ジャスミンと言われると、ハーブティーに使われるジャスミンを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、マダガスカルジャスミンは、ハーブティーに使われるジャスミンではありません。
真っ白な花が花嫁を引き立てるために、ブーケとして用いられる花です。
マダガスカルジャスミンのブーケは純白で華やかですが、実は花や茎にアルカロイドという毒を持っています。
目 次
マダガスカルジャスミンとは
名前からも分かるようにマダガスカルが原産で、キョウチクトウ科シタキソウ属の花です。
熱帯地域の気候を好むため、耐暑性は高いですが、寒さに弱いです。
多年草の花で、つるを伸ばします。
花色は白で、4月から9月が開花期です。
開花期が長いため、長期間咲いている花を楽しめます。
花はラッパのような形をしており、1つの枝からいくつもの花を咲かせます。
花の香りは甘い香りでジャスミンに似ています。
低木のため、剪定することが必要ですが、樹液にはアルカロイドという有毒を含むため注意が必要です。
症状は、心機能障害や痙攣、筋肉麻痺などです。
アルカロイドという毒は、ジャガイモの芽に含まれる毒と同じです。
剪定や挿し木などを行う際には、手袋などを着用し、直接触れないようにしましょう。
マダガスカルジャスミンの名前の由来とは
「Madagascar jasmine(マダガスカルジャスミン)」は香りがジャスミンのようで、白色の花もジャスミンの花によく似ていることから、つけられたとされています。
名前の冒頭のマダガスカルは、原産地に由来しているそうです。
別名の一つに、「ハナヨメバナ」と言う名前がつけられています。
マダガスカルジャスミンの花が結婚式などのブーケに利用されることで名づけられました。
また、マダガスカルジャスミンがキョウチクトウ科シタキソウ属に属することから、「マダガスカルシタキソウ」という名前もつけられています。
マダガスカルジャスミンが誕生花となる日にち
1月19日、3月21日
マダガスカルジャスミンの花言葉
「愛される花嫁」「清らかな祈り」「二人で遠くへ旅を」「自惚れ屋」などがマダガスカルジャスミンの花言葉です。
「愛される花嫁」と「清らかな祈り」という花言葉は、花の見た目とその利用方法に由来します。
白い花を咲かせるマダガスカルジャスミンは、花嫁のドレスを連想させます。
また、花嫁のブーケにも使われるため、「清らかな祈り」や「愛される花嫁」という花言葉がついたそうです。
マダガスカルジャスミンは、10㎝程度の実からタンポポに似ている綿毛のついた種を出します。
風に乗って種が運ばれ芽吹きます。
「二人で遠くへ旅を」は、種が風で飛ばされてさまざまな場所で芽吹くことに由来しているのかもしれませんね。
マダガスカルジャスミンの色別の花言葉
マダガスカルジャスミンの花色は白のみです。
そのため花色別の花言葉はないようです。
マダガスカルジャスミンの怖い花言葉
マダガスカルジャスミンには、アルカロイドという毒を持っているため、怖い花言葉がつけられているように感じるかもしれません。
しかし、花嫁の美しい姿を表すような、「清らかな祈り」や「愛される花嫁」といった好印象の花言葉ばかりで、怖い花言葉はありません。
マダガスカルジャスミンとジャスミンの違い
マダガスカルジャスミンは、ジャスミンの花に見た目や香りが似ていることから、名づけられたとされますが、全く別の花です。
マダガスカルジャスミンは、ハツユキカズラやプルメリアと同じキョウチクトウ科です。
ジャスミンの花
ジャスミンはキンモクセイやオリーブなどと同じ、モクセイ科に分類されます。
ジャスミンはハーブティーに使われることからも分かるように、無毒です。
ジャスミンの花言葉は「愛想の良い」や「愛らしさ」などが代表的です。
マダガスカルジャスミンのように、ジャスミンのような甘い香りがする、「カロライナジャスミン」という花があります。
こちらも、マダガスカルジャスミンやジャスミンとは異なる花で、マチン科ゲルセミウム属の花です。
カロライナジャスミンも、ゲルセミンという毒をもちます。
どちらの花も甘い香りが心地よく、ハーブなどで利用したくなりますが、中毒症状を起こすので、鑑賞のみにとどめましょう。
マダガスカルジャスミンの甘い香りと真っ白で美しい花の姿は、花嫁のブーケにピッタリです。
そんなブーケに使われるような花に、毒があるとは意外ですね。
毒を持っていますが、花言葉には「清らかな祈り」「二人で遠くへ旅を」など好印象なものが多いので、プレゼントにもオススメです。