■はじめに
3月になると、お住まいの地域によってはもう暖かく、沖縄なら海水浴もできちゃうぐらいかもしれませんね。
そんな3月の始まりは、ドキッとするような名称のビキニデーですが、実際はあの大きな問題の話なのです。
目 次
■ビキニデーとは
ビキニデーは毎年3月1日にあります。
具体的な制定日は不明ですが、1978年に3・1ビキニデー中央集会が行われ、この時にビキニデーという名称が世に出たのではないかと思われます。
原水爆禁止日本協議会という団体が制定に係っています。
■意味
第二次世界大戦後である1954年3月1日未明、アメリカは太平洋ビキニ環礁において広島型原爆の約1000倍の威力をもつ水爆実験がおこなわれました。
焼津のマグロはえ縄漁船「第五福龍丸」は、アメリカ政府の指定した危険区域外で操業中であったにもかかわらず、“死の灰”を浴び、23人の乗組員全員が急性放射能症にかかり、無線長の久保山愛吉さん(当時40歳)は「原水爆の被害者はわたしを最後にしてほしい」と言い残してその年の9月に亡くなりました。
同じような悲劇を生まないように3月1日をビキニデーとし、原水爆禁止運動を広めていこうという意味を持っています。
こう言った動きもあり、現在では核兵器禁止条約に調印した国は60か国にも到達しています。
■由来
水爆実験が行われた場所であるビキニ環礁の名前をとって、ビキニデーという名称になりました。
凄惨な核兵器による被害は広島・長崎の被害を彷彿とさせるものでした。
核戦争阻止や被爆者援護、救済などを掲げて原水爆禁止日本協議会が核根絶に向けての啓発を行う日となっています。
■イベント
ビキニデーに関する定期的なイベントは原水爆禁止日本協議会が主催として行われている、3・1ビキニデー集会というものがあります。
会場は主に、焼津市文化センターという場所になります。
3月1日の犠牲者久保山愛吉さんへの墓参行進や、被爆者のお話しや、非核化に関する運動を行う他の団体との交流会などが行われています。
水爆というものにピンと来ていない人でも当時のお話を聞くことで、核実験の恐ろしさや、現状などを知ることにより平和について考える良いきっかけになるのではないかと思います。
開催年によって異なりますが、3月1日前後である2月27日~3月3日までの間は静岡グランシップという場所で国際交流会などといった催しがあり、日本に絡んだ核の話だけではなく、世界にも目を向けた活動が行われています。
また、パネルディスカッションがあったり、近くの自衛隊基地の演習をウォッチングする企画があったりと、様々な観点から世界平和のことを考えるきっかけになるようなイベントが毎年行われています。
このイベントについての学習パンフレットやポスターなどは電話で発注もできるようなので、どのような活動があるのか、水爆実験、核実験の恐ろしさ、平和に向けての取り組みについてなど、気になることがあれば資料を請求してみるのもいいかもしれません。
■ビキニの雑学
ビキニと言えば、水着のビキニを想像する人がほとんどかと思います。
実は水着のビキニの語源がこのビキニ環礁での水爆実験に由来しているということをご存知でしょうか。
ビキニ環礁での実験で用いられた原爆のように「小さくて破壊的」という意味でこのような名称になったと言われています。
■まとめ
ビキニデーについて紹介させていただきました。
ドキッとするような名称でしたが世界平和についてとても大きな契機となる事件があった記念日ということがわかりましたね。
普段はなかなか考える機会がないとは思いますがこれを機に1度戦争や世界平和のことについて考えてみてはいかがでしょうか?
意外と身近なところでも平和な生活ができるように活動している人や団体があるかもしれませんね。
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