■はじめに
慌ただしい年度始めの4月から、5月に入るといよいよゴールデンウィークを迎える時期になります。
新しい環境で学校や仕事に追われ、大型連休でやっと一息つけるといった方も多いのではないでしょうか。
そんな4月の下旬には、私達の平和な日々に関係のあるサンフランシスコ講和記念日があります。
目 次
サンフランシスコ講和記念日とは
サンフランシスコ講和記念日は毎年4月28日にあります。
サンフランシスコ講和条約は、1952年(昭和27年)のこの日に発効されました。
アメリカ合衆国・サンフランシスコ市において署名されたことからサンフランシスコ平和条約、サンフランシスコ条約などともいわれています。
■意味
サンフランシスコ講和記念日は、第二次世界大戦における戦争状態を終結させるために条約が締結されると共に、連合国が日本国の主権を承認したという意味合いがあります。
他にも領土や権利の放棄、安全保障、世界人権宣言に向けた努力等などの内容になっています。
「日本国(にっぽんこく)との平和条約」(Treaty of Peace with Japan)として発効されたこの条約によって、日本が新しく平和で安全な国としてスタートした日でもあります。
■由来
サンフランシスコ講和条約は、1952年4月28日に発効すると共に「昭和27年条約第5号」として公布されました。
署名がされたのは、前年の1951年(昭和26年)9月8日のこと。
同日には、日本国とアメリカ合衆国との間の「安全保障条約」も署名されました。
このことから、サンフランシスコ講和記念日は4月28日に制定されました。
■イベント
日本の主権回復と国際社会復帰60年の節目として、日本政府が主催する記念式典が2013年4月28日に開かれましたが、定例化には至っていないようです。
しかし、サンフランシスコ講和条約の項目の一つにある“千島列島の権利、権限及び請求権の放棄”に関するイベントとして【北方領土フェスティバル】が毎年、さっぽろ雪まつり会場にて開催されています。
これは、北方領土復帰期成同盟主催によるもので、観光客等にアピールすることで返還要求運動を全国に広め、北方領土問題に対する理解と関心を深めるてもらいたいというもの。
2019年も2月7日「北方領土の日」に開催され、主催者、来賓の挨拶や決意表明が行われました。
また、北方領土の元島民による署名活動も行われ、領土返還に向けての協力を呼びかけました。
日本では千島列島は北方領土全てではなく一部を含むといった認識ですが、第二次世界対戦から現在までロシアに全土を実効支配されている状態です。
サンフランシスコ講和条約にロシアが調印していないこと、両国の認識違いから北方領土の返還には至っていません。
他にも、返還運動に関わる団体の行事が、根室や東京などの各地で行われています。
サンフランシスコ講和記念日の雑学
サンフランシスコ講和記念日にちなんだ雑学をご紹介します。
□講和とは!?
戦争している国どうしが取り決めを結び、戦争をやめ平和を回復することです。
□平和の語源
日本では古代から、戦争状態だったものが仲直りして平静な状況になるという意味の「和平」という漢語が使われていました。
明治時代に英語が伝えられ「peace」の訳に最初は「和平」を使おうとしましたが、戦争状態が前提の意味であることがあまりしっくりこず和平を逆にした「平で穏やかな状態」の意味を持つ「平和」という言葉を作ったといわれています。
□北方領土の日とは!?
北方領土問題に対して国民の関心を高めようと、1981年(昭和56年)に政府が定めた記念日です。
1855年(江戸時代末期)2月7日に当時の日本とロシアが択捉島と隣のウルップ島との間に国境を定める条約を結んだことが由来となっています。
■まとめ
サンフランシスコ講和記念日についてご紹介させて頂きました。
私たちの平和な日常は、当たり前ではないことを教えてくれる記念日ではないでしょうか。
毎年4月28日サンフランシスコ講和記念日には、解決に至っていない国際問題について考えてみたり、安全な日本で暮らしていることに感謝するのも大切かもしれませんね。
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