海の日ってなぜ祝日になっているかご存知ですか?
夏だから海の日!という訳ではありません。
今回は海の日の意義や歴史、また各地のイベントついてもご紹介します。
目 次
海の日 2023年はいつ
海の日は毎年7月の第3月曜日のハッピーマンデーです。
2023年は7月17日(月)が海の日になります。
海の日とは
1996(平成8)年から施行されている国民の休日のひとつです。
当時は7月20日と決まっていましたが、ハッピーマンデー制度により2003(平成15年)から7月第3月曜日となっています。
海の日は、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことを趣旨としています。
海の日の意味や由来
もともと7月20日は1941年に制定された「海の記念日」として、各地で様々な海に関わる行事が行われていました。
それが近年、海に囲まれた日本における海の重要性から国民の祝日「海の日」と変更になったものです。
海の記念日とは?
1876(明治9)年に、近代化を推し進める明治天皇が東北・北海道巡幸の際に、青森から明治丸に乗船されました。
随行者は岩倉具視・大久保利通・大隈重信・木戸孝允と、そうそうたる顔ぶれです。
明治天皇をはじめとする御一行は函館を経由し7月20日に横浜港に無事帰着されました。
この日を記念して制定されていたのが「海の記念日」です。
明治丸とは?
明治天皇がご乗船された明治丸は、1868(明治元)年に明治新政府が洋式灯台建設を開始したことに伴いイギリスに発注した船で、灯台業務だけでなくロイヤルシップとしての役割を兼ねていたようです。
近代史における多くの事柄にも関わり、1875(明治8)年、小笠原諸島領有問題で日本政府調査団を乗せた際には、父島に英国船より早く入港し、それにより小笠原諸島が日本の領土になることができたことにつながりました。
明治丸は、明治29年には東京商船学校(現東京海洋大学)に譲渡、学生たちの練習船となり、昭和53年、日本に現存する唯一の鉄船として重要文化財に指定されています。
海の日の行事・イベント
「海の日」行事
国土交通省主催で、毎年「海の日」には、「海の日」記念祭や海の船一斉公開などがおこなわれます。
また7月1日から31日までの一カ月間を「海の月間」とし、「海フェスタ」をはじめ、全国各地でさまざまな海に関するイベントが行われます。
「海フェスタ」
もともと1986(昭和61)年から、主要港湾都市で行われていた「海の祭典」が、国民の祝日「海の日」施行後は、「海フェスタ」として毎年場所を替え、記念式典や体験航海、マリンスポーツ、コンサートなど海に関するイベントを行っています。
みなとまち神戸の歴史とともに海の産業、文化に触れるイベントになりそうです。
開催地:神戸市
東京海洋大学 海の日記念行事
明治丸が保管されている東京海洋大学では、毎年海の日に記念行事が行われています。
越中島キャンパスでは水中探査機の体験操縦や船舶機関室シュミレーターの公開など船や海が好きな方にはたまらないイベントが行われます。
重要文化財明治丸と明治丸記念館も越中島キャンパス内で見ることができます。
品川キャンパスではマリンサイエンスミュージアムや大型回流水槽の展示など、海の生き物たちと出会えます。
どちらのキャンパスでも練習船の体験航海もできるのでぜひ申し込んでみては?
灯台の無料公開
現在内部も常時見ることができる参観灯台は全国に15ヵ所しかありません。
「海の日」には参観灯台以外の普段中に入ることができない灯台も特別公開されたりするのでぜひ気になっている灯台がある方にはチャンスかもしれません。
また参観灯台でも入場無料でイベントなど行っているところもあります。
千葉県の犬吠埼灯台では毎年「海の日」に灯台無料開放と共に音楽祭も行われています。
他にも全国各地で巡視船の体験航海が行われたり、海峡交通センターなどの施設も公開されます。
事前予約が必要な場合もあるので、公共のお知らせなどで確認してみてください。
海に面してない地域はどうする!?
日本は細長い島国ですが、全ての都道府県が海に面してるわけではありません。
日本の中で、栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県、長野県、岐阜県、滋賀県、奈良県の8県は海のない内陸県です。
そこで奈良県では、あえて海の日と同じ毎年7月の第3月曜日を「奈良県山の日・川の日」と条例で定めています。
ちなみに、2016(平成26)年から「山の日」が制定されましたが、山がない都道府県はありません。
ただ、500m以上の山がないのは千葉県だけで、愛宕山の408mが最高、次に山が少ない県は沖縄県です。
まとめ
日本の面積は世界で61番目ですが、沿岸から200海里の排他的経済水域は国土の12倍の面積があり、世界でなんと第6位の広さなんだそうです。
太古の昔から海の恩恵を受けてきた日本、これからも海の重要性を考え、後世に大切に引き継いでいきたいですね。
日本の祝日2022年カレンダー・国民の祝日・休日一覧表