「7月3日 オロナミンCの日」
■はじめに
「元気ハツラツ オロナミンC」というコピーは知っていても、「おいしいとメガネが落ちるんですよ」「オロナミンCは小さな巨人です」なんて、若い人は知りませんよね。
筆者の世代には懐かしいCMです。
目 次
オロナミンCの日とは
ポカリスエットやカロリーメイト、オロナイン軟膏で日本中に知られる大塚製薬が、2011(平成23)年にオロナミンCの累計販売本数300億本突破を記念して7月3日を「オロナミンCの日」に制定しました。
■オロナミンCの日の意味と由来
栄養ドリンク剤に炭酸を組み合わせるという画期的な「オロナミンC」が発売されたのは1965(昭和40)年ですから、もう55年にも及ぶロングセラー商品になります。
「オロナミンC」という名前は、同社の皮膚薬「オロナイン軟膏」から「オロナ」を、ビタミンCから「ミンC」の部分を拝借した合成語で、7月3日という日付は「オロナミンC」の3番目と4番目の「ナミ」を「7」「3」としたもので、CM戦略に秀でる同社にしては芸がない気もしますね。
■オロナミンCの日のイベント
商品をアピールする記念日は、これからといった商品にこそふさわしいと思いますね。
オロナミンCくらいメジャーになってしまうと「今更な感」があって、同社も積極的にこの日をアピールしているフシもないので、街頭で無料配布なんてつまらないこともしません。
過去には仮面ライダーとコラボし、仮面ライダーセイバーと一緒に写真が撮れるフォトメーカーをオープンさせて、子どもたちへ先行投資をしているようです。
その前は牛乳とシェイクするオロナミンセーキやオロナミンフロートなどのレシピを公開してファミリー層にアピール、ビールを使った「オロナミンビア」や「オロナミンハイボール」など「オ・ト・ナのアレンジ」でお父さんへのサービスも忘れていませんね。
オロナミンCの日の雑学
▽炭酸を入れたことで扱いは清涼飲料水に
かつて大塚製薬の栄養ドリンクはリポビタンDにまるで歯が立たず、対抗する新商品の開発に迫られていました。
そこでレモンやハチミツ、ビタミンなどの配合に加え、すっきりとした後味のために炭酸を入れた栄養ドリンクを完成させました。
しかし、炭酸が入ったために医薬品ではなく清涼飲料水扱いとなって、薬局のルートには乗せられず、「巨人の星」のTVアニメのスポンサーや看板戦略などの広告費を大量に投下し、大阪万博での販売好調もあって、オロナミンCの知名度が格段に上昇し、300億本突破の大ヒット商品への道が開けました。
現在、清涼飲料水扱いのオロナミンCは軽減税率対象で8%の税率、リポビタンDは医薬部外品なので10%になっていますが、ドリンク剤から本気で栄養を賄おうという人がいるとは思えないので、この差が何なのかよくわかりません。
ちなみに栄養ドリンクは成分によって「医薬品」「医薬部外品」「清涼飲料水」に分けられ、「医薬品」は薬局でしか販売できず、「医薬部外品」はコンビニでも売れますが、体に何かしらの改善効果がなくてはなりません。
リポビタンDは医薬部外品ですが、価格が2倍のリポビタンゴールドエースは成分が違うので医薬品になってしまいます。
「清涼飲料水」は疲労回復、滋養強壮などの謳い文句の使用は厳禁です。
▽パラコート連続毒殺事件
1971(昭和46)年にオロナミンCは、開栓したことがわかりにくい王冠キャップからスクリューキャップへといち早く変更していましたが、1985(昭和60)年に「パラコート連続毒殺事件」が発生し、リングに指を入れてフタを引き上げるマキシキャップに再度の変更を余儀なくされました。
これだと一度開けたら元に戻せませんね。
その「パラコート連続毒殺事件」は最初に広島県で発生、ドリンクを買ったトラック運転手が自販機の上にさも忘れられたように置かれたオロナミンCを飲んだところ、2日後に死亡した事件です。
原因はオロナミンCに混入された除草剤「パラコート」の毒性によるもので、5か月後にも同様の死亡事件が大阪府で発生しました。
その後、模倣犯を含めたパラコート事件で12人が死亡しています。
■最後に
オロナミンCをはじめ栄養ドリンクのビンはほとんどが茶色の「遮光瓶」で、薬品などにも多く使われています。
これは光によってビタミンが分解されるのを防ぐためで、じゃあビタミンのないビールはどうなんだとビールメーカーに問うと、「風味が落ちないためです」との回答。
学校のテストだとしたらほとんど点のもらえない解答ですね。
もっと化学的な答えがほしかったんですけどね。
7月3日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!