「世界禁煙デー」というのを聞いたことがあるでしょうか?
喫煙スペースが縮小されてきている昨今ですが、いったいどういった記念日なのでしょうか。
タバコの影響についても併せて紹介していきます。
目 次
世界禁煙デーとはいつ?意味や由来は?
「世界禁煙デー」(World No-Tobacco Day)とは、毎年5月31日にあります。
世界保健機関(WHO)が設立40周年を迎える1988年のこの日、禁煙を推進するために制定した記念日です。
国際デー(国際機関によって定められた記念日)の1つにあたります。
日本では厚生労働省が1992年(平成4年)より、5月31日から6月6日までの1週間を「禁煙週間」としています。
世界禁煙デー記念イベント
厚生労働省は2016年の世界禁煙デーにトークディスカッションやポスター掲示等のイベントを開催しました。
また、たばこの煙から子ども達を守るため、2020年を見据えた受動喫煙のない社会を目指そうといったテーマを禁煙週間に掲げました。
詳細はこちら。
URL:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000122535.html
全国の自治体や関係団体、企業でも様々な取り組みが行われました。
タバコに含まれる物質
タバコの煙には4,000種類以上もの化学物質が含まれていて、そのうち発がん性物質は60種類にもなると言われています。
【ニコチン】
神経系に対して強い猛毒性があり、心拍数や血圧が上昇し、動脈硬化のリスクが高まります。
ニコチンは麻薬にも劣らない依存性をもつ薬物でもあり、ヘロインと同じくらいやめるのが難しいのだそうです。
【タール】
いわゆる「ヤニ」のことで、タバコを吸った時にフィルターや歯を茶色くする粘着性のもののことです。
このタールには多くの発がん性物質が含まれており、タバコを吸い続けているとガンのリスクが高まるといわれています。
【一酸化炭素】
血液中の酸素はヘモグロビンと結びついて全身に運ばれますが、一酸化炭素は酸素に比べて200倍以上もヘモグロビンと結び付きやすい性質を持っています。
そのため一酸化炭素があると酸素がヘモグロビンと結びつくことができず、全身に酸素が行き渡らなくなってしまいます。
喫煙者は慢性的な酸素欠乏状態となり、赤血球が増えて動脈硬化のリスクが高まってしまうのです。
受動喫煙
タバコを吸っている本人の健康によくないのはもちろんのこと、周りの人の健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。
目やのどの痛みなどといったすぐに表れる症状の他、心拍数の増加が見られたり、咳込んだり、手足の先が冷たくなったりする人もいます。
また、長期的に受動喫煙をしていると、心筋梗塞や狭心症で死亡する危険性が1.3~2.7倍にもなると言われていて、他にも脳卒中や喘息などといった様々な病気を発症する危険性が高くなることが知られています。
さらに、妊婦が受動喫煙にさらされると、流産や早産の危険性が高くなることが報告されています。
そして新生児の低体重化や乳幼児突然死症候群、将来の肥満や糖尿病がおこりやすくなるなどの影響があります。
子どもへの影響
様々な成長段階にある子どもたちは、タバコによって大人とはまた違う深刻な影響を受ける可能性があります。
最も影響されやすいのが、鼻、耳、のどなどの煙の通り道にあたる部分です。
受動喫煙によっても、子どもの中耳炎、気管支炎、肺の感染症や肺機能の低下などがおこりやすくなります。
また、脳の働きにもさまざまな影響を及ぼすことがあり、家庭内などの長期間の受動喫煙で言語能力の低下、落ち着きの無さが見られる子どもの報告もされています。
タバコの煙が有害であることがわからなかったり、親が喫煙者であった場合は特に、自分の意思で煙を避けることができません。
周りにいる大人が、子どもたちを守ってあげることが必要です。
喫煙は、続けることで寿命が10年間も短くなると言われています。
スモーカーズフェイスといった、皮膚のハリがなくなりシワが目立ち、実年齢よりも老けて見えてしまうこともあるのだそうです。
WHOは、2030年代初頭には喫煙によるガンや心臓病の死亡者が年間1000万人に達すると警告しています。
なかなか禁煙出来ない人や周りのご家族も、この日をきっかけに禁煙について考えてみたり挑戦してみてはいかがでしょうか。
以上、世界禁煙デーについてでした。
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