「7月1日 ウォークマンの日」
■はじめに
「ウォークマン」はSONYの登録商標ですが、一般名詞化してしまっているので、他のメーカーの製品でも日常会話ではウォークマンで通用しますね。
一応、新聞・放送では原則的に「携帯音楽プレーヤー」と表記することになっていますが、まどろっこしい感じはぬぐえません。
「ポータブルオーディオプレーヤー」とも言われますが、これも今一つイメージが追い付かず、「携帯式ヘッドホンステレオ」が一番ウォークマンに近い印象です。
目 次
ウォークマンの日とは
1979(昭和54)年7月1日、SONYが世界で初の携帯式ヘッドホンステレオ「ウォークマン」を発売したことから、同日は「ウォークマンの日」とされています。
SONYは記念イベントでも「発売○○周年」とするだけで、「ウォークマンの日」との表記は使用していないことから、自然発生的に言われ出したと思われます。
■ウォークマンの日の意味と由来
今は電車の中や散歩しながらスマホで音楽を聴くのは当たり前です。
しかし、ウォークマンが登場する前は、家の外で自分だけの音楽を楽しむ手段がなく、そんな発想もなかったので、音楽は家のオーディオやラジオ、テレビで聴くものでした。
ウォークマンは「音楽を持ち歩く」という文化を生み出したことになります。
■ウォークマンの日のイベント
毎年「ウォークマンの日」のイベントがあるわけではありませんが、過去にはSONYが「発売40周年」を記念するイベントを2か月にわたって東京・銀座で開催しました。
歴代約230種のウォークマンを前に、音楽業界人の音楽体験をテーマにした対談や、ウォークマンの存在を問うインタビュー、当時の楽曲を当時のウォークマンで聴く体験など、懐かしさを前面に押し出したイベントでした。
ウォークマンの日の雑学
▽ウォークマンの発案は70歳、推進は60歳
SONYはウォークマン以前にも「プレスマン」という手のひらサイズのテープレコーダーを発売していましたが、ステレオ再生はできませんでした。
ある日、当時の名誉会長・井深大氏が海外出張の飛行機の中でステレオ音楽を聴きたいからと、プレスマンから録音機能を外してステレオ再生にしてほしい旨の要望が開発担当部署に伝えられました。
技術者たちは遊び半分で早速プレスマンを改造、思いのほか高音質の音楽をヘッドホンで聴くことができたそうで、これを知った当時の会長・盛田昭夫氏はウォークマンに可能性を感じて製品化を提案しました。
しかし、個人的趣味で生まれたウォークマンの製品化には社内の反対が多い中、盛田氏がそれを押し切って開発を推進したことで、全世界を席捲するウォークマンが誕生しました。
当時、井深氏は70歳すぎ、盛田氏が60歳手前の高齢2人が、若者がこぞって飛びついたウォークマンの生みの親というのも不思議な気がします。
▽世界の辞書にも載った「WALKMAN」は和製英語
「WALKMAN」は当初「WALKIE」と命名されるはずでした。
しかし、これは東芝で登録されていたため、一時は「WALKING MAN」になりかけましたが、語呂が悪いため「WALKMAN」に落ち着いたそうです。
「WALKMAN」は和製英語とあって、海外のSONYには受け入れられず、アメリカでは「Soundabout」、イギリスでは「Stowaway」(密航者)、スウェーデンでは「Freestyle」との名前で発売されました。
ところが、実際には外国でも「WALKMAN」と呼ばれていたようで、盛田氏は和製英語で何が悪いとばかり、世界中で商品名を「WALKMAN」とするよう大号令をかけ、ついに「WALKMAN」の名前を定着させてしまいました。
今ではイギリスやフランスの代表的な辞書にも「WALKMAN」が掲載され、もちろん日本の広辞苑にも載っていますね。
■最後に
筆者が初めて「携帯式ヘッドホンステレオ」を買ったのは40年近く前で、ウォークマンではなく東芝製だったと記憶しています。
赤いプラスチック製だったので、ほどなくして蓋がゆがんでしまい短命に終わりました。
サイズもその後のウォークマンの2倍近くあって、単3電池も4~6本必要だった覚えがあります。
それでも、通勤の電車内で音楽が聴けると感激したものでした。
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