豊かな実りを祈願する祭事!伊勢神社での新嘗祭!
皆さん新嘗祭とはご存知ですか?
普段皆さんが日常でお米や野菜といった日ごろの食事に欠かせないものを摂取していると思いますが、お米や野菜は気温や天気、湿度も大いに関係し、豊かな条件でないとなかなか育ってくれません。
そんな中でも、昔から日本では五穀豊穣のご祈願をするお祭りが全国で行われていますが、その五穀豊穣祈願のお祭りでもこの「新嘗祭(にいなめさい)」は有名とされています。
農家の人はもちろんですが、普段皆さんの食事に関係する食物への実りのお祭りなので、ぜひ皆さんにも知っていただけるように「新嘗祭」についてや、実際に行われる伊勢神宮の新嘗祭についてご紹介したいと思います。
目 次
伊勢神宮新嘗祭2023年の時間
伊勢神宮で行われる新嘗祭の内容についてご紹介しましたが、次は実際に行われる時間をご紹介します。
伊勢神宮での新嘗祭は11月23日に行われます。
日本では今この日を「勤労感謝の日」としていますので、多くの方がお休みかと思われます。
新嘗祭の時間は早く、外宮から行われます。
外宮の大御饌は午前4時から行われ、奉幣は午前7時から行われます。
一方、内宮の大御饌は午前11時から行われ、奉幣は午後2時から行われますので、訪れようと思われている方は、くれぐれも内宮と外宮間違えないように気を付けて頂けたらと思います。
伊勢神宮の新嘗祭とは
まず最初に、伊勢神宮で行われる新嘗祭についてご紹介していきます。
伊勢神宮ではご存知の方も多いかと思いますが、神宮とあるように、「内宮」と「外宮」があります。
さらに、細かく分けると内宮や外宮とは別に別宮もありますが、難しい話になるので興味がある方は調べて頂けたらと思います。
別宮以外の内宮と外宮ですが、伊勢神宮の内宮と外宮ではそれぞれ違う神様を祀っています。
外宮では「豊受大御神」が祀られており、こちらの神様はかの有名な「天照大御神」の食事を担当していたとされる神様です。
一方、伊勢神宮の内宮で祀られている神様は日本の最高神とされる「天照大御神」です。
外宮と内宮はそれぞれ違う神様を祀っているのですが、もちろんご利益も違うとされています。
そのような中でも実際に行われる新嘗祭はもちろん外宮と内宮でも行われ、各自時間も違うとされています。
新嘗祭に観てみようと思われる方はぜひ、自分が気になる方の新嘗祭に行っていただけたらと思います。
もちろん内宮と外宮二つ訪れるのも大丈夫です。
伊勢神宮新嘗祭の内容
伊勢神宮で行われる新嘗祭は「大御饌」と「奉幣」があります。
「大御饌」とは「おおみけ」と読みます。
大御饌で行われる内容は、それぞれ祀っている神様にその年にできた五穀をお供えするものとなっています。
もう一つの「奉幣」は「ほうへい」と読みます。
奉幣とは天皇陛下の使者、使いの者とされる「勅使」によって神前に供物を神様にお供えするものとなっています。
どちらもその年にできた五穀、供物を供えることにより、無事に実って収穫できることを感謝して、来年も無事に実ることをご祈願するものとなっています。
農作物を作る方はこの日に参拝に訪れる方も多いので、ぜひ農家の方達は御縁がありましたら、伊勢神宮の新嘗祭に訪れて観て頂いたらと思います。
伊勢神宮新嘗祭の混雑
伊勢神宮での新嘗祭は混雑するか、しないかで言うと、もちろん「混雑」します。
混雑するといってもどちらかというと、「大混雑」で、高速なども伊勢ICなどは出口規制がかかったりするほどです。
さらに新嘗祭がある日の伊勢神宮では多くの方が参拝に来られるため、伊勢神宮内で入場制限がかかるほどです。
このような祭事があることを知らずに訪れる人も多いですが、知っている人を含めてもその人数は多く、実際に参拝しようと入っても参拝できるまでに1時間から2時間かかったりする人もいます。
