▪はじめに
タコは、日本人には馴染み深い食材の1つです。
タコ焼きやすしネタ、刺身や唐揚げなど、色々な形で楽しめるタコは、昔から日本人の生活にも密着してきました。
そこで今回は、タコに関する記念日や昔からの風習、タコの不思議な生態などについて紹介していきましょう。
目 次
タコの日とは
タコの日は、毎年8月8日にあります。
タコの日は、1988年(昭和63年)に三原観光協会が制定した記念日です。
三原観光協会では、1996年(平成8年)から毎年この日にタコ供養を行っています。
また、7月2日にもタコの日がありましたが、現在は取り消されています。
こちらのタコの日は、関西地方では半夏生の日である7月2日ごろにタコを食べる習慣があることから蛸研究会によって制定されたものでしたが、蛸研究会が記念日としての活動が継続できなくなったため、日本記念日協会から登録が取り消されたそうです。
▪意味
タコの日には、タコの供養をすることで食べ物の大切さも発信しながら、関係団体と連携して三原のタコ料理をPRしていくという目的があります。
▪由来
タコの日が8月8日なのは、タコの足が8本あることに由来しています。
また、8月がタコの旬であることも由来の1つとなっています。
▪イベント
タコの日を制定した三原観光協会では、毎年8月8日に三原市東町の松寿寺において、これまでの漁に感謝するとともに今年の豊漁を願うタコ供養を行っています。
また、三原市では、毎年8月に「三原やっさ祭り」が開催されています。
この祭りでは、440年以上前に小早川隆景が三原城の完成を祝って踊り始められたといわれている「三原やっさ踊り」のコンテストや花火フェスタ、芸能人のトークショーや地元の幼稚園、和太鼓同好会、ダンススクールなどのステージイベントなどが行われます。
また、旬の三原タコの料理をはじめとした沢山の屋台も出店し、毎年多くの人が訪れています。
タコの雑学
<半夏生にタコを食べるのはなぜ?>
日本には、中国から伝わった二十四節季(夏至や冬至など)や七十二候という暦と、農作業など日本人の生活と照らし合わせて作られた雑節(ざっせつ)という暦があります。
雑節には、節分や彼岸、八十八夜、土用などがあり、その中の1つに「半夏生(はんげしょう)」と呼ばれる時期があります。
半夏生は、夏至から数えて11日目の7月2日頃から7月7日の七夕ごろまでの5日間を指していて、半夏生に入るまでに田植えを終わらせる指標とされてきました。
そのため、半夏生の始まりとなる7月2日ごろには田植えを終わらせて田の神様に感謝する行事が行われたり、地域によって特定のものを食べたりする風習が現在でも残っています。
最近、スーパーなどでよく見かける「半夏生にはタコを」というのは、関西方面の風習だといわれています。
関西方面で半夏生にタコが食べられるようになったのは、田植えを終えた農家が豊作を祈願し、タコを神様に供えていたことが由来となっているそうです。
なぜタコなのかというと、8本もあり吸盤が沢山ついていてしっかりとくっつくタコの足のように、植えた稲の苗が田んぼにしっかりと根付くようにという願いが込められているからだといわれています。
また、タコの足は八本あるので末広がりで縁起が良いという由来もあるそうです。
実際、タコには疲労回復効果のある「タウリン」という栄養素が豊富に含まれているので、田植えという大仕事が終わった後にタコを食べるのは理にかなっているといえます。
現代の日本では田植えをする日本人は少なくなりましたが、本格的に熱くなる前に滋養をつけるため、半夏生にタコを食べてみてはいかがでしょうか。
<タコの体は不思議がいっぱい!>
タコはとても大きな頭のような部分に吸盤が沢山ついた足が8本という特徴的な姿形をしていますよね。
じつはそれ以外にも、タコは他の動物とは違った特徴的な部分があるのです!
・タコは2足歩行
タコの足は8本ありますが、じつはこの8本のうち本当の足は2本だけで、残りの6本は「触腕」と呼ばれる手なのです。
その証拠に、近年二足歩行するタコの動画が話題になりました。
動画で話題になったのはメジロダコという太平洋の熱帯海域に生息する中型のタコで、6本の触腕を胴体(頭のように見え部分)に巻き付け、2本の足で走るように海底を移動するのです。
メジロダコは別名ココナッツダコと呼ばれていて、二足歩行をするのは漂っているココナッツに擬態するためだと考えられています。
また、タコは目が進行方向とは逆になる、つまりは後ろを向いて歩くという特徴もあります。
・タコの心臓は3つ
タコには心臓が3つあります。
1つは、人間や他の動物と同じように全身に血液や酸素を送る働きをしています。
残りの2つは「エラ心臓」と呼ばれていて、筋肉に酸素を送り、エラに血液を送る働きをしています。
体のほとんどが筋肉でできているタコは、その筋肉に大量の酸素を送り機敏に動かす必要があるためにエラ心臓ができたのではないかと考えられています。
・タコの脳みそは9つ
タコには脳みそが9つもあります。
1つは頭(目や口が集まっている部分)に人間と同じような「大脳」があり、全体の司令塔のような働きをしています。
残りの8つは8本の足の付け根部分に「神経脳」あり、それぞれの足を動かす働きをしています。
神経脳はとても小さく神経の塊のようなものですが、この神経脳のおかげで8本の足がそれぞれ独立して動き、匂いや味を感じることができるため、クネクネとした複雑な動きができるのです。
以上のようにタコの体は不思議がいっぱいありますが、まだ解明されていない部分も多いのだそうです。
▪まとめ
タコは、その見た目から海外では嫌われるこのと多い生き物ですが、日本では縁起の良い生き物として神様に捧げる生き物でした。
生態はまだ分かっていない部分も多く他の生き物とは違った特徴の多い不思議な生き物ですが、頭の良い生き物としても有名です。
疲労回復効果も高く、夏バテ防止にもなるので、タコの日にはぜひタコを食べて残暑を乗り越えてください。
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