オシロイバナは夕方から咲く花ですが、子供の頃にオシロイバナを使って遊んだという方は多いのではないでしょうか。
夕暮時に晩ご飯が出来るのを待ちながら、庭先で遊んだ時間はとても幸せな思い出ですね。
目 次
オシロイバナとは
オシロイバナはオシロイバナ科のオシロイバナ属です。
南アメリカ原産で日本へは江戸時代に渡ってきました。
6~10月頃に濃いピンク、薄ピンク、赤、黄、白、オレンジ色などのラッパ状の花を咲かせます。
3㎝ほどの花の部分は実際は花びらではなく、萼になります。
花は夕方から朝にかけて咲き、ほのかに香りもあります。
黒い種子を割ると、中から胚乳と呼ばれる白い粉が出てきます。
学名では「ミラビリス」と言います。
また、生薬として利用されることもあり、根は利尿や関節炎、葉は塗り薬として切り傷やたむしなどに使われてきました。
オシロイバナの名前の由来
オシロイバナ(白粉花)という名前は、江戸時代の博物学者である貝原益軒がつけたと言われており、種子の中に白い粉が入っていることが由来となっています。
この白い粉は当時、化粧のおしろい(白粉)の代用として使われていました。
別名では「夕化粧(ゆうげしょう)」と呼ばれ、夕方から咲くことからつきました。
この他にもご飯を炊く時間に咲くことから「飯炊き花」と呼ばれたり、中国では風呂に入る時間帯であることから「洗澡花」と呼ばれています。
同じような理由で、英語名では「Four o’clock」と言い、夕方の4時頃から咲くことからつきました。
また「marvel of Peru(ペルーの驚異)」と呼ばれることもあり、これは一つの株から複数の色の花が咲くことが由来となっています。
このことから原産地はぺルーではないかという説もあります。
学名の「Mirabilis(ミラビリス)」はラテン語で「不思議な」「素敵な」という意味があります。
オシロイバナが誕生花となる日にち
7月28日、8月1日、8月2日、8月23日
オシロイバナの花言葉
オシロイバナの花言葉は「臆病」「内気」になります。
「臆病」「内気」の花言葉はオシロイバナが夕方から朝にかけて、人目につかない時間帯に咲くことからつきました。
フランスでは「夜の美人」イギリスでは「午後4時の花」と呼ばれており、世界各国で夕方から咲く性質が名前や花言葉の由来となっています。
オシロイバナの色別の花言葉
オシロイバナはピンク色が代表的ですが、それ以外の色では以下のような花言葉に分けられているようです。
赤は「しめやかな愛情」
白は「内気」「遠慮」
黄色は「元気」
また「絞り染め」と呼ばれる模様入りのオシロイバナには「おしゃれ」という花言葉もついているようです。
どれも各色が持つイメージに合っていますね。
オシロイバナの怖い花言葉
オシロイバナの怖い花言葉は「恋を疑う」です。
この花言葉はオシロイバナが一つの株から違う色の花を咲かせる特性が、浮気を連想させることからついたようです。
恋愛中の男女間ではふさわしくない花言葉ですね。
オシロイバナを使った遊び
オシロイバナはピンク色の部分を石で擦り、その汁を水に混ぜたり、種を割って白い粉を水に溶かしたりして、色水遊びをすることが出来ます。
子供たちはその色水をぶどうジュースや牛乳に見立てて、ままごと遊びをしました。
しかし、草、種、根など全体的に毒があるので、口にするのは禁物です。
また、パラシュートのようにして遊ぶことも出来ます。
オシロイバナの細長い萼の根元を持って摘み取ります。
根元の緑色になっている部分をそっと引っ張ると、細長い雌しべが出てきます。
雌しべは全て引き抜かず、途中で止め、それをふわふわと飛ばして遊ぶことが出来ます。
細長い雌しべが上手く引き出せなかったり、コツをつかむまで何度かやり直したりすることもあるようですが、楽しそうですね。
昔と違って、今はこのようにして遊ぶ機会も減ってきたかもしれません。
またどこかでオシロイバナを手にする機会があれば、ぜひやってみてはいかがでしょうか。