「11月28日 エクステリアの日」
■はじめに
だれでも知っている「インテリア」ですが、さて、その反対語は何でしょうか?
「アウトテリア」ではありませんね。
正解は「エクステリア」だそうで、「エクステリア」(exterior)は「外部の」「外側の」という意味の英語です。
「エクステリア」は門やフェンス、カーポートなどを含む建物の外観を言います。
目 次
エクステリアの日とは
11月28日は「エクステリアの日」です。
これは日本エクステリア建設業協会(JPEX)が快適かつ安全な住環境づくりをアピールしようと、2014(平成26)年に制定した記念日です。
日付は「いい庭」→「1128」で、言われてみれば簡単な語呂合わせですね。
■エクステリアの日の意味と由来
「エクステリアの日」もあまり聞かない記念日ですが、JPEXを知っている人はたぶん関係者くらいじゃないかと思います。
「エクステリアの日」誕生の経緯を遡ってみると、発端は1978(昭和53)年に起きたM7.4の宮城沖地震で、震度5だった仙台市ではブロック塀の倒壊が多発して11人が犠牲となりました。
こうした悲劇を繰り返すまいと、その翌年にブロック建築事業者の専門団体「日本建築コンクリートブロック工事業協会」が発足し、1995(平成7)年には一般住宅の外構工事を扱う団体と合併、2013(平成25)年に公益事業として認定されたことで現在の名称となっています。
■エクステリアの日のイベント
「エクステリアの日」を記念するイベント開催はないようですね。
記念日だからと言って、おいそれと家の外観改修工事をしようと思う人もいないでしょう。
ただし、JPEX発足のきっかけとなったブロック塀の安全対策のアピールには力を入れてほしいと思いますね。
エクステリアの日の雑学
▽プライバシーの考え方がエクステリアに影響する?
広い芝生の庭に門やフェンスがない開放的な敷地に白を基調とした家。
それがすべてではないにしても、アメリカのドラマや映画で映る家の外観は実に開放的です。
これはアメリカの西海岸で目立つ住宅文化で「カリフォルニアスタイル」と呼ぶそうです。
日本の土地の事情をカリフォルニアと比べるのもムリな話ですが、日本の屋敷とも呼べる豪邸はまず強固な門扉や「壁」のような塀に囲まれています。
防犯の面では日本の豪邸が勝るのは当然で、銃社会のアメリカの家が外部に対してオープンなのはなぜでしょうか。
筆者が思うには、これはプライバシーの境界をどこに置くかの違いだと思っています。
日本はかつて「家」制度が堅持され、家の敷地内こそがプライバシーであり、外部との境界は門であり塀であったと思われます。
その反面、襖や障子で仕切られた日本家屋の構造によるものだったとしても、家の中の個人と個人の間にはプライバシーの境界がないため、部屋にカギがないのがふつうでした。
一方の「カリフォルニアスタイル」は外に対して開放的であっても、個人の部屋にカギがあるのがふつうで、親子でもその間にはプライバシーの境界が存在しています。
プライバシーの境界によってエクステリアの設計が変わったとは考えすぎでしょうか。
余談ですが、道路事情が違うとは言え、靴のまま家に入るのはまだしも、靴を履いたままベッドに横になるのはどうなんでしょう。
余談ついでにもうひとつ。
友人が家の改築をした際に、畳4~5つ分のオープンデッキを作りました。
夕焼けを見ながらそこでビールを飲み、歓談したのは楽しい思い出でしたが、それも隣の空き地に家が建つまでの短い間で、今は隣家のキッチンが数メートル先に迫り、開放的とは無縁のデッキとなりました。
やはり、狭い日本では難しいようです。
■最後に
1978年の宮城沖地震の日、筆者は出張で仙台支社にいました。
今となっては東日本大震災の記憶のほうが鮮烈ですが、それでも生涯初の大地震体験で、デスクの下に潜り込んだのは忘れません。
揺れが収まった後、5階の窓から目にした向かい側の女学院のレンガ壁がすっかりはがれ落ち、歩道にレンガの山ができていました。
夕方でしたが歩行者もいなくて幸いでした。
しかし、それまできれいなレンガ壁と思っていたのが、危うく災害につながるところで、美観と安全の折り合いをどうつけるのかは難しいなと思ったものでした。
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