▪はじめに
五つ子は、現在の日本での1回の出産で無事生れた赤ちゃんの最多記録です。
五つ子誕生に日本中が沸き立ち、その後も成長の様子をテレビ放送されており、五つ子は日本の多くの人たちに愛されていました。
そこで今回は、日本初の五つ子が誕生した記念日や多胎出産に関する雑学などについて紹介していきましょう。
目 次
五つ子誕生の日とは
五つ子誕生の日は、毎年1月31日にあります。
この記念日は、1976年(昭和51年)のこの日に、鹿児島市立病院で日本で初めてとされる五つ子が誕生したことに因んで制定されたものです。
日本初とされる五つ子は山下夫妻の男の子2人女の子3人のお子さんで、当時大きな話題となりました。
▪意味
五つ子誕生の日には、鹿児島市で五つ子が誕生したことを記念するという意味があります。
▪由来
五つ子誕生の日は、1976年(昭和51年)1月31日に日本初の五つ子が誕生したことに由来して制定された記念日です。
▪イベント
五つ子誕生の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
多胎児の雑学
<多胎出産はどれくらい珍しいの?>
5つ子ちゃんの誕生がニュースになり、その後も元気に育っていく様子を時折テレビの特番で放送されていましたが、多胎出産とはどれくらいの確率で起こることなのでしょうか?
多胎出産とは、1人のお母さんが2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠・出産することです。
多胎出産は、1つの卵子が複数の精子と同時に受精して双子や三つ子が誕生する一卵性の場合と、二つ以上の卵子が受精して複数の赤ちゃんが誕生する二卵性や三卵性などの場合とがあります。
双子以上になると、一卵性と二卵性が合わさる場合もあります。
通常、お母さんの卵子は1度に1つしか排出されないので、一卵性の双子は偶然の出来事だといわれていて、確率的には1/80~1/100といわれています。
三つ子以上となるとさらに確率が低くなり、三つ子は1/6400~1/10000、四つ子は1/512000~1/1000000、五つ子だと1/40960000~1/00000000とほとんど奇跡のような出来事であるといっても過言ではないでしょう。
このように日本での多胎出産はかなり確率の低いものであることが分かりましたが、日本で1975年(昭和50年)から始まった排卵誘発剤を使った不妊治療により、1度に複数の卵子が排出されることによる多胎出産がわずかながら増加します。
さらに1983年(昭和58年)から始まった体外受精による不妊治療では、出産の確実性を上げるために受精卵を複数母体に戻していたので、三つ子や四つ子の多胎出産が以前よりも増えました。
山下家の五つ子も、排卵誘発剤を使った不妊治療による多胎出産で、五卵性の五つ子だったそうです。
しかし、1996年(平成8年)に行われた日本産婦人科学会で、多胎児は通常よりも早く小さく生まれてしまうため発達障害などが起きる可能性が高くなる、多胎妊娠は妊娠中毒症を起こす確率が高くなるといった理由から体外受精した卵子を母体に戻すのは3個以内に制限することを勧告されて以降、三つ子以上の多胎出産は激減しました。
そしてさらに、2020年(令和2年)に行われた日本産婦人科学会では母体に戻す受精卵を原則1個とする見解を示したことから、多胎出産はさらに減少したとされています。
確かに、山下家の五つ子も1番大きく生まれた子で1,800g、1番小さな子は990gと未熟児での出産だったため、4カ月間の慎重な保育管理が行われたそうです。
多胎出産は喜ばしいことではありますが、母子ともに命に関わるリスクが多いのも事実です。
日本では制限がかけられたこともあり、さらに多胎出産は珍しいものとなるでしょう。
<1回の出産で無事生れた赤ちゃんの世界最多記録とは?>
日本では五つ子が1回の出産での最多記録となっていますが、世界的な最多記録は何人なのでしょうか?
ギネス世界記録では、2009年にアメリカのナディヤ・スールマンさんが出産した8つ子が1回の出産で無事生れた赤ちゃんの世界最多記録となっており、現在も元気に成長しているそうです。
そして2021年(令和3年)の5月に、西アフリカ・マリ出身の女性がモロッコで9つ子を出産しました。
ギネス世界記録にはまだなっていませんが、この9つ子は分かっている範囲での1回の出産で無事生れた赤ちゃんの最多人数となっています。
これまでも、1971年と1999年に9つ子の出産の報告はされていましたが、どちらの赤ちゃんも数日後に亡くなったそうです。
しかし、今回の9つ子は元気に育っていて、生後約6ヶ月となった10月下旬に無事退院、帰国したとのことです。
9つ子を出産したハマリ・シセさんは、当初は7つ子を妊娠しているといわれていたのですが、実際にはあと2人いて驚いたのだとか。
出産時には大量の出血があり、シセさんが一時危険な状態に陥ったそうですが、徐々に回復していったとのことです。
赤ちゃんたちも500~1000gと超低体重児で生れましたが、モロッコの病院で24時間体制のケアを受けて無事成長していき、約3か月後の8月には保育器を卒業して病院近くのアパートで医療スタッフの監視のもと両親と一緒に暮らして、さらに約3か月経った生後6か月で帰国できることになりました。
9つ子は、両親や病院スタッフ達の支援だけでなく、マリ政府からの経済的支援も受けて元気に育っているとのことです。
▪まとめ
五つ子ちゃんは私と同世代で、成長の過程を時々テレビ放送されていたのでよく覚えています。
と同時に、日本の医療の進歩はすごいなあと感動したものです。
日本では母子両方のリスクを減らすために制限がかけられ、今後五つ子にお目見えすることはないかもしれませんね。
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