古代ギリシャやローマでは人々がこの花の香りを愛し、入浴の際にはこの花を浮かべて入った、ともいわれています。
たしかに、この香りは人の心を落ち着かせ、疲れを取り去ってくれます。香袋に入れたり、香水に入れたり、石鹸に入れて使った事でしょう。
この香りの効果・強さが「ハーブの女王」「香りの女王」といわれる、ゆえんとなったものでしょう。
目 次
ラベンダーにまつわる花言葉
「私にこたえて」
これは、遠くヨーロッパの話で、一人の可憐な少女が恋焦がれながらも相手に打ち明けることもできず、待ちわびながら一輪の花になったという言い伝えから発生したといわれています。
「期待」
これも、先の少女の気持ちを表したものでしょうか。期待を抱きつつ胸に秘めた恋を、この香りに閉じ込めたのかもしれません。
「沈黙」
ラベンダーの心を落ち着かせる作用が、生み出した言葉でしょう。言いたいことは山ほどある、しかし言い出せばトラブルにもなる、ここはじっと我慢。
でも心穏やかにはいられない、そんなときに、ラベンダーの香りが心を落ち着かせてくれるのです。
「清潔」
もちろん言葉の意味通り、ラベンダーの抗菌や殺菌機能からきた言葉でしょう。
古くからその作用を人類は知っていたのですから、当然語られる言葉です。
「優美」
北海道のラベンダー畑のように、広大な一面が紫に覆われる姿とこの香りに優美さを感じないわけには、いきません。
見た人の感動がこの花言葉を生んだのではないでしょうか。
以上、代表的な花言葉を記してきましたが、他にも「許しあう愛」「献身的な愛」「承認」「静寂」等々の花言葉があります。
なお、ラベンダーには一般的な青あるいは薄紫の花のほかにも白やピンクの花もありますが、それにより花言葉が変わることはないようです。
実は怖い花言葉
ラベンダーには怖い花言葉もあります。
「疑惑」
これは、ラベンダーの不思議なほどの強い香りからきているものでしょう。また、ラベンダーの中には、クサリヘビという毒蛇がいると信じられていて「ラベンダーを見たら蛇を疑え」と言われていたことからのようです。
このような花言葉は、ラベンダーには似合わないですよね。
ラベンダーの誕生花の日にち
7月5日、7月10日、12月3日
ラベンダーってどんな花
ラベンダーの特徴
原産地はピレーネ山脈から地中海西側、アフリカ・カナリア諸島まで広い範囲で見られる青あるいは薄紫の輪状に花をつける、しそ科の植物です。
現在では、アフリカ・インドを含むアジア各地で生育していて、日本のご家庭の花壇などでも見かける花です。
開花時期は主に5~10月と暖かい時期に咲いています。
ラベンダーの名前の由来
ラベンダーの名前の由来は、ラテン語の「洗う」という意味を持つ言葉からきたもので、キリスト生誕の際、産着をラベンダーで洗ったという言い伝えもあります。
また、花の色にちなみ、ラテン語の「青」を意味する言葉からきたという説もあります。
古代エジプトのツタンカーメンのお墓からはラベンダーが入っていたと思われる壺が発見された、というなど、古代ロマンに満ちた花です。
ラベンダーの種類・品種
ラベンダーには、世界各地にたくさんの原種がありますが、その中から代表的な種類を上げていきます。
「イングリッシュラベンダー」 古くから栽培されていた花で、高温多湿に弱く寒冷地で栽培されています。
日本で有名な北海道富良野のラベンダーは、これを品種改良したものです。
「ラバンディン」 日本の高温多湿にも耐え日本の暖地でも栽培できる、主に香料用の精油を採るために改良されたものです。
「デンタータ」 初夏と晩秋に2回花をつけます。耐暑性は高めですが耐寒性には乏しいです。
「ストエカス」 丸い花穂を持ち、その先にウサギの耳のような包葉(ほうよう)をもつ愛らしい花が咲きます。
このようなラベンダーの花、栽培して収穫し、香りの小物を作ったり石鹸などのクラフトを楽しみ、お風呂でリラックスする、そして飲み物にと楽しみたいものです。