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横浜三塔の日とはいつ?意味や由来、イベントに「ジャックの塔にのぼろう」

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神奈川県庁(キングの塔)

 

「3月10日  横浜三塔の日」

■はじめに

神奈川・横浜の山下公園は以前から絶好のデートスポットで、筆者もその昔、よく訪れたものですが、しかし「横浜三塔」は聞いたことがありませんでした。

 

横浜三塔の日とは

「横浜三塔」とは横浜市中区にある「キングの塔」「クイーンの塔」「ジャックの塔」の3塔を呼びます。

神奈川県庁本庁舎にそびえ立つ「キングの塔」は、五重塔を連想させるスタイルで、昭和初期に流行した帝冠様式のさきがけと言われています。

帝冠様式とは昭和10年前後の日本で推進された和洋折衷の建築様式で、鉄筋コンクリートの建物と和風の屋根が特徴です。

他には徳川美術館や愛知県庁、かつての関東軍司令部、満州国国務院、樺太庁博物館などが帝冠様式で建設されました。

イスラム寺院風のエキゾチックなドームが目立つ「クイーンの塔」は横浜税関で、横浜市開港記念館の「ジャックの塔」は東南の端に時計塔、西北端に角ドーム、西南端には八角ドームを配しています。

横浜税関 クイーンの塔

 

横浜市開港記念会館 ジャックの塔

 

どの建物も歴史的建造物で、大正から昭和初期の面影を色濃く残していますね。

3月10日の「横浜三塔の日」は横浜観光コンベンション・ビューローが、横浜の観光振興のために2007(平成19)年に制定した記念日です。

日付けは「三→3、塔→10」とピッタリの語呂合わせですね。

 

■横浜三塔の日の意味と由来

横浜三塔と名付けられた由来は、外国人船員が船上から見た3つの塔をトランプのキング、クイーン、ジャックに見立てたことと言われていますが、特にトランプを連想させる塔でもないので、どういうつもりだったのか今となっては知りようもありません。

 

■横浜三塔の日のイベント

横浜市は毎年、「横浜三塔の日」前後の休日に開港記念館を主会場として多彩なイベントを開催しています。

中でも人気なのが「ジャックの塔にのぼろう」という企画で、定員300人のところへ多くの応募が殺到しています。

 

横浜三塔の日の雑学

▽横浜三塔物語

かつては一望できた3つの塔も、現在では多くの高層ビルが立ち並び、どこからでも見えるというわけでもなくなりました。

しかし、赤レンガ倉庫、神奈川県庁正面、大桟橋国際客船ターミナルからは3つの塔をまとめて見ることができるそうで、この3つのスポットを1日でめぐると願いが叶ったり、カップルが結ばれるという根拠不明の都市伝説があり、これを「横浜三塔物語」と言います。

 

▽横浜四塔物語

旧横浜正金銀行本店として1904(明治37)年にネオ・バロック様式で建てられ、現在は神奈川県立歴史博物館旧館となっている建物の塔が最近は「エースの塔」と呼ばれ始めました。

ネオ・バロック様式は1590年ころに隆盛したバロック様式が、19世紀後半に見直されて建築されるようになったため、時代を区別する意味で「ネオ」とされています。

迎賓館赤坂離宮がネオ・バロック様式になります。

このエースの塔を加えて「横浜四塔物語」も登場し、「三塔」よりも恋愛成就効果が強いと言われます。

たしかに4つの塔を並べても違和感がなく、「四塔物語」でもかまわない気もします。

 

▽斑鳩三塔、江戸四塔

横浜の三塔よりはるか以前にも三塔と呼ばれた塔があります。

「斑鳩三塔」は飛鳥時代から奈良時代以前に建立された奈良県・斑鳩町にある聖徳太子ゆかりの仏塔で、法隆寺の五重塔、法起寺と法輪寺の三重塔です。

また「江戸四塔」というのもあって、これは江戸時代に建立された寛永寺、池上本門寺、浅草寺、谷中天王寺の五重塔を言います。

 

【最後に】

どの塔、どの建物も遠からず建て替えられる運命にあります。

歴史を偲ばせる建築が消えていくのは寂しい限りですね。

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