「7月1日 クレジットの日」
■はじめに
筆者の若いころは誰もがクレジットカードを持っているような時代ではなかったので、ちょっと値が張るものを買おうとすれば「丸井」か「緑屋」を利用するしかありませんでした。
いわゆる分割払いで、法令上は「割賦販売」ですが、当時はそんな言葉を使わずに「月賦で買った」なんて言っていました。
今はクレジットカードで分割払いも簡単で、大規模店ならショップ独自の分割払いもできますね。
そう言えば「緑屋」の看板を見かけなくなったと思ったら、いつの間にか「クレディセゾン」に、「丸井」はひところの勢いはなくなったものの、ロゴを「○I○I」に変えて経営の多角化で頑張っているようです。
目 次
クレジットの日とは
7月1日の「クレジットの日」は日本クレジット産業協会(現日本クレジット協会)が、クレジットに携わる事業者の適正な業務運営と、消費者の利益を保護して生活の向上を図る目的で、1977(昭和52)年に制定した記念日になります。
7月1日という日付は、1961(昭和36)年7月1日、公正な割賦販売とその事業の健全な発展を目指して「割賦販売法」が公布されたことを由来としています。
■クレジットの日の意味と由来
「credit」は「信用」という中期フランス語で、これがラテン語の「creditum」(貸付金)になり、さらに「creditus」(信用して貸した)、「credo」(信用する)と変化してきました。
現在、「わが社のクレド(社是)は……」なんて使われていますね。
クレジットは信用が第一の便利なツールです。
■クレジットの日のイベント
クレジットは見方を変えれば「借金」ですから、カード破綻が社会問題にもなって、派手なクレジット推奨キャンペーンははばかられるため、業界全体ならド派手なイベントを展開する資金もアイデアもあることでしょうが、ここは自粛がよろしいかと……(筆者邪推です)。
というわけで「クレジットの日」のキャンペーンはありません。
クレジットの日の雑学
▽信用販売の発祥は富山の薬売り?
昔の話ばかりで恐縮ですが、筆者が小学生になるかならないころは、薬局は繁華街まで行かないとない時代でした。
しかし、各家庭にはクスリ箱(今でいう救急箱)があって、名前は忘れましたが胃薬から傷薬、包帯まで常備薬がひととおりそろっていました。
これは江戸時代に始まった「置き薬」という制度で、富山から行商人が定期的に訪れて、クスリ箱から減っている分の代金を受け取る「先用後利」というシステムでした。
この「先用後利」は行商人、クスリ、利用者の3つの信用から成り立つもので、この「富山の薬売り」がクレジット販売の発祥につながると考える研究者もいるようです。
「富山の薬売り」が姿を消してしまったのがいつごろだったか記憶にありませんが、来るたびに紙風船や折り紙をオマケにもらえたことだけはよく覚えていますね。
▽クレジット販売は「三方よし」
近江商人の経営哲学「三方よし」ではありませんが、クレジットも消費者、クレジット会社、販売店の「三方よし」で今日の隆盛を極めています。
まず、消費者は後で支払えばいいので「期限の利益」を得るほか、購入費用として多額の現金を持ち歩かずにすみ、高額商品の費用が用意できなくても買えるうえ、分割払いは支払額が平準化されるので、毎月の安定した支出計画も立てられます。
次にクレジット会社ですが、分割払いに伴う手数料収入があり、販売会社からもクレジットのシステム使用料(手数料)が入ります。
販売店は現金では一括払いが難しい高額商品も売れ、購入データも蓄積されることから、購買層、年齢層による消費動向もわかって、先を見据えた商品の取り揃えに貢献しています。
■最後に
わが家のおばあさんいわく「スーパーに行ってクレジットカードで買い物をすると、ついつい買い過ぎてしまう」そうです。
財布の現金が減らないせいでしょうか。
便利ですが、やっぱり気をつけないといけませんね。
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