福岡県福岡市の中枢に位置する博多区では、様々なお祭りが開催されます。
その中でも博多祇園山笠は博多三大祭りに数えられる全国的にも有名なお祭りです。
どのようなお祭りなのか、見どころ等も踏まえてまとめます。
目 次
博多祇園山笠2022年の日程
博多祇園山笠は例年7月1日(水)~15日(水)に開催されます。
期間中のスケジュールは以下の通りです。
7月1日 [注連(しめ)下ろし]
祭り初日であるこの日、舁き山笠の流区域を清める行事です。
[ご神入れ]
飾り山笠に神を招き入れる神事が執り行われ、その後に一般公開されます。
舁き山笠のご神入れは6日、7日頃に行われます。
[当番町お汐井(しおい)とり]
初日の夕方、各流の当番長になった町の面々らが箱崎浜まで駆けて行き、真砂(汐井)を小さな升や籠に入れて持ち帰ります。
7月9日 [全流お汐井とり]
当番町お汐井とりと同じように、各流の舁き手が揃って行います。
午後6時~7時過ぎにかけて箱崎浜に到着し、夕日に向かって安全祈願の柏手をし、帰りは筥崎宮(はこざきぐう)と櫛田神社に参拝します。
7月10日 [流舁き]
それぞれの流区域内を、舁き山笠が舁き回ります。
7月11日 [朝山笠]
早朝に町総代や旧役員を呼んで接待する流舁きです。
当番町の子供たちも、この日だけは山笠に乗せてもらうことができます。
[他流舁き]
この日2回目の流舁きです。
流区外で行われ、櫛田入りの練習をすることもあります。
7月12日 [追い山笠ならし]
追い山笠のリハーサルが午後3時59分から行われます。
櫛田入りして約4kmのコース(追い山笠より1kmほど短い)を全力で舁き、所要時間も計測します。
7月13日 [集団山見せ]
博多部を離れて福岡中心部に山笠が乗り入れる唯一の日です。
午後3時30分に明治通りの呉服町交差点をスタートし福岡市役所までの約1.3kmを7つの流全ての舁き山が通ります。
7月14日 [流舁き]
各流域を走るのはこの日が最後です。
未熟な舁き手にとって、その年最後のチャンスであり追い山の調整日でもあります。
櫛田入りの練習をする流もあります。
7月15日 [追い山笠]
午前4時59分に櫛田入りし、続いて追い山笠コース(約5km)を舁き、所要時間を計測します。
櫛田神社では午前6時から能が演じられます。
博多祇園山笠とは?
博多区にある櫛田(くしだ)神社の奉納神事で、毎年7月1日~15日まで開催されます。
その起源は所説ありますが、仁治2年(1241年)に博多で疫病が流行した際に、祈祷水を撒いて町を清め疫病退散を祈願したことが始まりとされています。
正式名称は櫛田神社祇園例大祭で、博多どんたく、放生会とともに博多三大祭と呼ばれています。
見どころや楽しみ方
博多祇園山笠の見どころは、2016年11月30日にユネスコの無形文化遺産に登録された「山笠」です。
山笠(やまかさ)は神社の祭礼で用いられる神輿や山車状の祭具のことで、山笠と呼ばれるようになったのは、この博多祇園山笠からと考えられています。
そして山笠は、飾り山笠と舁(か)き山笠の2種類に大別されますので、それぞれ紹介します。
飾り山笠は、奉納用に飾られる高さ10m前後の巨大で豪華な山笠で、町の14ヵ所に設置されます。
当初は15~16mあった山笠を舁いていましたが、明治時代に電線の敷設が進み「舁き山笠」から展示用の「飾り山笠」に分化したことから誕生しました。
舁き山笠は、およそ3mの高さで1トンほどもの重さがあり、男衆のみで担ぎ博多の街を疾走します。
戦国時代、豊臣秀吉の区画整理(太閤町割り)によって出来た流(ながれ)という地域別の7つのチームによって行われ、「櫛田入り」と「追い山笠コース」でのタイムトライアルが一番の盛り上がりを見せます。
場所・交通情報・アクセス
会場は櫛田神社(福岡市博多区上川端町1-41)、福岡市内各所となり期間中は大規模な交通規制が実施されます。
アクセス:JR博多駅から徒歩15分
地下鉄 中洲川端駅. 祇園駅から徒歩5分
交通規制による渋滞と駐車場不足が見込まれるためJRや地下鉄を利用することをおすすめしますが、自動車を利用する場合は山笠地区から離れた駐車場を利用すると良いでしょう。
迫力満点なだけでなく見どころ満載のお祭りですので、期間中の観光をぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。