「4月17日 恐竜の日」
■はじめに
恐竜を語るには、約2億5000万年~約6600万年前の中生代、そして中生代は三畳紀、ジュラ紀、白亜紀に分けられる等々、実感出来ないほど大昔の数字が飛び交いますが、どのみち見当もつかないケタなので気にしなくてかまいません。
恐竜は中世代に1億6000万年もの長い間、地球上に君臨していましたが、人類誕生の6000万年以上前に絶滅しています。
目 次
恐竜の日とは
1923(大正12)年4月17日、アメリカの探検家で動物学者のロイ・チャップマン・アンドリュース(1884~1960)が、「人類起源中央アジア説」を検証するために、40人の探検隊員、自動車5台、ラクダ多数の陣容で、ゴビ砂漠へ向け北京を出発しました。
道中記の詳細は残念ながら残されていないようですが、5年間の探検で恐竜の卵の化石を25個発見しています。
もちろん、この発見は世界初の快挙で、以後、恐竜の研究が本格的に始められることになります。
本来であれば、最初のひとつが発見されたと言われる6月13日を記念日とすべきですが、そのあたりの確証もあやふやであるため、間違いのない出発の日付を落としどころとして「恐竜の日」となりました。
しかし、ちょっとインパクトに欠けるため、今更どこからも文句は出ないでしょうから、やはり6月13日でよかったとも思いますね。
■恐竜の日の意味と由来
映画では空を飛んだり、海を泳ぐ恐竜が数多く登場しますが、カタいことを言えば、恐竜の定義は「脚が身体から地面に向かって伸びた爬虫類」なので、翼竜やドラえもんのピー助は「恐竜類」と呼ぶほうが正確ではありますが、そんな学術的な分類は気にしても仕方ありません。
「ジュラシックパーク」に登場するキャラはすべて恐竜として話を進めますね。
■恐竜の日のイベント
今や福井県を代表する観光スポットである福井県立恐竜博物館は、親子で恐竜に親しんでもらおうと、毎月、恐竜ふれあい教室、博物館セミナー、自然教室など、様々な企画でイベントを開催しています。
「親子で恐竜模型をつくろう!」
「恐竜の卵の色って?」
「鳥の骨に残る恐竜の痕跡」
「系統樹を書こう」
「アンモナイトの生物学」
もちろん、国立科学博物館も負けじと「恐竜博」を開催しているほか、日本古生物学会も硬軟取り混ぜた催しを続けていますが、恐竜イベントは10月第2の土日が「国際化石の日」に制定されたことで、秋開催が中心になっています。
恐竜の日の雑学
▽恐竜時代の背景
三畳紀はシダやトクサといった湿気を好む裸子植物が水辺に茂っており、ジュラ紀は針葉樹が多くソテツの時代と呼ばれ、浅い海が世界の広範を覆っていました。
中生代は暖かく、白亜紀の終わりころには高緯度地方にも恐竜が進出、サンゴ礁の化石も見つかっていることから、現在より10~15度ほど気温が高かったと推定されています。
▽恐竜の絶滅
白亜紀末、現在の中米ユカタン半島に、直径10~15kmの巨大隕石が秒速20kmで衝突し、広島型原爆の10億倍とも言われる衝撃はマグニチュード11の地震、300mの津波を生じさせたと推定されています。
地球に落下する隕石のほとんどは大気圏で燃え尽きますが、地上近くで爆発すると衝撃波が窓ガラスを破壊し、強い光エネルギーも放出するので目撃してはいけません。
大型車ほどの隕石が地上に直撃すると、核爆発同様の被害が生じて約2.5km内の建物は全壊し、直径が1km超の隕石であれば地球規模の被害をもたらし、それ以上になると、吹き飛ばされた塵が太陽光を遮断、気候が急激に変化して、地球の生態系に多大な影響を及ぼすことになります。
恐竜の絶滅は、直径160kmというユカタン半島直撃弾の痕跡から、これによって気候が変動して絶滅した「隕石衝突説」が有力です。
しかし、化石の調査から、衝突以前にも恐竜は減少傾向にあって、また衝突以後も生息していたこともうかがえ、衝突を起因とする気候の変化は認めながらも、気候変動は急激ではなく、ゆっくりとした時間をかけて恐竜が絶滅したとする「長期絶滅説」を古生物学者たちが主張して、論争は混沌としてきました。
果たして、明確な結論の出る日は来るのでしょうか。
■最後に
恐竜の絶滅をはじめ、地磁気反転やナスカの地上絵など、解明されない地球の謎は数えきれないほど存在します。
筆者がこうした謎に興味を持ったのは、アメリカの天文学者、SF作家、大学教授であるカール・セーガン博士(1934~1996)の著書「COSMOS」を読んだことがきっかけでした。
中高生のみなさんにはぜひ読んでほしいと思う1冊です。
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