「11月24日 鰹節の日」
■はじめに
鰹節の魅力は数多くあるそうで、まず防腐剤や着色料不使用の天然調味料で、ミネラル、良質たんぱく質も豊富なことから南極観測隊や登山隊の必携アイテムになっています。
また、鰹節の香りは食欲を増進させ、縁起物として結納や新築祝いなどの御祝儀にも使われています。
さらに、必須アミノ酸や数種のビタミンも豊富で、DHAに至ってはアタマが良くなると言われ、鰹節のだし汁は美容にも効果があるそうですが、筆者はDHAとだし汁の効果については実感した覚えがありません。
目 次
鰹節の日とは
愛媛県の鰹節メーカーのヤマキが、上手なだしの取り方などを多くの人に知ってもらおうと、11月24日を「鰹節の日」に制定しました。
いい節→い(1)い(1)ふ(2)し(4)→1124→11月24日、という次第です。
■鰹節の日の意味と由来
「節」はないのに、どうして鰹節と呼ぶのでしょうか。
これには2つ説があって、まず「鰹干し」が転じて「鰹節」と呼ばれるようになった説と、煙でいぶす製法からの名前「カツオイブシ」が「鰹節」になった説です。
なかなか甲乙つけがたいところです。
ところで、総務省統計局の家計調査によれば、鰹節への支出最多は那覇市で、2位・高知市の4倍近くもあり、ダントツの消費量になっています。
これは沖縄料理の伝統からきていると思われ、沖縄が長寿県であることにも関係があります。
沖縄では塩分の多い醤油、みそをあまり使わず、代わりに豚と鰹節からだしを取るためだと言われます。
鰹節の日のイベント
日本鰹節協会があることにはありますが、「鰹節の日」のイベントには興味なさそうで、時たま他団体が主催するフェスティバルに参加し、子ども相手の鰹節削り体験やブースでの販売程度でお茶を濁しています。
協会にしてみれば、制定したメーカーが責任を持て、といったところでしょうか。
他メーカーにしても、なんでよそ様が決めた日に協力せなアカンのじゃ、ですね。
肝心の制定メーカーにしても、もはや派手なイベントを催して、だしの取り方うんぬんの必要は感じていないようですね。
鰹節の日の雑学
▽鰹節が商品券に化けた
世界初の商品券は、削り節で有名な「にんべん」が江戸時代に発行したもので、銀製だったそうです。
しかし、削り節と銀の商品券の関係がいまひとつハッキリしないので、別の説を紹介します。
そもそも鰹節がなぜ江戸時代の武家の定番贈答品になったかと言うと、保存食でもあり、鰹が「勝つ魚」、節が「武士」に通じるからでした。
ある年、鰹が不漁でお歳暮の時期に鰹節が不足しそうなとき、とある店が「鰹節の引換券」を思いつきました。
すぐに引き換えに来る人ばかりとは限らないため、鰹節の数を確保するまでの時間稼ぎにしたようですが、実物よりも持ち運びが軽く便利なことから、この引換券が浸透し、やがて商品券になったという説もあります。
▽黒潮大蛇行でカツオ漁がピンチ
22年連続でカツオの水揚げ量日本一の宮城県・気仙沼漁港ですが、2019年の6月には一度も水揚げがないなど、カツオ漁の不振が大きな話題になっています。
この原因は、太平洋側を北上する黒潮の流れが大きく蛇行し、離岸の著しい海域があるためと気象庁は見ており、この蛇行は2年前に確認されています。
逆に、蛇行で例年より黒潮が近づき、海水温が上昇したことで、静岡県のシラス漁も打撃を受けています。
黒潮の大蛇行は初めてではなく、過去に5回発生しており、最長で5年、最短では1年ちょっとで元に戻りますが、今回はまだ蛇行の終わる兆候はみられていないそうです。
カツオが減ったわけではなく、海流のせいで別の海域に移動しただけですが、広い太平洋でカツオを探すのは大変です。
うまく見つけてほしいものですね。
■最後に
遠い昔、我が家には鰹節削り器がありました。
カンナの下に、削った鰹節を受ける箱がついており、鰹節の1本ものを手で押さえながら、カンナの刃で削りますが、コツがわからないと刃でひっかかって削れず、ウッカリすると指まで削ってしまうので、子どもにはやらせてもらえませんでした。
やがて鰹節も黒光りするようになって、親指くらいの細さになったら限界、我が家のネコ「おちょろ」に払い下げとなり、しゃぶったり転がしたりで遊んでいたのを懐かしく思い出します。
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