はじめに
広辞苑は日本で発行されている中型の国語辞典です。
現在は携帯電話などの電子辞書としても使用されているので、皆さんも1度は利用したことがあるのではないのでしょうか。
今回はそんな身近な国語辞典「広辞苑」に関する記念日のお話です。
目 次
広辞苑記念日とは
広辞苑記念日は毎年5月25日にあります。
1955年(昭和30年)5月25日に岩波書店で広辞苑の初版が発行されたことを記念して制定されました。
▪意味
広辞苑記念日は、昭和初期に出版された「辞苑」という国語辞書の改訂版として7年もかかって作られた広辞苑が発行された日を記念して作られました。
広辞苑はただの国語辞書ではなく、日本や世界の社会情勢や地図なども収録してあり、百科事典としての役割も兼ね備えていたため、第二版が刊行さるまでの14年の間に100万部も売れたそうです。
▪由来
広辞苑記念日は、広辞苑が初めて発行された1955年5月25日に由来しています。
▪イベント
広辞苑記念日にちなんだイベントは見つかりませんでした。
広辞苑の雑学
<広辞苑の改訂は新しい言葉を追加するだけではないの?>
広辞苑は現在第七版まで発行されていますが、初版は約20万語収録されていたのに比べ第七版は約25万語まで収録数が増えています。
しかし、ただ増やしているというわけではありません。
時代の変化によって無くなってしまった物や使用されなくなった言葉などは説明をする必要が無いという理由で削除されるのです。
第七版では「給水ポンプ」や「スーパー特急」などがこういった理由から削除されました。
しかし、「ポケベル」など商品自体は無くなってしまったけれど、時代を反映する物などは現在でもメディアなどで取り上げられることが多いため削除しない場合もあります。
ですから、広辞苑から項目を削除する作業はとても気を遣うのだそうです。
逆に追加する言葉も長い時間吟味してから広辞苑に載せます。
最新の第七版に追加された項目の中には、第六版制作時から吟味されていたものもあります。
新たに加える基準としては、百科的なものは化学などの分野で新たに発見されたものや新しく作られたもの、歴史に残る大きな出来事、独立や合併などで地名が変わったりした場合や歴史に残る人などが新たに加えられます。
第七版には、百科的なものは「ips細胞」「東京スカイツリー」「東日本大震災」「南スーダン」「オバマ」などが追加されました。
国語分野では、編集者自ら探すのはもちろん、読者からの要望も編集会議にかけられます。
言ってみれば、あなたが要望することで広辞苑に掲載される項目が1つ増えるかもしれないということなのです。
ただし、全ての言葉が追加されるというわけではありません。
採用される基準は、「日本語として定着しているかもしくは定着する可能性がある」ということです。
第七版には、国語的なものは「ちゃらい」「卒乳」「自撮り」「パワースポット」「リスペクト」などが追加されました。
特に若者言葉や俗語は10年先も使われている可能性があるものだけが採用されるということです。
そういった先読みする力も広辞苑の編集者の大切な能力の一つなんですね。
<広辞苑にはチタンが使用されている⁈>
広辞苑は多くの項目が収録されるため、紙が他の本に比べてとても薄いですよね。
この紙を薄くても丈夫にするために、第六版からチタンが入った紙を使用するようになりました。
また、辞書は薄い紙に両面刷りしているので裏面の文字が透けてしまうことがあります。
紙にチタンを混ぜることで薄くても透けない紙になるという理由もあってチタン入りの紙を使用するようになったのです。
ですから、第六版は第五版よりも収録する言葉が増えて60ページも増えたのに厚さは少し薄くなり、薄くなったにも関わらず重くなったんです。
▪まとめ
いかがでしたでしょうか?
広辞苑は単なる国語辞書ではなく、時代を反映した歴史書としての役割も担っています。
だからこそ、広辞苑は改訂されるたびに項目が増えていくのではないでしょうか。
たまには目線を変えて、読み物として広辞苑を開いてみるのも面白いかもしれませんね。
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