▪はじめに
冬の大きなイベントといえばクリスマスですよね。
カトリックの人たちにとっては神聖な日であるクリスマスですが、日本人にとっては恋人同士で過ごしたりごちそうを食べたりプレゼントを貰えたりと、楽しいイベントの日になっています。
そんなクリスマスが夏にもあっていいんじゃないかというラジオパーソナリティの一言から誕生したのが、サマークリスマスという記念日です。
目 次
サマークリスマスとは
サマークリスマスは、毎年8月25日にあります。
この記念日は、かつて放送されていたTBSのラジオ番組「バックインミュージック」のパーソナリティを務めていた林美雄(はやしよしお)氏が、番組内で12月25日のクリスマスに対して、夏のクリスマスもあっていいんじゃないかとリスナーに呼びかけたことをきっかけに制定されたものです。
林氏の呼びかけから、1974年(昭和49年)の8月25日にTBS近くの公園にリスナーが集まり、ささやかなイベントが開かれました。
▪意味
サマークリスマスには、夏にもクリスマスのイベントをしていいんじゃないかという思いが込められています。
▪由来
サマークリスマスは、林美雄氏の誕生日でもある8月25日をサマークリスマスにしようというリスナーの声が由来となって制定されました。
▪イベント
兵庫県神崎郡神河町にある町立の農業公園「ヨーデルの森」では、毎年8月25日前後の日曜日にサマークリスマスのイベントを開催しています。
このイベントでは、人工雪を降らせて真夏でも雪と遊べるコーナーやサンタさんからのプレゼントの抽選会などが行われます。
抽選会は園内のヨーデルショップまたはホルンショップで500円以上買い物をしたレシートを提示すると500円ごとに1回抽選できるというもので、宍粟牛ステーキやアラジンのグラファイトグリル&トースター、姫路フェスタ商品券などたくさんの商品が用意されています。
人工雪のイベントは、無料で誰でも参加できるので、毎年夏休みの親子連れがたくさん参加している人気イベントです。
サマークリスマスの雑学
<オーストラリアのサマークリスマス>
南半球にあるオーストラリアは、12月が夏なのでサマークリスマスになります。
季節が真逆とはいえ、オーストラリアのクリスマスも日本と同じようにサンタさんが子供たちにプレゼントを配ったり、クリスマスセールが行われたりします。
しかし、日本のクリスマスとは少し違う風習があるようです。
カンガルーがソリを引く
オーストラリアのクリスマスは夏ですが、サンタクロースはソリに乗ってやってきます。
しかし、そのソリを引くのはトナカイではなくカンガルーです。
トナカイは雪国の動物で暑さに弱いので、オーストラリア特有の暑さに強く走るのが早いカンガルーがソリを引くのだそうです。
その他にも、オーストラリアのサンタクロースは、サーフィンに乗ってやって来たりカヌーや船でやって来たりするとされています。
最近では、水上バイクやモーターボートなど近代的な乗り物でカッコよくやって来るサンタクロースもいるようです。
青や白がメインのクリスマスツリー
日本のクリスマスツリーは赤や金色、銀色などを基調にしたクリスマスツリーが一般的ですが、オーストラリアのクリスマスツリーは青や白を基調にしたものが多いそうです。
これは涼しさを演出するためだそうで、白も綿の雪や雪の結晶のオーナメントではなくボールや星などのシンプルなものが一般的となっています。
しかし、家庭によって違いがあるので、日本と同じようなクリスマスツリーを飾る家庭もあるそうです。
クリスマスのごちそうはバーベキュー
日本のクリスマスのごちそうといえば、ローストチキンやフライドチキン、ローストビーフなどですよね。
オーストラリアでは、クリスマスにバーベキューをするのが一般的です。
オーストラリアの人はバーベキューが好きでよくやるそうですが、とくに家族が集まるオーストラリアのクリスマスではバーベキューをする家庭が多いそうです。
また、オーストラリアのバーベキューではお肉だけでなく新鮮な魚介類もふんだんに使われます。
大きなレッグハムも定番で、少しずつ切り分けながら好みのソースをかけて食べるそうです。
その他にも、真夏なので、茹でたエビなどのシーフード料理やサラダなど夏らしい冷たいメニューも食卓に並ぶそうです。
日本では、クリスマスのごちそうは夜食べますが、オーストラリアでは昼に食べるのが一般的で、昼ごはんにバーベキューを食べた後、海に泳ぎに行くなんてこともよくある過ごし方のようです。
