赤、青、ピンク、白など品種改良により、たくさんの花色を持つセントポーリア。
開花期が長く、室内でも育てられることで人気があります。
そんなセントポーリアは、本当はちがう名前がついていたかもしれません。
目 次
セントポーリアとは
タンザニアの北部とケニアの南部に自生するセントポーリア。
山岳地帯に花を咲かします。
自生している花の種類は24種類です。
園芸種としても親しまれており、園芸用の蛍光灯でも育つことで知られています。
園芸用の品種は、花の色、形、葉の形などさまざまな部分が改良され、品種の数は計り知れません。
熱帯の山岳地帯に生息していますが、暑さ、寒さに弱い特徴があります。
セントポーリアは主に2種類に分類されます。
茎がのびて地を這うような形をしているトレイル型と、茎が短く葉ぱっが放射状に形成されるロゼット型です。
花色の代表的なものは、赤、ピンク、白、青、紫などです。
また、セントポーリアは9月から6月と長く花を楽しめ、1年の大半が開花期です。
セントポーリアの名前の由来
セントポーリアとうい花の名前は、学名です。
「Saintpaulia(セントポーリア)」と表記されます。
セントポーリアという学名は、ヴァルター・フォン・セントポール=イレールというドイツ人の名前に由来します。
このドイツ人は、19世紀に山岳地帯でセントポーリアを発見した人です。
発見者のセントポールにちなんで、セントポーリアとい名前になったそうです。
セントポーリアの別名
日本では、アフリカカスミレという名前で呼ばれていました。
アフリカ東部に生息するセントポーリアの花は、日本に自生するスミレの花によく似ていたため、アフリカカスミレとい名前がついたそうです。
セントポーリアが誕生花となる日にち
1月10日、1月17日、2月16日、11月24日、12月22日
セントポーリアの花言葉
「小さな愛」「小さな心」「細やかな愛」「親しみ深い」「深窓の美女」などがセントポーリアの花言葉です。
また、西洋の花言葉には「Connections(つながり)」、「Modesty(つつしみ深さ)」、「Faithfulness(忠実さ)」などの花言葉もあります。
「小さな愛」「小さな心」「細やかな愛」は、セントポーリアの花が小さく可憐な姿からついたのでしょう。
見た目には小さくかわいらしいという印象が強い花なので、「深窓の美女」という花言葉は意外に感じますね。
セントポーリアの色別の花言葉
セントポーリアはたくさんの色を持っている花です。
赤やピンク、白、青など品種改良によりさまざまな色があります。
花色は多いですが、色別の花言葉はないようです。
セントポーリアの怖い花言葉
セントポーリアは、花の見た目に合う「小さな愛」や「細かな愛」など、ポジティブな印象の花言葉が多いです。
西洋の花言葉も、「Connections(つながり)」、「Modesty(つつしみ深さ)」など、誠実さをあらわすものばかりです。
セントポーリアの花言葉には、怖いイメージの花言葉はつけられていません。
セントポーリアの発見と名前がつくまで
セントポーリアという花の名前は、発見者であるセントポールの名前が由来であると説明しました。
しかし、本当はセントポールが花を見つける前に、花は発見されていたのです。
ときは1884年にさかのぼります。
最初にセントポーリアを発見した人は、イギリスの副領事をしていた人でした。
セントポーリアの花を発見した副領事は、イギリスにある植物園、キュー王立植物園に花を送付。
しかし、標本に適した花ではなかったため、標本に記載されることはありませんでした。
次にセントポーリアを発見したのは、W.E.テイラーという牧師です。
それは最初に発見されてから3年がたった1887年のことでした。
セントポーリアの自生地である、ケニア南東で牧師が花を採取。
大英博物館に採取したセントポーリアを送りました。
しかし、こちらも標本にできる花ではなかったため、記載はされませんでした。
そして、1891年、最初に発見されてから7年がたったとき、セントポールが自生するセントポーリアを発見しました。
セントポールは発見した花を、自分で植物園に送ったわけではありません。
ドイツの樹木協会の会長であったセントポールの父が、ハノーファーにある、ヘレンハウゼン王宮庭園に花を送付したそうです。
王宮庭園の園長が、標本に記載していないことを確認し、新種の花の発見とされたそうです。
1884年のイギリスの副領事が発見したときに、標本に記載されていたら、セントポーリアという花の名前にはなっていなかったでしょう。
もしかしたら、イギリスの副領事の名前がついていたかもしれませんね。
たくさんの花色があり、古くから品種改良されてきたセントポーリア。
見た目にかわいらしいだけでなく、花言葉も心温まる言葉が多いです。
「小さな愛」や西洋の花言葉「Connections(つながり)」の意味を込めて、大切な人へプレゼントするのもいいですね。