あまり見たことのない、めずらしい花の形をしているカルミア。
花色は、パステルカラー調の淡いきれいな物が多いですが、つぼみは濃い色をしているものが多いです。
花色とつぼみのコントラストが、よりカルミアを輝かせます。
そんな見た目に楽しいカルミアですが、少し怖い花です。
目 次
カルミアとは
カルミアはキューバや北アメリカを原産とする低木です。
花やつぼみが、めずらしい形をしています。
つぼみは、ショートケーキにトッピングされている生クリームのような、ギザギザした形をしています。
花は五角形のような形で、おわん型です。
花色は白、ピンク、紫などがあり、どれも薄いさわやかな色をしています。
それに対しつぼみが濃い色をしているものが多いく、花とつぼみの対比が色鮮やかで綺麗です。
花が開花しているのは5月から6月のため、花を楽しめる期間は短めです。
キューバが原産のカルミアですが、暑さや乾燥に弱いという特徴があります。
カルミアの名前の由来
カルミアは学名でもあり、「Kalmia(カルミア)」と表記されます。
この「Kalmia」は、北アメリカに関することを研究していた、スウェーデンの博物学者であり、探検家でもあるペールカルム(Pehr Kalm)に敬意をあらわしつけられたとされています。
また、カルミア以外にも、約90種類の植物に、カルムの名前が使われています。
カルミアは別名が存在します。
アメリカシャクナゲやハナガサシャクナゲです。
アメリカシャクナゲは、花の形がシャクナゲの花に似ており、北アメリカ原産の花ということでつけられたのでしょう。
ハナガサシャクナゲは、かさのような花の形にみえたため、花笠になぞらえて名づけられました。
カルミアの西洋名は、「Mountain laurel(マウンテンローレル)」と言います。
カルミアの葉っぱの形が、ローリエの葉の形に似ていることから由来しているそうです。
カルミアが誕生花となる日にち
2月11日、2月17日、2月20日、4月30日、8月7日
カルミアの花言葉
カルミアの花言葉は、「大きな希望」「爽やかな笑顔」「にぎやかな家庭」「優美な女性」です。
また、西洋の花言葉は「ambition(大望)」です。
「大きな希望」、「ambition」は、小さなつぼみから、大輪の花を咲かせる様子が、希望に満ちあふれているように見えたからとされています。
「優美な女性」は、五角形の少し変わった花の形が、女性が使う日傘のように見えたため、つけられたそうです。
花とつぼみのコントラストが色鮮やかできれいなため、「優美な女性」という花言葉はピッタリですね。
カルミアの色別の花言葉
白、ピンク、紫などさまざま色を咲かせるカルミアです。
花色が豊富なため色別の花言葉がありそうですが、カルミアは色別の花言葉を持っていないようです。
カルミアの怖い花言葉
カルミアは「優美な女性」など、花の見た目に合あった花言葉がついています。
花の魅力が伝わるような物で、すてきです。
そんなカルミアですが、少し怖い印象をいだく花言葉があります。
怖い印象を与える花言葉は、「野心」、「treachery(裏切り)」です。
「treachery」は西洋の花言葉です。
実はカルミアの葉っぱには、有毒なグラヤノトキシンを持っています。
この毒をライバルにあたえ、自分が優位になるという野心をいだいたことなどから、つけられたのかもしれませんね。
カルミアの毒性とは
カルミアの葉っぱには、有毒なグラヤノトキシンがあります。
グラヤノトキシンは、セイヨウシャクナゲやハクサンシャクナゲなど、ツツジ科の植物に含まれています。
あまり耳にすることない毒名ですが、ツツジ科の植物からとれた、はちみつに混入することがあるそうです。
実際にこの毒を食べると、嘔吐や下痢といった症状が出る場合があるので、注意が必要です。
また、グラヤノトキシンがある植物を家畜が食べてしまうことで、中毒死を起こしてしまう事が世界で問題となっています。
そのため、カルミアは別名「Lambkill(羊殺し)」という名前がつけられているそうです。
見た目はつぼみと花のコントラストがすてきな、カルミアです。
しかし、見た目とは裏腹に、グラヤノトキシンという毒を持ち、怖いイメージの花言葉があります。
少し変わった見た目のきれいな花で、「優美な女性」という花言葉を聞くとプレゼントしたくなります。
花言葉や毒があるため、人に贈るのはやめましょう。