「精霊の日」というのを聞いたことがあるでしょうか?
精霊というと、少し非現実的なものがイメージされるかと思いますが、いったどのような記念日なのでしょうか。
その由来と共に紹介していきます。
目 次
精霊の日とはいつ?意味や由来は?
「精霊の日」とは、毎年3月18日にあります。
万葉集を代表する歌人の柿本人麻呂、女流歌人の和泉式部と小野小町、この3人の忌日が3月18日であると伝えられていることから、この記念日となっています。
しかし実のところ、3名とも命日がはっきりしておらず、とても有名な歌人という点では共通しているのですが特に死者を悼(いた)むような歌を得意としていたわけではなく、恋歌や恋愛に関するものがよほど多かったようです。
一説によると、もともと3月18日前後には死者の魂を追悼する風習があったのではないかと言われていて、この日から彼岸の入として先祖を供養する人が多くなっていきます。
ですから、ハッキリしない3名の命日を3月18日にすることで、さらに「精霊」について深く考えさせるようにしたのではないでしょうか。
精霊とは?
精霊は「せいれい」と読むことも出来ますが、ここでは「しょうりょう」と読み、死者の霊魂を意味しています。
ちなみに精霊(せいれい)は、もともと目に見えない超自然的な物すべてを指していたようで、妖精や妖怪、神々や鬼などのことになります。
3名の歌人について
和泉式部(いずみしきぶ)
平安時代中期の歌人であり、百人一首にも登場する有名な人物です。
誕生したのが978年頃とされていて、いつ亡くなったのはハッキリしていません。
小野小町(おののこまち)
絶世の美女として有名な方で、世界三大美女(あくまでも日本人が考えたものですが)に入っていることでも知られています。
あまりの美しさに、小野小町を正面から見ることが出来なかった事から、後ろ姿の絵が多いという逸話があります。
こちらも百人一首に登場している歌人であり、平安時代前期に生存されていたとされていますが、詳細は今のところ分かっていません。
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
飛鳥時代の歌人で、660年頃から720年頃まで生きていたとされています。
万葉集について
全20巻、およそ4,560首もの歌が収められています。
「万葉集」という書名を誰がつけたのかは不明とされていますが、「歌のひとつひとつを万の葉に例えている」「万世に残す」という意味など、いろいろな説があります。
春のお彼岸
春分(と秋分)は太陽が真東から昇り真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。
仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸(ひがん)といい、その反対側にいる私たちの迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。
そして、彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えられ、お墓参りに行く等の先祖供養をするようになりました。
先祖供養を大切にする日本人のらではの記念日ですね。
なかなかお墓まで足を運ぶことが出来ない方も、この日に手を合わせてみたり、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
以上、精霊の日についてでした。
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