の中に生き埋めにするのです。
そして悲しみにくれるアポロンの姿を見て我に返ったクリティは、大変なことをしてしまったと自分の行いを恥じます。
その後、9日間にわたって空を通り過ぎるアポロンを眺めると、クリティはキンセンカの花に姿を変えてしまうのです。
このようなことから、キンセンカの花言葉は「別れの悲しみ」「忍ぶ恋」「寂しさ」「悲嘆」「失望」といった悲しい意味になったのです。
「乙女の美しい姿」は水の精クリティのことを言っているのでしょう。