▪はじめに
風とは、空気の流れのことです。
風は直接的には目に見えませんが、草木やカーテンなどの揺れる様子や、雨雪などの動き、体に当たる感触などから感じ取ることができます。
そこで今回は、ときに心地よく、ときに災害を起こす原因ともなる風の仕組みや言葉の成り立ちなどについて紹介していきましょう。
目 次
風の日とは
風の日は、毎年2月9日にあります。
この記念日は、誰によってどのような目的でいつ頃制定されたのか調べてみましたが、残念ながら見つけることができませんでした。
▪由来
風の日が2月9日なのは、風が「ふ(2)く(9)」という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
風の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
風の雑学
<風はどこからくるの?>
風が吹くということは空気が動くということです。
では、空気はどのようにして動くのでしょうか?
地球上は空気で覆われていて、その空気は層となっています。
私たちには感じられませんが、じつは空気には重さがあります。
そのため、空気は常に自分がいる場所よりも上の場所にある空気から押されている状態にあります。
しかし、自分よりも下の場所にはさらに空気があったり地面があったりする状態なので下には逃げられず、押されている力と同じ力で押し返し続けています。
もちろん横や斜めにも逃げられないので、空気は隣り合う空気と常に押し合っている状態にあるのです。
このように、隣り合う空気が押し合う力を「気圧」といいます。
気圧が高いか低いかは、その場所よりも上にある空気の重さによって決まるため、場所によって違ってきます。
隣り合う気圧に差があると、空気は気圧の高い方から低い方へと押し出されていきます。
この空気の動きが「風が吹く」という状態なのです。
空気の重さ(密度や体積あたりの重さ)は、気温によって変化します。
空気は目に見えませんが、温めると膨らみ軽くなり、冷やすと縮んで重くなるという性質を持っています。
地球上にある空気は、太陽の熱によって温められると膨らみ乾燥して軽くなり、空の上の方に上昇します。
一方、空の上の方は気温がとても低いので、上昇した空気は冷えて縮まります。
また地上で温められて水蒸気となった水が冷えて液体となり空気の中に含まれて空気は縮まり湿って重たくなり、地面の方に下降してきます。
そのため、気圧は冷たい空気の下で高くなります。
この重く冷たい空気によって強く押された空気が、温かく気圧の低い方へと押し出されて風が吹くのです。
例えば、陸は海に比べて温度が変化しやすいという性質があり、晴れて気温が高くなった日は陸の方が海よりも気圧が低くなり、海から陸に向かって風が吹きます。
逆に、日が落ちた夜は陸の空気が冷えて海よりも気圧が高くなるので、陸から海に向かって風が吹くという仕組みなのです。
<風の語源とは>
「風(かぜ)」という言葉や漢字は古代に誕生しました。
日本語の「かぜ」は、「か」という言葉と「ぜ」という言葉を組み合わせたものです。
「か」の語源は空気や目に見えないものを表す「け(気)」で、これが訛って「か」となりました。
「ぜ」の語源は風を意味する「し」が訛ったものです。
古代の人は、風は古事記に登場する風の神・志那都比古神(しなつひこのかみ)の息だと考えていました。
志那都比古神の「志那(しな)」には「長い息」という意味があり、志那都比古神の発した長い息が風になると考えていたのです。
その後、志那都比古神の「志那」の「し」の部分が訛って「じ」となりました。
そして、風は空気が動いていると考えられ「か」と「じ」が合わさって「かじ(気風)」という誕生し、これが訛って「かぜ」という言葉になったとされています。
漢字の「風」の語源は「鳳」という漢字です。
「鳳」とは神の使いの鳥である「鳳凰」を意味します。
古代の中国人は、風は鳳凰が羽ばたいて起こるものと考えていました。
それがいつからか人々は風の中に竜を感じるようになります。
そして漢字も、「鳳」ではなく「鳳」の中を大きな蛇や竜を意味する「虫」の漢字を当てはめた「風」という漢字を生み出し使うようになったのではないかといわれています。
▪まとめ
風とは、気圧の変化によって起こる空気の動きのことです。
毎日の生活の中で風を感じる場面は多いですが、目に見えないので空気の押し合いが起こっていると思うと不思議な感じがします。
その、目に見えない不思議の中に、古代の人たちは神様の使いの鳳凰や竜を感じて文字にしたということのロマンを感じました。
風の日という記念日がどのような目的で制定されたのかは分かりませんでしたが、風の日には屋外で風を感じたり風に関する本を読んでみたりするのもいいかもしれませんね。
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