<世界のクリスマスケーキとは>
日本のクリスマスケーキは、スポンジケーキに生クリームやチョコクリームを塗り、イチゴなどのフルーツを乗せたデコレーションケーキが一般的ですが、海外ではその国独自の伝統的なケーキを食べる習慣があります。
そこで今回は、世界各地のクリスマスケーキを紹介していきましょう。
ブッシュドノエル(フランス・ベルギー)
ブッシュドノエルは、木の切り株や丸太のような形をしているチョコレートケーキです。
「buche(ブッシュ)」は薪、「noel(ノエル)」はクリスマスという意味で、「クリスマスの薪」という名前のブッシュドノエルは、キリストが生まれた時に、暖炉に薪をくべて一晩中燃やしたことに由来して誕生したケーキだといわれています。
シュトーレン(ドイツ)
シュトーレンはドイツの伝統的なパン菓子になります。
酵母の入った生地の中に、たっぷりのバターとラム酒に付けたドライフルーツやナッツなどを沢山練り込んで焼き、たっぷり粉砂糖が振りかけられたシュトーレンは、他のパンと比べてとても日持ちが良いのが特徴で、日にちが経つにつれて味が変化していくのを楽しめます。
カトリックの国では、「クリスマスの4週間前の日曜日からクリスマスイブまでの期間を「アドベント」と呼びます。
「アドベント」はキリストの降誕を待ち望む期間とされ、ドイツではアドベントの期間にシュトーレンを少しずつスライスして食べていきます。
パネトーネ(イタリア)
パネトーネは、イタリアの自然酵母パネトーネ種を入れて発酵させた生地にドライフルーツを入れて焼き上げたパン菓子です。
発酵工程を数回繰り返すのでとても手間がかかりますが、香りや風味が良くて日持ちするのが特徴です。
イタリアではドイツと同じようにアドベントの期間にパネトーネを食べやすい大きさにカットして食べていきます。
そして、クリスマス当日には、家長が家族の健康を祝って切り分けるそうです。
クリスマス・プディング(イギリス)
クリスマス・プディングは、イギリス人には欠かせないクリスマスのお菓子です。
クリスマス・プディングは、生パン粉・小麦粉・牛脂・卵・砂糖をベースにし、このベースにブランデーなどに浸けたドライフルーツやナッツ、ナツメグ、シナモン、クローブなどの香辛料、ラム酒、黒ビールなどを混ぜてオーブンで焼きます。
プラムが使われることが多いので、「プラム・プディング」とも呼ばれるそうです。
クリスマス・プディングはクリスマスの5週間前のアドベント直前の日曜日に作るのが習わしで、イギリスではこの日を「混ぜる日曜日」と呼びます。
その他にもクリスマス・プディングを作るときには、13種類の材料を使うこと、焼く前に家族全員で1回ずつ願い事を唱えながら生地を混ぜること、混ぜる方向は必ず時計回りにすることなどの決まりがあるそうです。
焼きあがったクリスマス・プディングは、クリスマスの日まで寝かせておき、食べる前にもう一度蒸して、ブランデーをかけてフランベしてから食べます。
クリスマス・プディングの中には、硬貨・指輪・指ぬきやボタンなどを入れる場合もあり、どれが当たったかによって来年の運勢を占うのだそうです。
因みに、硬貨は幸せ、指輪は結婚、指ぬきやボタンはしばらく独身という意味があります。
パブロバ(オーストラリア)
真夏にクリスマスを過ごすオーストラリアのクリスマスケーキといえば、オーストラリアの伝統的なお菓子「パブロバ」です。
パブロバはオーストラリア(もしくはニュージーランド)で生れたとされるお菓子で、焼いたメレンゲの上に生クリームと季節のフルーツを乗せたケーキです。
パブロバはお祝いの席や人が集まった時に食べる特別なケーキなので、家族が集まる特別なイベントであるクリスマスには欠かせないスイーツとなっています。
また、オーストラリアにはイギリスからの移民者が多いことから、クリスマス・プディングを食べる家庭も多いそうです。
▪まとめ
サマークリスマスという記念日はラジオ番組から誕生したものなので、残念ながら冬のクリスマスのように定着はしなかったようです。
でも、真夏のサマークリスマスの日に、冬のクリスマスのことを思い出したり、海外のクリスマスのことを調べたりして今年のクリスマスの計画を立て始めたりするのも楽しいかもしれませんね。
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