▪はじめに
みなさんは「消費者センター」というものをご存知ですか?
消費者センターとは、商品やサービスなどに対する苦情や問い合わせ、相談などを専門の相談員が受ける行政施設で、各都道府県に設置が義務付けられているものです。
今回はこの消費者センターに関する記念日や雑学などにつて紹介していきましょう。
目 次
消費者センター開設記念日とは
消費者センター開設記念日は、毎年11月4日にあります。
この記念日は、1965年(昭和40年)の11月4日に、消費者利益の擁護と県民生活の安定と向上を目的とした日本で初めての消費者生活センターとなる「県立神戸生活科学センター」が開設したことに因んで制定されたものです。
因みに「消費者センター」とは「消費者生活センター」の別名で、その他にも「消費者相談室」「生活科学センター」「市民生活センター」などの名称があり、これは各自治体の設置者により名付けられています。
▪意味
消費者センター開設記念日には、日本で初めて商品やサービスなどに対する消費者の苦情や相談などを受け付ける施設が開設したことを記念するとともに、消費者生活センターの役割を多くの人に知って貰うという目的があります。
▪由来
消費者センター開設記念日は、1965年(昭和40年)11月4日に日本初の消費者生活センターとなる県立神戸生活科学センターが兵庫県神戸市に開設されたことに由来して制定されました。
▪イベント
消費者センター開設記念日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
消費者センターの雑学
<消費者センターが開設されたのはなぜ?>
現在、日本の各都道府県に設置されている消費者センターですが、なぜこのような施設が作られたのでしょうか?
それは、昔から起こっていた消費者に関わる色々な問題を解決し、未然に防ぐためだったのです。
日本は、戦後深刻なモノ不足に陥って市場も荒れ、粗悪品や体に有害な食品なども平気で販売するヤミ業者が横行していました。
それでも国の行政がまだ混乱していたため、なかなか取り締まることができず消費者が損をすることが少なくありませんでした。
そのような中、1948年(昭和23年)に10本のうち2本しか火が点かないという不良マッチを撲滅する運動をするための消費者団体「主婦連合会」が結成されます。
これをきっかけに、消費者運動が活発化していきました。
しかし、その後の高度経済成長期にも粗悪品や有害な商品がなくなることはなく、ニセ牛缶事件(牛缶詰の中身が安価な馬肉やクジラ肉だった)やカネミ油症事件(カネミ倉庫製造の油にダイオキシン類などの有害物質が混入し食中毒や胎児に障害などが発生した事件)森永ヒ素ミルク中毒事件(森永乳業が製造した粉ミルクに高濃度のヒ素などの有毒物質が混入し多くの乳児が死亡または中毒症状を起こした事件)などが発生します。
このような問題から消費者を守るため、兵庫県はいち早く「県立神戸生活科学センター」を開設し、科学的に検証を行ったのです。
当時もっとも多かった相談は家電の欠陥商品で、事業主と徹底的に戦ったため事業主からも一目置かれる存在だったのだそうです。
<消費者センターにはどんな相談が多いの?>
日本初の消費者センターが開設されたころは、家電の欠陥品に対する相談や苦情が1番多かったようですが、現在の相談はどのようなものが多いのでしょうか?
高度経済成長期以降、日本の商品の品質はどんどん改善されていき粗悪品は減っていきました。
しかし1980年代前半の低成長期時代は消費者金融による被害や悪質商法による被害の相談が増えていきます。
また、バブル期には資産運用の取引における消費者被害の相談が多くなりました。
そして2000年以降は、インターネットや携帯電話の普及によるアダルトサイトなどの悪質サイトへの誘導や、オレオレ詐欺のようななりすましや災害に便乗した詐欺などの相談が1番多いようです。
近年の消費者被害は、複雑化していたりプライバシーに関わるものだったりしていて、消費者センターになかなか相談できない人が多いという現状もあります。
被害に遭ったのに泣き寝入りするのは後悔しか残りませんので、ぜひ最寄りの消費者センターに相談してみてください。
▪まとめ
日本人は我慢をする人が多いので、消費者センターに相談するほどでもないかなと遠慮してしまう人が少なく無いそうです。
でも、自分が受けた被害は我慢することではないですし、相談することでほかの人たちを守ることにも繋がる場合が多々あるので、なにかあったら消費者センターに相談してみてください。
11月4日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!