はじめに
みなさんの住む町には路面電車があるでしょうか。
道路を走る路面電車は、都道府県によっては昔から人々の足としてバスよりも親しまれている所もあるかもしれません。
6月10日はそんな路面電車の日です。
目 次
路面電車の日とは
路面電車に日は毎年6月10日にあります。
路面電車の日は、1995年に広島で開かれた「第2回全国路面電車サミット」にて制定された記念日です。
「全国路面電車サミット」とは、1993年から路面電車愛好・支援団体が主催し、全国の路面電車を持つ自治体や事業団体よって2年ごとに開かれているイベントです。
意味
路面電車の日は、路面電車を愛する人たちと路面電車を持つ自治体が、路面電車の魅力を多くの人たちに知ってもらい、路面電車をより多くの人たちに利用してもらいたいということから制定されました。
由来
6月10日→ろてん→路電→路面電車の語呂合わせによって、6月10日は路面電車の日に制定されました。
イベント
東京都交通局は、毎年路面電車の日にちなんだイベントを開催しています。
2018年の6月10日には、荒川電車営業所を会場として色々なイベントを行っています。
イベント内容としては、9000形車両の擬人化キャラクター「飛鳥山さくら」と7700形車両の擬人化キャラクター「三ノ輪橋ひな」をデザインしたヘッドマークを付けた車両との撮影会や、車庫内の見学、模擬装置の操作体験、東京さくらトラム(都内荒川線)のマスコットキャラクター「とあらん」との撮影会などです。
また、キーホルダーやパスケースなどの都電オリジナルのグッズの販売や都電旧車内路線図や都電旧駅名標などの鉄道部品の販売、沿線商店街などによる物品販売も行われました。
その他にも、架線点検で使用する作業車の展示や、保線業務(レールと枕木を一体化している締結装置を工具を使って分解・再組立て)の模擬体験や車両の床下通り抜け体験など、普段では決してできない貴重な体験ができるコーナーなどもありました。
どのイベントも老若男女問わず楽しめそうで、体験してみたくなりますよね。
こういった路面電車の日にちなんだイベントを東京以外の路面電車を持つ自治体でも毎年開催しているので、チェックしてみてくださいね。
路面電車の雑学
▫日本で最初の電車は実は路面電車だった?!
1890年(明治23年)5月に上野公園で開催された第3回内国勧業博覧会で日本で初めて電気で走る車両が公開されました。
この博覧会をきっかけに1895年(明治28年)4月、京都市電の前身である京都電気鉄道が正式な交通機関として日本で最初の電車の営業運転を開始しました。
これは、第4回内国勧業博覧会に合わせたもので、道路を走る路面電車でした。
日本で最初の路線は、京都七条から博覧会場のある平安神宮付近と琵琶湖疏水のほとりまで、また南の伏見方面に走り、電力は琵琶湖疏水の水力発電を使用しました。
この、日本初の路面電車は多くの観光客を運び、電力時代の幕開けのシンボルとなったのです。
▫広島の路面電車は原爆投下後たった3日で復旧した復興のシンボル!
広島では日本国内でも早くから路面電車を導入し、市民の足として利用されてきました。
しかし、第二次世界大戦末期の1945年8月6日、広島市内に原爆が投下され街は壊滅的な被害を受けました。
そんな惨劇の中、広島電鉄は原爆投下からたった3日で一部区間で運転を再開したといいます。
線路の上の瓦礫を取り除き、使えそうな車両を修理して走れるようにするということは、当時何もかも吹き飛ばされ燃えてしまった広島では簡単なことではなかったことでしょう。
また、路面電車の運転をしていたのは女学校の生徒たちでした。
自らも被爆し、地獄のような光景の中で路面電車を走らせることは簡単なことではなかったでしょう。
それでも、市民の希望として路面電車は原爆投下の3日後の8月9日に再び走り始め、この時走った650形は今でも広島復興のシンボルとされています。
そして、その時被爆した車両は、今でも通勤時のラッシュの時間帯と8月6日を前後とした時に記念運航として走り続けているのです。
▪まとめ
路面電車は、人々の身近な交通機関だけでなく、時代の節目節目の大切なシンボルとしても活躍してきました。
路面電車の日には、そんな歴史も感じながらイベントの足を運んでみてはいかがでしょうか。
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