「3月19日 カメラ発明記念日」
■はじめに
その昔、筆者が子どものころですが、「日光写真」なるおもちゃのカメラ(?)が少年雑誌の付録についていました。
陽がよく当たる場所にしばらく置いておくことだけは覚えていますが、どこが面白かったんだか、今考えてもさっぱりです。
最近はカメラの原理を勉強するために、箱カメラの組み立てキットも販売されているそうです。
目 次
カメラ発明記念日とは
1839年3月19日、フランスの画家ルイ・ジャック・マンデ・ダゲール(1787~1851)が世界で初めて写真機を発明したことから、この日は「カメラ発明記念日」とされています。
が、ダゲールに関する記録には「3月19日」の記載が一切なく、その日付の根拠があやふやなままになっています。
その代わり、ダゲールが終身年金獲得と引き換えに、発明内容を公開して独占権を放棄したのが8月19日なので、どこかで3月と8月が入れ替わってしまったのではないかといった推測が言われていますね。
実際に8月19日を「カメラ発明記念日」としている国もあるそうです。
■カメラ発明記念日の意味と由来
ダゲールのカメラは「ダゲレオタイプ」と呼ばれ、銀メッキした銅板にヨウ化銀の膜を付着させると感光性となって、カメラの中で銀膜に画像を記録します。
その段階ではまだ画像は目に見えないので、水銀蒸気にさらして画像を浮かび上がらせますが、感光はさらに進んで画像が見えなくなるため、食塩水に浸して画像を定着させれば写真の完成となります。
■カメラ発明記念日のイベント
特に「カメラ発明記念日」を謳うイベントはないようで、一部のカメラ愛好家が集まるといった程度です。
○○○○カメラといった量販店が何かでアピールしてもよさそうですが、記念日だからカメラを買おうなんて人もいませんね。
カメラ発明記念日の雑学
▽写真の複製はタルボットの「カロタイプ」から
当初の「ダゲレオタイプ」は露光時間が明るい日中でも30分近くかかったようで、被写体となる人はその間身じろぎひとつできないため、風景写真がほとんどでした。
しかし、これでは銅板1枚の写真ができるだけで複製写真ができませんね。
ダゲールの快挙の翌年、イギリスの考古学者、政治家ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット(1800~1877)が突如「カロタイプ」というネガ・ポジ方式の写真術を発表し、これによって写真の複製が可能になります。
タルボットはダゲールの写真術を改良したわけではなく、以前から研究を続けていて、ダゲールに先を越された形になったようです。
その後、多くの研究者たちが改良を重ね、タルボットの発表からわずか49年後の1888年にはアメリカのコダック社が高感度で薄く、巻き取れるモノクロフィルムを発売し、1935年にはカラーフィルムが、1948年には撮影直後にプリントが見られるフィルムも登場しています。
今やそのフィルムさえ不要な時代になっています。
▽日本が露光時間を30秒に短縮
幕末の日本に入ってきた写真術は、ガラス板に白黒が反転したネガを焼き付け、さらにそれを感光紙に焼き付ける「湿式写真術」でしたが、やはり長い露光時間が必要でした。
そこは将来、技術立国を作り上げる日本人、改良に改良を重ねて撮影時間30秒という技術を開発してしまいました。
それでも肖像写真撮影時は30秒間、まばたきはもちろん、微動だにせずを強いられるため、首押さえや胴押さえという道具も工夫されました。
そのおかげで、近藤勇や土方歳三、徳川慶喜をはじめとする幕末の英傑の顔を見ることができるんですね。
■最後に
写真を撮るにもその素質が必要なのか、筆者は旅先から帰った後に「ああ、あそこの景色を撮ればよかった」と後悔することたびたびですね。
どうも、シャッターチャンスと縁がないようで、たまに安いデジカメとスマホで撮影するくらいですが、そのスマホも1億画素なんて高級機種が登場するそうです。
比較画像を見るとさすが1億なんて思いますが、さて、スマホにそこまで必要なんでしょうか。
少なくとも、筆者にはネコになんとかですね。
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