▪はじめに
あなたには大切な友だちがいますか?
私たちは過去の大きな災害で、人と人との絆の大切さを体感しました。
多くの人たちが、被災した人たちに対して何か自分たちにできることはないかと考え、それぞれができる範囲内で行動し、また、大切な人たちとの繋がりを見つめ直す機会にもなったと思います。
今回は、東日本大震災を経験したことによって友だちとの繋がりを大切にして欲しいと制定された記念日について紹介していきましょう。
目 次
いい友の日とは
いい友の日は、毎年11月10日にあります。
この記念日は、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災を経験した今、大切な友との絆を見つめ直す日を作りたいと、音楽、メディア、イベントなどのプロデュースを手掛ける株式会社シティーウェーブが制定しました。
▪意味
いい友の日は、大切な友だちに音楽をプレゼントすることを目的とした記念日です。
▪由来
いい友の日が11月10日なのは、「いい(11)と(10)も」という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
いい友の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
しかし、以前はいい友の日にちなんで、友だちをテーマにしたラジオ番組などを制作していました。
いい友の雑学
<東日本大震災で多くの人たちを元気にしたアンパンマンの歌>
2011年3月11日に起こった東日本大震災では多くの人たちが犠牲となり、日本中が悲しみに包まれました。
そして、多くの人たちが被災者となり避難所生活を余儀なくされました。
そのような中、被災地ではあるアニメの主題歌が多くの人たちに勇気を与えたのです。
それが「アンパンマンのマーチ」でした。
地震発生直後から、被災した子供たちが安心できるようにアンパンマンの主題歌を流して欲しいというリクエストがラジオ局に殺到していたそうです。
そして、地震発生の翌日から「アンパンマンのマーチ」がラジオで流されました。
子どもたちは大好きなアンパンマンの歌を聴いて元気に歌いだしたそうです。
子どもたちが元気になると、大人たちも元気になる、そしてなにより、アンパンマンのマーチの歌詞が、大人たちにも勇気を与えてくれたのだと言います。
「アンパンマンのマーチ」の歌詞は、作者のやなせたかしさんが作ったものです。
やなせさんは、この歌詞を作った際、子供向けとか大人向けとかは区別せず作ったそうです。
アニメが始まった当時は、製作者側に歌詞が難しすぎて子供向けじゃないと指摘されたそうですが、変更は一切しなかったそうです。
やなせさんはこの歌詞の中に、アンパンマンというヒーローはバイキンマンとの戦いでケガをし、ときにはジャムおじさんに助けを求めるという他のアニメのヒーローとは違ってたくさん傷つく、でも、どんなに苦しくても傷ついても人を助けるためにまた飛び立つ、それこそがヒーローだと表現しました。
そして、「なんのために生まれてなんのために生きるのか」ということも子供のころから心に刻んでおいて欲しいという願いを込めて付け加えたそうです。
そういった歌詞が、被災者やつらい思いをした、どうしたらいいか思い悩んだ多くの大人たちの心を揺さぶり、勇気づけたのではないかと思います。
やなせさんは「アンパンマンのマーチ」は被災地で大人気となったことに驚いたそうですが、子供たちを励ますことができてとても嬉しいと後日語っています。
<「親しき中にも礼儀あり」の意味と由来>
友だちは、親しくなればなるほど気を使わなくてもいい、心地よい関係になっていきますよね。
でも、気を使わないことも度を過ぎると友だちを失ってしまう原因になってしまいます。
そのことを示したことわざが「親しき中にも礼儀あり」です。
「親しき中にも礼儀あり」とは、どんなに親しい仲でも礼儀を大切にするべきであるという意味のことわざで、その由来は古代中国の思想家・孔子の言い伝えを弟子が書き残した「論語」からきているという説が有力です。
論語の中には、「有礼の用は和を貴しと為す、先王の道は斯(これ)を美と為す。小大之に由れば、行わざる所有り。和を知りて和するも、礼を以て之を節せざれば、亦(また)行うべからず。」一説があります。
意味は、「(孔子の弟子の)有若(ゆうじゃく)先生は、「「礼」とは社会生活で大切にすべきことだが、それを行うにあたっては、「和」の心が根本になければならない。古代の立派な王の道が優れていたのも、この「和」の心があったからだ」と言いました。さらに有若先生は、「しかし、どんな場合も「和」の心さえあればいいというものではなく、「礼」による節度が無いと、せっかくの「和」も上手くいかないことがある」とも言いました。」となります。
つまり、社会生活のおいては「和」=「人間関係」だけを大切にするのではなく、人間関係の中に礼儀や節度を大切にしないと上手くいかなくなることもあるということで、これが日本の「親しき中にも礼儀あり」の由来となったと考えられています。
この「親しき中にも礼儀あり」と同じ意味のことわざは英語にもあります。
それは、「Good fences make good neighbors.(良いフェンスは良い隣人を生む)」という言葉で、意味は「他人と良い関係になるには、互いを尊重して適度な壁を築いた方が良い」となります。
また、ヨーロッパでも「隣人を愛せ、だが垣根は取り払うな」という言い方があります。
良い人間関係を築くためには、礼節をもって接することが大切なのは世界共通なのです。
親しい人とは、友だちや家族、同僚や上司、先輩や後輩などその人によって色々な関係の人が該当します。
しかし、どんな関係の人も、相手の立場やTPOをわきまえず、自分勝手な接し方をすると不快に思われ、最悪の場合良い人間関係が壊れてしまうことになりかねません。
大切な人こそ、気遣いや思いやり、礼儀を持って接することの重要さを忘れないようにしていきましょう。
▪まとめ
友だちには、普段から感謝の気持ちを伝えることが大切なのは分かっていても機会がなかなかありませんよね。
なので、いい友の日には大切な友だちに音楽を贈ることで気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
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