大阪花博覧会をきっかけに、球根が輸入されるようになったクルクマ。
球根の見た目はウコンやショウガのようです。
美しい見た目とは裏腹に、少し怖い花言葉がつけられていました。
目 次
クルクマとは
香辛料などで良く知られる、ウコンと同じショウガ科ウコン属の花です。
タイが原産の花で、今ではタイ以外にカンボジア、インドなどにも分布します。
日本では観賞用の花として栽培されていますが、タイでは香辛料や薬として利用されることもあります。
熱帯アジアに分布しているため、高温で多湿な環境が好みです。
花は白やピンク、グリーン、紫で、7月から9月に見ごろをむかえます。
花びらが何枚も重なり合って咲いているように見え、とても華やかです。
実は、花びらに見える部分は、葉っぱが変化した苞(ほう)とよばれるものです。
花自体は、苞の内側に小さく咲きます。
苞の部分は1ヶ月以上もきれいに咲き続けますが、苞の下に咲く花は1週間程度で枯れてしまうそうです。
クルクマの名前の由来
「Curcuma(クルクマ)」は学名で、和名としても利用されます。
「Curcuma」は、アラビア語が語源で、黄色の意味を持つ「kurkum」から由来します。
クルクマの根っこを染料として使用しており、その色が黄色だったためこの名前がつけられたそうです。
西洋名は「Siam tulip(シャム チューリップ)」と呼ばれます。
「Siam」はタイの旧国名、1939年頃まで使われていました。
「tulip」はクルクマの花がチューリップのように華やかであることや、チューリップと同じ球根植物であることからつけられたのでしょう。
クルクマが誕生花となる日にち
8月22日、8月30日
クルクマの花言葉
「乙女の香り」「強い個性」などが花言葉です。
また、西洋の花言葉は「mannered(強い個性)」です。
クルクマの花は、苞のすきまに隠れています。
その様子が、恥ずかしがっているように見えることから、「乙女の香り」とつけられました。
球根の形が独特で、黄色の染料として使われることから、他にない個性を感じたため、「強い個性」となったのかもしれませんね。
クルクマの色別の花言葉
ピンクや白、みどり、紫色の花色がありますが、色別の花言葉はつけられていないようです。
クルクマの怖い花言葉
苞のすきまにつつましく隠れる花から、つけられた花言葉が多いクルクマ。
同じように花の見た目からつけられた花言葉に、「因縁」、「忍耐」、「patience(忍耐)」というものがあります。
小さな花が、色鮮やかに輝く苞をうらやましく思い、嫉んだことが由来です。
また、小さな花は目立たないようにひっそりとし、思いを殺して耐えているため、「忍耐」「patience(忍耐)」とい花言葉になりました。
クルクマの仲間
ショウガ科ウコン属のクルクマは、ウコンの仲間です。
他にも香辛料として良く知られる、ショウガやカルダモンも同じショウガ科の植物です。
ウコンは同じウコン属の植物で、クルクマは和名でウコンと呼ばれることもあります。
ウコンは西洋名で「turmeric(ターメリック)」と呼ばれ、カレースパイスとしてよく利用されます。
そんなウコンの花言葉は「あなたの姿に酔いしれる」です。
クルクマによく似た花が、美しいためつけられたのでしょう。
ショウガ属のショウガは、クルクマのように苞がありますが、大きくありません。
苞はつくしのような形を作り、その隙間から花が咲きます。
苞の隙間からしっかりと花が咲いていることが確認できます。
球根部分はゴツゴツしており、同じような形をしています。
ショウガの花言葉は「信頼しています」です。
効能が多く、人々に親しまれていたことが理由とされています。
インド料理ではかかせないカルダモンも、同じショウガ科の植物です。
カルダモンは最古のスパイスとも称され、白色の花にピンク色の模様が入ります。
カルダモンの花言葉は「隠れた美点」や「燃える思い」です。
花びらのように見える苞が、とても美しいクルクマ。
隙間から咲く花は、苞に隠れて見えないかもしれません。
クルクマを見つけた時には、苞に隠れた花を探してみるのも良いですね。