▪はじめに
日本では、古くから陶器の食器が使われてきました。
中国や朝鮮半島から伝わった陶器は、日本独自のものに形を変えていき、現在では「和陶器」として世界に知られています。
今回は、そんな和陶器に関する記念日や雑学などについてご紹介していきましょう!
目 次
陶彩の日とは
陶彩の日は毎年10月31日にあります。
この記念日は、岐阜県土岐市に本社を置く日本陶彩株式会社が制定した記念日です。
日本陶彩株式会社とは、1972年(昭和47年)に設立した北海道から九州までの和陶器を百貨店に納品している商社5社が共同出資して経営している会社です。
全国の百貨店に向けて和陶器を中心とした企画・開発・共同仕入・販促用オリジナルカタログの作成などを行っています。
▪意味
陶彩の日には、「色鮮やかな日本の自然のなか、豊かな食卓を「器(うつわ)」で彩りよく演出し、より美味しく食して欲しい」という願いが込められています。
▪由来
陶彩の日が10月31日に制定されたのは、「10(とう)31(さい)」という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
陶彩の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
日本の陶器に関する雑学
<和食器と洋食器の違いとは?>
現在、日本の家庭では和食器と洋食器の両方が使われています。
これは、日本の家庭で和食と洋食のどちらも日常的に食べるようになったからです。
この2種類の食器の違いとはどういった部分なのでしょうか?
1番大きな違いは、器やお皿などの食器を手に持って使うかどうかという点です。
洋食はお皿をテーブルに置いたまま食べるのが正しいマナーですが、和食はお茶碗やお椀などを手に持って食べるのが正しいマナーです。
ですから、洋食器は安定性が重要視されるため大きくて重いのが特徴ですが、和食器は片手で持てるくらいの大きさと軽いのが特徴となっています。
また、汁物を食べるときにお椀に直接口をつけるので、お椀の縁が丸く口当たりがよくなっているのも和食器の特徴の1つです。
和食器と洋食器とでは、材料の違いもあります。
洋食器は主にガラス質を多く含んだ土を使って作られた磁器の食器です。
磁器は表面がツルツルで一見傷つきやすいように見えますが、じつは堅くて丈夫なのでナイフとフォークを使っても傷がつきにくいので洋食器に向いています。
一方、和食器は主に粘土を材料とした陶器の食器です。
表面がザラザラとしていて、磁器より柔らかく割れやすいという違いがあります。
陶器は伝熱性が低く料理が冷めにくいという特性があるため、温かいものは温かいうちに食べてもらうことをおもてなしとする和食にぴったりなのです。
また、洋食のコースでは1品ずつ出されますが、和食は料理を1度に全部テーブルに並べます。
そのため、洋食ではお揃いのシンプルな食器を使うのが一般的ですが、和食では料理や季節に合った色や形、柄などの様々な食器を使って全体的なバランスを取り、見た目も美味しい料理を演出します。
こういった和食器の使い方も日本らしい特徴だといえるのではないでしょうか。
<海外でも人気の高い和食器!>
和陶器は日本各地で作られていて、それぞれの地域によって違った形や色、模様などがあります。
また、料亭などで使われるような高級なものから100均などで買える普段使いの手ごろなものまであり、どれもそれぞれに魅力的ですよね。
そんな和陶器は、昔から海外の人たちにも人気が高いのです!
明治維新後、日本はヨーロッパやアメリカとの交流が盛んになっていき、日本に西洋の文化がたくさん入ってきました。
それと同時に、あらゆるジャンルの日本製のものが西洋に輸出されるようになり、ヨーロッパやアメリカでは空前のジャポニズムブームが到来します。
それまでも、長崎から日本製の陶器や絹製品などが輸出されていましたが、大ブームのきっかけとなったのは1867年(慶応3年)に開催されたパリ万博です。
パリ万博には佐賀藩と薩摩藩が参加したのですが、そのとき出品した伊万里焼が大好評で全て売り切れてしまうほどでした。
そして明治維新後、本格的な西洋との貿易が始まり、伊万里焼だけでなく九谷焼なども輸出され、いずれも大人気だったそうです。
その後、ジャポニズムブームが去ったことと太平洋戦争が起こったために、西洋での和陶器の需要は下がってしまいました。
しかし、近年の和食ブームで再び海外での和陶器の人気が高まってきていて、色々な国の人たちが「目にもおいしい」和食を和陶器と一緒に味わっているのです。
▪まとめ
和陶器は日本人だけでなく、世界中に愛好家がいる1つの文化になっています。
みなさんも、陶彩の日をきっかけに和陶器を使って料理を頂くなどして、和陶器をじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか?
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