そのため、新嘗祭で参拝をしようと思われる方は、時間に余裕を持てるようにしておくといいかと思われます。
もちろん時間が余った時でも、伊勢神宮の隣にある、おかげ横丁ではお祭りが行われていますので、有名な赤福餅をはじめとした、三重県名産のグルメを堪能していただけたらと思います。
新嘗祭とは
次は新嘗祭について少し詳しくご紹介したいと思います。
新嘗祭は最初にもご紹介しましたが、「にいなめさい」と読んだり、「しんじょうさい」と読んだりします。
この新嘗祭はだいたい、11月後半に行われ、その年にできた、五穀をもって神様にお供えします。
歴史も古く長く受け継がれてきた祭事なため、多くの方がこの日に参拝に訪れます。
新嘗祭の意味
新嘗祭の意味については、途中でも少し触れていますが、その年に無事に五穀をはじめとした、食物の実りを神様にお供えして、感謝するものとなっています。
新嘗祭の名前の意味は「新」はその年にできた新しい五穀を指し、「嘗」は神様に奉げるという意味となっています。
このような意味合いから「新嘗祭」という名前になっています。
新嘗祭のお供え
新嘗祭でお供えするものは先ほども少しご紹介したように、その年に実った五穀や食物をお供えします。
主にお供えする物は精米や籾、濁り種や清酒とされています。
天皇陛下も実際に自らこの新穀を召し上がるとされています。
新嘗祭の起源とは
伊勢神宮の歴史も古いように、この新嘗祭の歴史も古いとされています。
新嘗祭の起源とされているのは、実は日本神話の頃からとされ、天照大御神が初穂を自ら食していたことから始まりとされています。
このような日本神話以外で実際に人が行ったとされるのは古い文献によると、飛鳥時代からとされており、天皇が行っていたとされています。
このような時代からも日本神話に信仰性を持ち、儀を重んじていたことは今の日本とはさほど変わらないことが分かります。
新嘗祭の祝詞
新嘗祭の祝詞は神主によって読まれるかと思いますが、最近では祝詞の例文などを使うところが多く、祝詞自身が形骸化していると言われています。
そこで、現在ネット上では神川皇大神社の神主が例文の祝詞を基にオリジナルの祝詞を作っています。
大変趣のある祝詞となっていますので、興味がある方はぜひ調べて頂けたらと思います。
新嘗祭とハロウィン
新嘗祭についてご紹介しましたが、実はハロウィンとかなり似たようなものであることはご存知の方も少ないのではないでしょうか?
最近ではハロウィンといえば街中が悪魔やお化け、モンスターなどの仮装大会みたいなものとなっていますが、昔は意味合いが大きく違いました。
ハロウィンは古代ケルト人が起源とされていますが、このハロウィンとされる日に古代ケルト人の人たちは収穫祭を行っていました。
その収穫祭と共に、年の末日ということから多くの霊が帰ってくるとされ、霊に混じって悪霊も来ることからそのような悪霊から逃れるために、仮面をかぶったり、火を焚き上げたりしたとされているのが、ハロウィンの起源です。
このようなことからも、収穫祭という意味ではハロウィンと新嘗祭は近い、似たようなものとされています。
まとめ:新嘗祭は五穀豊穣のご祈願の祭事
伊勢神宮の新嘗祭をはじめとした、新嘗祭についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか?
新嘗祭当日の伊勢神宮は大変込み合って時間に余裕がないとなかなか難しいですが、日本ならではの文化で大変趣のある歴史を感じる祭事となっています。
新嘗祭の時に参拝に訪れようとされている方は11月下旬ともあって寒い時期となっていますので、くれぐれも暖かい格好をして参拝に訪れて頂いたらと思います。
伊勢神宮に関しての記事はこちらにも
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