■はじめに
私達の周りでは様々な情報が飛び交っている昨今ですが、世代を問わず生活に定着している情報源と言えばテレビではないでしょうか。
冬真っ只中の2月の始まりは、そんな私達の生活に欠かせないテレビの記念日です。
目 次
■テレビ放送記念日とは
テレビ放送記念日は毎年2月1日にあります。
テレビ放送記念日が制定されたのは、1953年(昭和28年)のこと。
この日にNHK東京放送局が日本初のテレビ本放送を行いました。
■意味と由来
テレビよりも早くに普及した情報ツールと言えばラジオですよね。
1925年(大正14年)3月に東京放送局(JOAK)が、日本で初めて放送を開始したのがラジオの始まりでした。
それから約17年後の1953年2月1日に内幸町の東京放送会館から日本で初めてテレビの本放送が行われ、ラジオが主流だった国民に耳だけでなく同時に目も引き付ける革命的な印象を与えたのでした。
当日の放送は「JOAK-TV、こちらはNHK東京テレビジョンであります」の第一声から始まり、午後2時から約4時間程行われました。
内容は開局祝賀会、菊五郎劇団による舞台劇(道行初音旅)の中継、ニュース、映画等でした。
この時のテレビカメラはわずか5台で受信契約数も866件、受信料は月200円だったそうです。
また、その年の8月には日本テレビ、翌1954年にはNHK大阪と名古屋、1955年にはラジオ東京(現在の東京放送(TBS))、1959年には日本教育テレビ(現在のテレビ朝日)やフジテレビでも放送が開始されました。
まさにテレビ放送記念日が、日本のテレビの黄金時代の皮切りとなったのです。
1953年の2月1日に、日本で始めてテレビの本放送が行われたことをご紹介してきましたが、実はその何年も前にテレビの公開実験は行われていました。
テレビの歴史は1800年代前半にまで遡り、この頃から欧米で静止画の研究が始まりました。
1900年代に入ると「日本のテレビの父」と言われる高柳健次郎がブラウン管テレビ(電子式テレビ受像機)を開発し、1930年代には NHK技術研究所でテレビの研究が開始となり国内でもテレビ実験放送が公開されるようになります。
その後、1945年の敗戦直後~1946年7月までGHQからテレビの研究の禁止令が出されますが、同年11月よりNHKが研究を再開し1953年の本放送が行われるに至るのでした。
■イベント
NHK放送博物館は、1956年(昭和31年)に東京の愛宕山に開館しました。
日本の放送の歴史に関する様々な展示や史料を公開しており、だれでも自由に利用できます。
展示フロア3階のヒストリーゾーンでは「テレビの登場(5)」というスペースがあり1953年のテレビ本放送開始を始め、その頃の歴史を見ることもできます。
■テレビの雑学
テレビ放送記念日にちなんだ雑学をご紹介します。
□テレビの語源
テレビは、テレビジョンの略語で「TV」と略されたり表記されることも多いです。
テレビジョンはフランス語のテレヴィジオン(télévision)に由来し、teleはギリシア語の「遠く離れた」を、visionはラテン語で「視界」を意味します。
□最初のテレビの値段
当時のテレビは、アメリカ社製の17インチのもで25万円前後だったそうです。
その頃のサラリーマンの月給の手取りが平均で1万5,000~1万6,000円(大卒初任給は8,000円前後)だったのに対して考えると、とても高価なものだったことが分かります。
その為、受信契約数866件のうち都内の契約が664件で、そのうち482件がアマチュアによる自作受像機だったのだとか。
当初は街頭テレビとして公開され、一部の富裕層宅や店先へ集まって見る等した時期を経て、一般家庭にも徐々に普及していきました。
■まとめ
テレビ放送記念日についてご紹介させて頂きました。
戦後の三種の神器の1つとして誕生し、現代まで様々な進化を遂げてきたテレビ。
放送が始まるまでにはたくさんの研究がなされ、紆余曲折しながら今も私達の生活に欠かせないものとなっています。
毎年2月1日にテレビをご覧の際には、その歴史に心馳せてみるのも良いかもしれませんね。
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