▪はじめに
はんぺんとは、魚のすり身に山芋などの材料を混ぜて気泡を作り上げ、卵白などを加えて熱湯で茹でて作った練り物です。
フワフワの食感で子供から大人まで人気が高く、おでんの具としてもお馴染みのはんぺんに関する記念日は、おでんが食べたくなる冬至の日にあります。
目 次
はんぺんの日とは
はんぺんの日は、毎年冬至の日である12月22日または12月21日にあります。
この記念日は、昔から冬至の日に「ん」が2つ付く食べ物を食べると運が上がり無病息災の効果があるといわれていることから、東京都蒲鉾水産加工業協同組合によって2016年(平成28年)に制定されました。
「冬至」とは、1年で1番太陽の出ている時間が短い日で、毎年12月21日または12月22日にあります。
冬至の日の翌日から、日の出ている時間が長くなることから冬至の日は「太陽が生まれ変わる日」として考えられ、冬至を境に運気が上がるとされています。
▪意味
はんぺんの日には、「冬至の日に「ん」が2つ付くはんぺんを食べて運気を上げ、寒い冬を元気に乗り切ろう」というキャッチフレーズのもと、はんぺんの認知度を一層高めるという目的があります。
▪由来
はんぺんの日が12月22日なのは、冬至の日には名前に「ん」が2つ付く食べ物を食べるとその一年は健康に過ごせると昔から言われていることが由来となっています。
▪イベント
はんぺんの日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
はんぺんの雑学
<はんぺんの名前の由来とは>
はんぺんは古くから食べられている練り物で、室町時代の料理本である「運歩色葉集」や「古今調味集」にはんぺんの記述があることから、少なくとも室町時代には食べられていたとされています。
はんぺんの名前の由来は諸説ありますが、はんぺんを最初に作ったのが駿河の国(現・静岡県)の膳夫半平という人で、この人の「半平」という名前がなまって「はんぺん」と呼ばれるようになったという説が最も有力といわれています。
その他にも、はんぺんの形が半円状のものと四角い方型のものがあることが由来となっているという説や、鱧(はも)のすり身を使って作っていたことから「鱧餅(はもへい)」と呼ばれこれがなまって「はんぺん」となった説、魚のすり身に山芋を半分加えることが由来となっているという説、お椀の蓋で形を半月型に整えていたことが由来となっている説、「蒲鉾の破片」という意味が由来となっている説などがあります。
また、1908年(明治41年)に発刊された「虚南留別志」という本には、平安時代末期に起こった源平合戦で、源氏方にあったのに半分平家に味方した「半兵衛」という武士がいて、半分平家に味方したから「半平」ではんぺん、またはその名前を略したことが由来となっているなど信憑性は低いものの面白い説などもあります。
<はんぺんの種類>
はんぺんといえば、白くてフワフワしているものが一般的ですが、地域によって様々な色や形のはんぺんがあり、食文化として根付いています。
どのようなご当地はんぺんがあるのか、紹介していきましょう。
- 白いはんぺん
サメやスケソウダラなどの白身の魚のすり身と山芋を混ぜて作ったはんぺんです。
白くて四角く、フワフワの食感が特徴で、おでんなどの具にしたり表面を軽く焼いたりして食べられています。
もともとは関東地方の特産品でしたが、現在では日本全国で食べられている一般的なはんぺんです。
気泡を含ませた後に熱湯で茹でることから「浮きはんぺん」と呼ぶ地域もあります。
- 黒はんぺん
静岡県名産の黒いはんぺんです。
イワシやサバなどの赤身の魚を骨や皮ごとすり身にして使っているため、灰色をしています。
半月型で白い一般的なはんぺんよりも食感がしっかりしているのが特徴です。
静岡県のご当地グルメ「黒おでん」の具として有名ですが、その他にもフライや煮物、焼き物などにして食べられています。
- 梅花はんぺん
神奈川県鎌倉市の老舗蒲鉾店「井上蒲鉾店」で販売されている、鎌倉市名産の紅白の梅の花の形をしたはんぺんです。
蒲鉾と同じ「ぐち」という白身魚のすり身を使っており、腰があるのに柔らかな歯ごたえが特徴です。
そのままわさび醤油で食べたり、椀物や麺類の付け合わせ、バター焼きなどにして食べたりするのがおすすめです。
- 伊勢はんぺん
三重県の伊勢に古くから伝わる白くて丸いはんぺんです。
ぐちやイトヨリ・タラなどの白身魚のすり身と伊勢の山芋を使っており、ぷにぷにとした食感と上品な味わいが特徴です。
そのまま食べたり、おでんや茶わん蒸しの具、バター焼きなどにして食べたりするのがおすすめです。
- あんぺい
主にハモなどの白身魚のすり身を使った関西地方のはんぺんです。
山芋を使わずハモのすり身だけを使ったものもあり、ふわっとした食感とハモの上品な味わいが特徴です。
関西地方では夏の風物詩として食べられていて、吸い物の種や冷たくひやしてわさび醬油で食べるのが一般的です。
- 長崎はんぺん
長崎県で食べられる鮮やかなピンクに近い赤色と緑色の練り物です。
細長い板状でしっかりとした食感が特徴です。
主にちゃんぽんや皿うどんの具材として使われます。
「はんぺん」と呼ばれていますが、分類上は蒲鉾です。
- こが焼き
鹿児島県の特産品で、白身魚のすり身に、卵・砂糖・豆腐を混ぜて蒸し、表面に軽く焦げ目をつけたものです。
黄色い卵焼きやカステラのような見た目で、甘くてしっかりとした歯ごたえが特徴です。
鹿児島県では、正月や結婚式などの祝い事や運動会などで人が集まった時に食べられています。
▪まとめ
日本で古くから食べられているはんぺんは、冬至の日に食べると運気が上がる食べ物の1つとされています。
我が家では一般的なはんぺんをおでんにしたりチーズを挟んで焼たりして食べることが多く、子供たちも小さい頃から大好きです。
日本各地で色々な種類のはんぺんがあることに驚きましたが、お祝い事で食べられているものが多く、運気も上がりそうな気がします。
寒さが本格化する冬至の日には、運気を上げるためにはんぺんが入った温かいおでんなどを食べてみてはいかがでしょうか。
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