一面ブルーの絨毯が敷かれているような光景が見られる、ネモフィラの群生。
日本のいたるところで、花畑を見ることができます。
青くきれいなネモフィラが一面に咲く様子は、見る人を感動に包み込んでくれます。
そんなネモフィラには、少し悲しい言い伝えがありました。
目 次
ネモフィラとは
ネモフィラは、あざやかな青色の花を咲かせる一年草の花です。
お花畑のネモフィラは、春に花を咲かせた後、種がこぼれるため、また翌年同じ場所で花を咲かせます
そのため、種まきをしなくても、毎年花を楽しむことができます。
ネモフィラはアメリカ合衆国、カナダ西部、メキシコなど北アメリカが原産の花です。
寒さには割と強いはなですが、暑さには弱いです。
自生場所は、森林などの茂みの中でも、日が当たる明るい場所です。
人工的にお花畑が作られる場合は、周囲に大木のない開けた陽当たりの良い場所が選ばれます。
鉢植えや花壇での栽培が可能ですが、陽当たりが良好な場所をえらびましょう。
ネモフィラの名前の由来
ネモフィラは属名をそのまま呼んでいます。
ネモフィラの表記は「Nemophila」です。
「Nemophila」はギリシャ語の単語を2つ合わせてつけられています。
「nemos」は木立、森という意味です。
「phila」は愛するの意味を持つ、「phileo」からきています。
誰からも愛されるような姿の花が、森のように群れをなし咲いている様子からつけられたのでしょう。
西洋では、「Baby blue eyes」と呼ばれます。
小さな青い花を、赤ちゃんに例え、赤ちゃんの澄んだ瞳のような花色をしていることから、「Baby blue eyes」となったのでしょう。
日本では「瑠璃唐草(るりからくさ)」と呼ばれます。
これは、ネモフィラの花の色が、鮮やかで澄んだ青だったこと、葉っぱの形が日本伝統の唐草模様(からくさもよう)のようであったことに由来します。
ネモフィラが誕生花となる日にち
1月28日、2月21日、4月7日、4月30日、5月2日
ネモフィラの花言葉
「あなたを許す」「可憐」「どこでも成功」という花言葉です。
西洋の花言葉は、「success everywhere(どこでも成功)」になります。
西洋に花言葉でもある「どこでも成功」の由来は、花の強さにあります。
北アメリカからヨーロッパへと、渡ったとき、たくさんのネモフィラが根付き、きれいな花を咲かせたそうです。
そのため、ネモフィラはどんな場所でも咲かせられる「どこでも成功」言われるようになりました。
ネモフィラの色別の花言葉
ネモフィラはいくつかの花色があり、それぞれに花言葉があります。
よく知られている青色のネモフィラは、「清々しい心」です。
透き通るような青色のネモフィラは、心があらわれるような色をしているからでしょう。
青いイメージのあるネモフィラですが、白、黒のネモフィラもあります。
白いネモフィラは「成功」という花言葉がついています。
ネモフィラの白い花が群がる様子は、真っ白なキャンバスのようです。
どの土地でも根付き、白いキャンバスのような、きれいな花を咲かせるためつけられた花言葉かもしれませんね。
黒いネモフィラの花言葉は、「荘厳」「愛国心」です。
「荘厳」とは、重々しくおごそかなことという意味があります。
黒いネモフィラは、重厚感のある色が美しいです。
その様子から、「荘厳」とつけられたのでしょう。
ネモフィラの怖い花言葉
ネモフィラの花言葉は、「可憐」「どこでも成功」など、 見た目通りの言葉がついています。
そんなネモフィラには、怖いイメージの花言葉はありません。
ネモフィラの言い伝え
ネモフィラには、悲しい恋にまつわるお話があります。
若い男女がお互いに惹かれあい恋をしていました。
女性の名はネモフィラと言います。
男性は「ネモフィラに一生添い遂げられるならば、自分の命を失ってもいい」と神様に願いました。
その後、ネモフィラと結ばれた男性は、神様との約束通り命を失います。
ネモフィラはせっかく結ばれた夫を失い、毎日悲しみに暮れていました。
そんなネモフィラは死後の世界まで、夫に会いに行こうとします。
しかし、死後の世界の扉は開きませんでした。
ずっと扉の前で夫を待ち続けるネモフィラを、かわいそうに思った神様が、きれいな花の姿へと変えたのです。
あたり一面に青色のかわいい花を咲かせるネモフィラですが、こんな悲しい言い伝えがあるなんて思えません。
きれいな青い花には、相手を思い続ける美しいネモフィラの姿が、うつしだされていたのですね。
ネモフィラは茨城県の国営ひたち海浜公園が有名ですが、日本のさまざまな場所で一面に咲きほこるネモフィラを鑑賞することができます。
青い絨毯と呼ばれる美しいネモフィラを、見に行きたいすね。