「11月9日 119番の日」
■はじめに
以前、体調が悪くなった男が、近くにいた人に119番通報を依頼、駆け付けた救急救命士が男の具合を調べている最中に「はよ病院に運ばんかい」などと言って、救命士の頭を数回殴るという事件がありました。
この他にも、同様の乱暴を働く酔っ払いもいるようで、ただでさえ大変な救急救命士さんの苦労がしのばれます。
目 次
119番の日とは
1927(昭和2)年10月1日、それまで緊急通報用電話番号として使われていた「112番」に代わって、新たに「119番」が指定されました。
その後、1987(昭和62)年に消防発足40年を記念するとともに、広く国民に防火、防災意識を高めてもらうため、自治省(現総務省)消防庁が11月9日を「119番の日」に制定しました。
■119番の日の意味と由来
2017(平成29)年中に、東京消防庁の災害救急情報センターへの119番通報は93万6767件に上り、1日平均では2566件を数えました。
消防庁は迅速な現場到着のために、簡単な通報要領などを広報していますが、中には自身では通報できない1人暮らしの高齢者や身障者も多く、東京消防庁ではその対策を着々と進めています。
「火災安全システム」は、緊急時の対応が困難な独居高齢者、高齢者同士の世帯、身障者の住宅で火災が発生した場合、あらかじめ設置された住宅用火災報知器が火災を発見し、専用通報機が自動的に東京消防庁へ通報します。
また、火災ではなく急病の場合は、事前に貸与されているボタンを押すことで、東京消防庁に通報されて、協力員が駆け付ける「緊急通報システム」になります。
■119番の日のイベント
毎年の「119番の日」には各地の消防署で、消防体験や消防指令管制センター見学、AEDによる救命講習、防火衣の試着体験など、多彩な企画のイベントが実施されています。
119番の日の雑学
▽緊急通報を視覚で把握する新システム「Live119」
東京消防庁は救急隊の到着前に現場の状況を視覚で把握する新システム「Live119」を23区内に試験導入しました。
これは119番通報をした人が状況をうまく説明できない場合、病人やケガ人の映像をスマホで撮影し、送信してもらうと同時に応急処置の方法なども教えるという試みです。
システムはまず指令管制員が通報者にスマホでの撮影を依頼し、ショートメッセージでURLを送信、通報者がアクセスすればビデオ通話機能が起動して、撮影動画が転送されます。
「Live119」のデモンストレーションでは、自宅で倒れた父親を2人の子どもが発見したという設定で、参加した子どもはスマホ動画の送信までは順調に運び、管制員側は心肺停止状態と判断しました。
しかし、心臓マッサージを要請された子どもは戸惑うばかりでしたが、方法をまとめた映像を送り、管制員側はその様子をスマホの映像を見ながら適宜アドバイスをしました。
このシステムは神戸のIT企業が開発したこともあり、既に兵庫県で導入されていますが、東京消防庁は試験運用を通じてこのシステムの周知を図り、問題点を見極めて、今後、他の自治体に広げて行く計画です。
▽3ケタ番号は他にもたくさん
便利な3ケタ電話番号は110、119をはじめ、104の番号案内、117の時報、177の天気予報などはよく知られていましたが、最近はあまり使われていないようです。
では、どんなものがあるのか列記してみました(※印は無料)。
▼「113」※電話の故障受付
▼「114」※電話をかけた相手が話し中なのか調べてくれます
▼「115」電報受付
▼「116」※電話の新設、移転などの相談
▼「118」※海上の事件、事故の通報で、海上保安庁につながります
▼「136」かかってきた直近の電話番号を教えてくれます
▼「141」留守番電話サービス
▼「144」迷惑電話おことわりサービス
▼「148」非通知電話拒否
▼「159」かけた相手が話し中の場合、通話が終われば音声で知らせてくれます
▼「171」災害用伝言サービスですが、なんで無料じゃないのか
▼「188」訪問販売や通信販売のトラブルを相談できる消費者ホットライン
▼「189」※虐待、非行などの問題を相談する児童相談所対応ダイヤル
ちなみに、スマホを買い替えた際、「111」なる番号が残っている場合がありますが、これは発着信テストに使用した番号だそうです。
■最後に
時代は119番通報からスマホの「Live119」になってしまうかもしれぬ。
筆者はスマホに替えてからまだ半年、メールと通話以外は使う場面もないので、ちゃんと動画撮影ができるように練習をしておかねばと思っています。
しかし、通報者になる可能性より、通報される側になる確率のほうがはるかに高いとも思いますね。
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