▪はじめに
コードレス電話とは、固定電話の親機と子機を無線通信で結んだ電話機のことです。
誕生してから現代まで、多くの家庭やオフィスなどで固定電話とともに使われているコードレス電話に関する記念日について、雑学とともに紹介していきましょう。
目 次
コードレス電話の日とは
コードレス電話の日は、毎年12月3日にあります。
この記念日は、1979年(昭和54年)の12月3日に日本電信電話公社(現・NTT)が東京23区でコードレス電話のサービスを開始したことに因んで制定されました。
また、現在の携帯電話の前身ともいえる自動車電話のサービスが特殊車両以外で開始されたのも12月3日です。
▪意味
コードレス電話の日には、日本で初めてコードレス電話のサービスが始まったことを記念するという意味があります。
▪由来
コードレス電話の日が12月3日にあるのは、コードレス電話のサービスが1979年(昭和54年)12月3日に開始したことに由来しています。
▪イベント
コードレス電話の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
コードレス電話の雑学
<世界初のコードレス電話誕生は大阪万博がきっかけ>
日本では平成に入ってから家庭に普及したコードレス電話ですが、初めて登場したのは意外と古く、1970年(昭和45年)に開催された大阪万博でのことでした。
「人間の進歩と調和」をテーマとしたこの万博では、世界各国が最先端技術や文化を披露し、日本も歴史や文化とともに、リニアモーターカーやファイバースコープなどの最先端技術の展示を行いました。
その最先端技術の中の1つにコードレス電話があったのです。
当時、世界初のワイヤレスホンとして展示された世界初のコードレス電話を開発したのは、日本電信電話公社(現・NTT)の移動無線研究室で、依頼が来たのは万博が開催される1年前だったそうです。
当時、すでに無線通話システムの開発は行われていましたが、電話機の器体はとても大きく、手で持ち運べるサイズにした場合に安定して使える性能のものはまだ出来上がっていませんでした。
電電公社の研究室は、小型化するために東芝と日本電気(現・NTT)の協力を得て、どうにか重さ660gまでの軽量化に成功しました。
万博内では約400平方メートルの部屋に約100か所の座って使えるブースを設置し、来場者が実際に1人あたり約30分の通話を無料で体験できるというもので、1日当たり約3000人、トータルで約60万人が未来の電話を体験しました。
大阪万博での展示は大規模な実験にもなり、その後のコードレス電話や携帯電話なふぉの開発に活かされたといわれています。
<アナログコードレスとデジタルコードレスの違いとは>
コードレス電話機の通信方式には、アナログコードレス方式とデジタルコードレス方式の2つがあります。
アナログコードレス方式とは、250もしくは380MHzの電波方式のものです。
主に家庭用として使われており、アンテナ親機とコードレス子機が一対になっているため、1つのアンテナ親機に対して1つのコードレス子機しか登録することができないという特徴があります。
アナログ方式の電波は波状のようなイメージで、壁などの障害物避ける性質を持っているため半径50mくらいの長距離通話が可能となっています。
ただし、音質はさほど良くないというデメリットもあります。
デジタルコードレス方式とは、1.9または2.4GHzの電波方式のものです。
家庭用から業務用まで幅広く使われており、1つのアンテナ親機に対して複数のコードレス子機が登録できるという特徴があります。
デジタル方式の電波は短くて真っ直ぐな線が沢山あるというイメージで、壁などの障害物をする抜ける性質を持っているため、アナログ方式と比べて音質が良いのが特徴です。
しかし、線が短いので半径10mくらいの距離しか使えないというデメリットや、2.4GHz帯の周波数を使うため無線LAN機器やワイヤレス機器と電波干渉を起こし、環境によっては音が途切れやすいというデメリットがあります。
▪まとめ
携帯電話を1人1台持つ近年、コードレス電話機の需要は減少傾向にあるといわれていています。
しかし、現在も家には固定電話を設置している人が多く、そのほとんどが子機付きのコードレス電話を使っています。
特にお年寄りの方は固定電話を使っている人が多く、最新版のコードレス電話は文字が大きかったり迷惑電話防止機能が充実していたりとお年寄りの方に合わせた商品が多く出ています。
ご高齢の家族がいる方は、新しい機種への変更を検討してみるのもいいかもしれませんね。
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