はじめに
2月11日は「建国記念日」と思っていた方は結構いるのではないでしょうか。
実は建国記念の後に”の”が入り「建国記念の日」が正しい名称です。
今回はそんな意外と知らない「建国記念の日」の由来や、イベントについてお伝えします。
目 次
建国記念の日2023年はいつ
2023年の建国記念の日は、2月11日土曜日です。
建国記念の日とは
1966(昭和41)年に、定められた日本の祝日のひとつです。
趣旨は「建国をしのび、国を愛する心を養う日」です。
建国記念の日の意味や由来
2月11日は初代天皇とされる神武天皇が即位した旧暦・紀元前660年1月1日を明治時代に新暦に換算した日付です。
1873(明治6)年に2月11日を日本国の建国の日とし「紀元節」という祭日に定められていましたが、第二次世界大戦後の1948(昭和23)年占領軍であるGHQの反対により廃止となりました。
その後、「建国記念日」として復活の動きがありつつも、「紀元節」復活に異議を唱える野党の反対にあい9回もの法案提出・廃案を繰り返しました。
最終的には、2月11日は史実に基づいた「建国記念日」ではなく、”建国されたという事象そのものを記念する日”とし、「建国記念の日」と名称を変更することで祝日法改正案が成立しました。
史実に基づいた「建国記念日」ではない、というのは神武天皇の存在に確証がないためでした。
では神武天皇とはどんな存在なのでしょう。
神武天皇
神武天皇について書かれているのは「日本書紀」と「古事記」です。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)の子孫(ひ孫の孫にあたる)である神武天皇は九州の日向で生まれ、15歳で皇太子になり、45歳の時天下を治めるために大和へ向かいます。
途中兄たちが次々亡くなったり、率いる軍が様々な障害にあったりしますが、アマテラスオオミカミゆかりの霊剣(ふつのみたま)や、夢で天照大御神から授かる「八咫烏」に導かれ、無事大和を平定し初代天皇になったと書かれています。
神武天皇の御代は弥生時代早期にあたる紀元前660年、「日本書紀」では127歳、「古事記」では137歳まで生きたとされ、その後も子孫が天皇に着いたという系譜もありますが、現在では初代神武天皇から9代目の天皇までは実在が定かではないとされています。
確かに年齢などを考えてもちょっと神話的な存在のようですね。
建国記念の日の行事・イベント
建国記念の日には全国各地で奉祝式典、記念講演会などが行われます。
都内では明治神宮会館で建国記念の日奉祝中央式典とそれに合わせたパレードで建国を祝います。
建国記念の日 奉祝パレード
建国記念の日奉祝パレードは神宮外苑銀杏並木通りから表参道を通り明治神宮まで盛大に行われます。
幼稚園の鼓笛隊から小・中・高・大学生、社会人のブラスバンド、また表参道からは片側全車線を使い神輿隊も合流、表参道では各大学の吹奏楽団によるマーチングコンテストもあります。
最優秀校はパレード終了後中央式典で表彰式と演奏があるので気合が入りそうです。
日本の建国を祝う会 http://kenkoku.web.fc2.com/parade.htm
まとめ
海外では、新しい君主、新しい制度、または独立した日などが建国記念日になっていますが、日本は長い年月をかけ形成されているため、明確な建国の時期を示す記録が存在しません。
建国日としては、大政奉還、ポツダム宣言受諾日、サンフランシスコ講和条約締結の日なども考えられる中、「建国記念日」ではなく、「建国記念の日」として、神武天皇即位日を選んだというのは、連綿と続く日本を表していて実はとても適した日ではないかなと思います。
「建国記念の日」には、日本の成り立ちについて振り返ってみるのもいいかもしれませんね。
日本の祝日2022年カレンダー・国民の祝日・休日一覧表