■はじめに
年度が切り替わる4月から、5月に入ると初夏を意識するシーズンになります。
新しい環境で通学などが始まることもあり、全国交通安全運動が4月前半に行われたりと、より気を配る時期でもありますよね。
そんな4月の後半には、私達の交通安全に貢献してくれた歩道橋の日があります。
目 次
歩道橋の日とは
歩道橋の日は毎年4月25日にあります。
1963年(昭和38年)のこの日、日本初の横断歩道橋が完成したことから制定されました。
■意味
歩道橋の日は、交通事故の対策となる歩道橋が日本で初めて完成した記念を表す日です。
高度経済成長期には自動車事故が多発する時代となり、子どもたちを交通事故から守りたいという思いから建設されました。
歩道橋の存在意義について考える日でもあります。
■由来
1963年4月25日に大阪駅西口の中央郵便局前に日本初の横断歩道橋が完成しました。
このことから、歩道橋の日は4月25日に制定されました。
歩道橋建設の発端は、大和ハウス工業株式会社の創業者である石橋信夫氏の発案によるもので、川崎製鐵株式会社と共同で寄贈されました。
「大阪駅前交通安全陸橋」と呼ばれていたこの歩道橋は、鋼管併用による鉄骨溶接として日本初となる横断歩道橋で、高さ5.5メートル、幅4メートル、長さ47.5メートルにもなります。
ちなみに1991年の西梅田再開発事業によって撤去されてしまいましたが、奈良市の総合研究所に欄干の一部を展示しているとのことです。
■イベント
2018年4月から東京・渋谷で【歩道橋めぐり】ツアーが行われています。
これは会社員のほんだこういちさん(都内在住)が主催する、渋谷区内の歩道橋を見て回るまち歩き企画です。
もともと街ブラが趣味だったほんださんですが、2010年頃から歩道橋に興味を持ち始め、「生活手段ではなく観賞の視点で愛でる」をコンセプトにツアーを始めたとのこと。
すでに数回にわたり開催されていて、2019年も1月から予定が組まれています。
色や形だけでなく、設計などからも多種多様な歩道橋を知ることができ、とても魅力的で面白いと参加者からの声も見受けられましたよ。
他にも日本一の高さを誇る大阪・あべのハルカスの館内外で毎年、様々なイルミネーションが展開されているのですが、阿倍野歩道橋から続く2階外周デッキなどの各所にキャラクター「あべのべあ」をかたどったLEDイルミネーションオブジェが登場するといった情報もありました。
こちらは2018年11月~2019年2月末までのイベントとのこと。
ぜひチェックしてみてくださいね。
歩道橋の雑学
歩道橋の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□歩道橋とは!?
歩道橋とは横断歩道橋のことを差します。
人道橋の一種で、主に車道や鉄道を跨ぐように架けられた、歩行者と自転車専用の橋になります。
□日本初の歩道橋はもう一つあった!?
歩道橋の日に由来する歩道橋は、前述しました通り「大阪駅前交通安全陸橋」ですが、実はその4年程前の1959年(昭和34年)6月27日に愛知県西春日井郡西枇杷島町(現在の清須市)に設置された「西枇杷島町横断歩道橋」が日本で初めてとなる歩道橋でした。
当時はまだ歩道橋という用語がなく「学童専用陸橋」と名付けられた鉄筋コンクリート製の横断歩道橋でした。
建設に至ったのは、やはり近隣の小中学校へ通う児童、生徒の自動車事故への対策としてでした。
老朽化と道路拡張のため、竣工から50年が過ぎた2010年(平成22年)4月10日に取り壊しとなりましたが、その際には1000人以上の市民らが参加して渡り納め式が催されたそうです。
また、西枇杷島町横断歩道橋は交通安全への効果が評価され、隣接する岐阜県や他の各大都市に至るまで、歩道橋建設が始まるきっかけになりました。
■まとめ
歩道橋の日についてご紹介させて頂きました。
老朽化や学校の統廃合で通学路から歩道橋が外れるといった理由から、撤去が進められている歩道橋。
交通事故減少に役立ち、当たり前のようにあると思っていた歩道橋がなくなるのは少し寂しい気もします。
毎年4月25日歩道橋の日には、歩道橋を通して交通事故について考えてみたり感謝の気持ちで過ごすことも大切かもしれませんね。
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