▪はじめに
みなさんは日本茶をよく飲みますか?
日本茶といえば、以前は高級な嗜好品という感じでしたが、最近では手軽に購入できる身近な飲み物となりました。
そんな日本茶に関する記念日や雑学などについて解説していきましょう。
目 次
日本茶の日とは
日本茶の日は毎年10月31日にあります。
この記念日は、1191年(建久2年)10月31日に臨済宗の開祖である栄西が中国からお茶の種を持ち帰ったことに因んで制定されました。
「日本茶の日」は10月1日にもありますが、こちらの記念日は大手飲料メーカー・伊藤園が1587年(天正15年)10月1日に豊臣秀吉が北野天満宮で大お茶会を開いたことに因んで制定したものです。
▪意味
日本茶の日には、1191年(建久2年)のこの日に栄西が中国からお茶の種を持ち帰ったことで、日本でお茶の栽培が行われるようになったことを記念するという意味があります。
▪由来
日本茶の日は、1191年(建久2年)の10月31日に臨済宗の開祖・栄西が、中国からお茶の種を持ち帰ったことに由来して制定された記念日です。
▪イベント
日本茶に関するイベントは、日本各地で行われています。
なかでも、日本茶栽培の発祥の地とされる佐賀県の脊振山に近くお茶どころとしても有名な嬉野市で、毎年春に「うれしの茶ミット」というイベントが開催されています。
過去のイベントでは2日間に渡って、佐賀県嬉野市のうれしの茶交流館チャシオルのイベントスペースにて開催されました。
このイベントでは、うれしの茶の試飲や茶摘み体験、お茶の葉の手揉み実演や体験、ステージイベントなどが行われました。
また、1日に2回、ここでしか味わえないつきたての茶餅の振る舞いのもあり、イベントには多くの人が参加したそうです。
茶摘み体験は予約が必要なので、下記まで問い合わせてみてください。
問い合わせ:うれしの茶ミット実行委員会TEL080-3989-6686まで
日本茶の雑学
<栄西は日本の茶の始祖でもあった!>
日本茶の日の由来となった栄西とは、鎌倉時代に仏教の新しい宗派を興した僧侶で、「日本の茶の始祖」とも呼ばれていました。
当時、お茶はすでに日本に伝わっていましたが、烏龍茶のような団子状の高級品でかなり苦かったようなので貴族や僧侶などの身分の高い人たちの間で薬として扱われ、現在のような嗜好品として飲まれてはいませんでした。
栄西は、そんなお茶を一般の人たちにも広めたため「日本の茶の始祖」と呼ばれているのです。
栄西は2回に渡る中国(宋)への留学で禅を学びます。
と同時に、宋の禅院で行われていた修行の1つ「茶礼(されい)」に触れ、さらに茶の習慣や効能を学び研究し、その知識をお茶の種と共に日本に持ち帰りました。
栄西は、持ち帰ったお茶の種を現在の佐賀県にある脊振山に蒔き、栽培を始めたといわれており、これが日本茶のはじまりともいわれています。
栄西が広めた禅寺の茶の作法「茶礼」とは、朝の坐禅後、毎食事後、作務の休憩時、寝る前などにみんなで飲むというもので、心を1つにするという意味を持つものです。
当時のお茶は蒸して乾燥させた茶葉を粉末状にしてお湯に溶かして飲むというもので、現在の茶の湯の原型ともいわれています。
また栄西は、お茶の作法や効能、栽培方法などを記した「喫茶養生記」という日本初の茶書を書き、これによってお茶の文化は武士を中心に一般庶民にまで広まっていったのです。
<お茶の葉は食べてもおいしい!>
日本茶は、おいしい飲み物であると同時においしい食材でもあります。
お茶処と呼ばれる栽培の盛んな地域では、お茶の新芽を天ぷらにして食べたりしますが、一般家庭ではお茶の新芽なんてなかなか手に入らないので難しいですよね。
でも、普段飲んでいるお茶の葉や茶がらなどを調理して食べることができるのでいくつかご紹介しましょう!
ただし、茶がらを利用する場合は柔らかい新芽で作られた上級茶や玉露が適しています。かりがね(茎茶)や下級煎茶などは固くて茎が多いので食べるのにはあまりおすすめできませんのでご注意ください。
【茶がらのふりかけ】
・茶がらを電子レンジで乾燥させ、ミキサーなどで細かく砕く。
・砕いた茶がらをフライパンで乾煎りし、香りが出てきたらサクラエビ、ちりめんじゃこ、白ごまなどお好みの具材を加え、塩で味を整え、水分がなくなるまで炒る。
【茶がらのかき揚げ】
・茶がらの水気を絞る。
・サクラエビ、ニンジン、タマネギなどの食材とてんぷら粉を混ぜ合わせて揚げる。
【茶がらの佃煮】
・鍋に茶がら(大さじ5)とみりん(大さじ1)・醤油(大さじ1)を入れて汁がなくなるまで中火で煮詰める。
・汁がなくなったら白ゴマと七味唐辛子を少量振り入れる。
そのほかにも、クッキーやパウンドケーキなどに粉状にしたお茶の葉を混ぜたり、お茶で野菜の煮物や煮豚を作るとお茶の香りと旨み成分を楽しむことができるのでおすすめです。
お茶にはたくさんの栄養素が含まれていますが、じつは飲むだけではその一部の栄養素しか得ることができません。
しかし食べることで、タンパク質・ビタミンA(βカロテン)・ビタミンE・食物繊維・ミネラル類など栄養素が得られるので、ぜひお試しください!
▪まとめ
いかがでしたでしょうか?
お茶の効能に関心を持ち、日本でも広めたいと思った栄西さんのおかげで現代の私たちが美味しい日本茶を日常的に飲んでいると思うと感慨深いですよね。
また、茶がらまで美味しく食べられて栄養も取れるなんて、栄西さんもびっくりだと思います。
日本茶の日にはぜひ、美味しい日本茶を堪能してみてください。
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