友禅染めのように、きれいな色の花を咲かせるユウゼンギク。
長い期間楽しめる花として、鉢植えなどで楽しまれることが多いです。
目 次
ユウゼンギクとは
原産国は北アメリカで、日本に伝えられたのは明治時代です。
今では、日本全国に自生しており、帰化植物とされています。
キク科シムフィヨトリクム属の花で、多年草。
花見られる時期は、品種が多いこともあり、6月から11月と長いです。
花の大きさも品種により異なり、草丈の低いもので20㎝、高いものでは1m以上にまで成長します。
花の形はマーガレットに似ています。
筒状の花は黄色の他に、白や赤、紫色があります。
周りの花びらは、白、紫、ピンク、青、赤などです。
花色が豊富なことから、ガーデニングなどにも取り入れられる花です。
寒さには比較的強い花ですが、暑さに弱い傾向があります。
日当たりの良い場所を好みますが、夏場は日陰に移動させるなどしましょう。
ユウゼンギクの名前の由来
「友禅菊(ユウゼンギク)」という名前は、日本でも良く知られています。
友禅という名前がつけられたのは、鮮やかな花色にあります。
日本の伝統的な染物の技法の1つである、友禅染め。
色彩豊かで、にじみのなく描かれます。
ユウゼンギクの花びらは、混じりけのない鮮やかな色であったため、友禅染めにたとえられました。
和名はユウゼンギク以外に「東雲菊(シノノメギク)」とも呼ばれます。
東雲は夜が開けることを意味します。
花色の鮮やかさを、太陽がのぼりはじめたとき晴れやかな色と、対比したのかもしれませんね。
西洋では、「New York Aster(ニューヨーク アスター)」と呼ばれることが多いです。
アメリカ原産の菊であることから、名づけられたと言われています。
ユウゼンギクが誕生花となる日にち
8月26日、10月14日
ユウゼンギクの花言葉
「老いても元気で」「後知恵」「若者に負けぬ元気」
生命力がとても強い花として知られるユウゼンギク。
古い株でもしっかりと咲くことから、「老いても元気で」「若者に負けぬ元気」といった花言葉がつけられたのでしょう。
他の花が秋には枯れていきますが、ユウゼンギクは他の花よりも長く咲きます。
そのため、「後知恵」という花言葉がつけられました。
ユウゼンギクの色別の花言葉
友禅染めのようと称されるほど鮮やかで、花色がたくさんあります。
花色はたくさんありますが、色別の花言葉はつけられていません。
ユウゼンギクの怖い花言葉
鮮やかな花色からは想像できない、少し悲しい花言葉がつけられています。
「さようなら私の恋よ」です。
ユウゼンギクは長い間花を楽しめますが、新しい花が次々と咲く中で、先に咲いた花はどんどんと枯れていきます。
次々に花が枯れてしまう様子を、恋人との別れにたとえたのでしょう。
ユウゼンギクに似ている花
ユウゼンギクは、キクの見た目にはあまり似ていません。
キクと言えば、花びらが何枚もあり、丸い形をしている印象です。
ユウゼンギクはキクよりも、マーガレットやシロバナムシヨケギクに似ています。
【マーガレット】
キク科の植物であり、多年草の花です。
ユウゼンギクのように明治時代に伝わり、家庭で育てられることも多いです。
白い花以外にも、黄色やピンクがあります。
マーガレットは、冬から春にかけて咲く花です。
また葉っぱの形も大きくちがうため、見分けることができるでしょう。
マーガレットの花言葉は「恋占い」や「信頼」などです。
マーガレットの花びらを1枚ずつはずし、恋を占っていたことに由来します。
【シロバナムシヨケギク】
除虫菊(じょちゅうぎく)という名前で親しまれるシロバナムシヨケギク。
キク科の多年草で、昔は蚊取り線香の原料としてたくさん栽培されていました。
花色は白で、開花期は5月から6月と短めです。
花言葉には、「忍ぶ恋」とつけられています。
【ノコンギク】
日本の固有種であり、野菊の1つです。
花が見られる時期はユウゼンギクと同じ、夏から秋にかけて紫やピンク色の花を咲かせます。
道端などにも自生していることから、ユウゼンギクやヨメナという花に間違われることも多いです。
「長寿の幸福」や「忘れられない想い」といった花言葉がつけられています。